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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):イメージワン、川本産業、3DM

イメージワン <日足> 「株探」多機能チャートより
■中外製薬 <4519>  3,612円  -198 円 (-5.2%)  本日終値
 中外製薬<4519>が反落。同社は16日、開発中の新型コロナウイルス経口治療薬候補の国内開発を中止すると発表しており、これが嫌気された。新薬候補AT-527は米アテア社により創製され、中外薬の戦略的パートナーであるスイスのロシュ社と共同でグローバル開発を実施していたが、21年11月16日にAT-527に関する両社の提携の解消が発表されたことで、自社による開発を終了することになったという。なお、中外薬は21年2月にロシュ社から日本における独占的な開発権及び販売権を取得し、日本から第3相国際共同臨床試験に参加していた。

■レーザーテック <6920>  31,340円  -730 円 (-2.3%)  本日終値
 レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置関連は売り先行。前日の米国株市場ではハイテク系グロース株に売りがかさみ、ナスダック総合株価指数が急落したほか、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が4%超の急落をみせており、これを嫌気する形で東京市場でもリスク回避の売り圧力が顕在化した。米国株市場では15日のFOMC通過後にハイテク株はいったん買い戻され高くなったが、世界の中央銀行が相次いで引き締め政策への転換を図るなか、目先利益確定を急ぐ動きがでている。半導体関連株は、構造的な需要拡大を背景に来期も利益成長が有力視されるが、足もとでは前日の急騰の反動が出やすい場面にある。

■ティーケーピー <3479>  1,420円  -28 円 (-1.9%)  本日終値
 ティーケーピー<3479>は続落。同社は16日取引終了後、株主優待制度を導入すると発表したが、全体相場の地合いが悪化していることもあり、これを好感した買いは限定的のようだ。毎年2月末日時点の株主を対象に、保有株数に応じて同社の宿泊施設「ISHINOYA熱海」、「石のや伊豆長岡」の優待宿泊券を贈呈する。100株から500株未満は5000円券を1枚、500株から1000株未満は2万5000円券が1枚、1000株から2000株未満は5万円券を1枚、2000株から4000株未満は5万円券を2枚、4000株以上は5万円券を4枚とする。

■旭化成 <3407>  1,090円  -21.5 円 (-1.9%)  本日終値
 旭化成<3407>は3日続伸。同社は16日、子会社の旭化成メディカルが、製薬企業を含むバイオテクノロジー関連企業へのマイコプラズマ試験受託サービスを行う米バイオニークテスティングラボラトリーズ(ニューヨーク州)を買収したと発表した。マイコプラズマ試験は核酸を増幅させ、マイコプラズマの有無を確認する試験。今回の買収により、マイコプラズマ試験受託機能の獲得に加え、米国でのバイオセーフティ事業拠点を獲得し、すでに保有するウイルス試験受託機能と合わせて、生物学的製剤の安全性を高める包括的なサービスを提供できるようになるとした。

■日揮ホールディングス <1963>  985円  -4 円 (-0.4%)  本日終値
 日揮ホールディングス<1963>は底堅い。同社はきょう午前11時ごろ、フィリピン現地法人であるJGCフィリピンが、フィリピンの財閥系企業グループであるアボイティスグループから、メガソーラー発電所建設プロジェクトを受注したと発表した。納期は22年末で、受注額は非公表。出力94メガワット(直流)のメガソーラー発電所及び送配電設備に関わる設計、機材調達、建設工事(EPC)役務を受注したとしている。

■東急不HD <3289>  621円  -2 円 (-0.3%)  本日終値
 東急不動産ホールディングス<3289>はしっかり。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は16日、同社株のレーティングを「ニュートラル」から「オーバーウエイト」に引き上げた。目標株価は740円から750円に見直した。9月高値からの株価下落により割安感が強まったと判断。低採算事業の構造改革や再生可能エネルギー事業の拡大、次期中期経営計画の策定作業の進捗など、不動産セクターのなかで固有の株式上昇材料が相対的に豊富であり、カタリストとして期待している。

■イメージ ワン <2667>  963円  +98 円 (+11.3%)  本日終値
 イメージ ワン<2667>は続急伸。16日の取引終了後、東京電力ホールディングス<9501>の公募「多核種除去設備等で浄化処理した水からトリチウムを分離する技術」に対しての進捗状況を明らかにしており、これを好感する向きが優勢となったようだ。会社側によると、同案件の窓口であるナインシグマ・アジアパシフィックから1次評価結果の連絡が届き、「評価基準を満たすと判断しました。」との内容だったという。2次評価からは東電HDによる評価になるといい、引き続き同案件に取り組んでいくとしている。

■川本産業 <3604>  884円  +89 円 (+11.2%)  本日終値
 川本産業<3604>、中京医薬品<4558>といったマスク関連株が高い。世界各国で新型コロナウイルスの変異株であるオミクロン株の感染が広がりをみせるなか、前日16日には東京都内において空港検疫以外で初めてオミクロン株の感染が確認されたことが明らかとなった。市中感染ではないことが伝わっているものの、感染拡大に対する警戒が高まっているとみられ、これを受けて株式市場ではコロナ対策関連の一角に改めて思惑的な物色が向かっている。

■フリービット <3843>  1,017円  +65 円 (+6.8%)  本日終値  東証1部 上昇率5位
 フリービット<3843>は全般地合い悪に抗して買い優勢で始まり、7日ぶり急反発となった。ネット接続サービスの運用代行を主力事業とするほか、不動産テック事業などにも展開している。業績は22年4月期営業利益が前期比27%減の25億円予想と低調ながら、株価は今週に入ってから急速に水準を切り下げていたこともあって、足もと売り一巡感が台頭している。そうしたなか、16日取引終了後に発行済み株式数の1.57%にあたる30万株、4億円を上限とする自社株買いの実施を発表(買い付け期間は12月17日から22年3月31日まで)しており、これが材料視される形で投資資金を呼び込んだ。

■3DM <7777>  379円  +20 円 (+5.6%)  本日終値
 スリー・ディー・マトリックス<7777>が4日続伸。16日の取引終了後、新型コロナウイルス感染症に対する中国Prometheus Bio社製の中和抗体検査キットの取り扱いを開始したと発表しており、今後の業容拡大への期待が高まっているようだ。同検査キットは、既に販売を行っている新型コロナ抗体検査キットと同様、Prometheus Bio社と共同で開発を行ったもの。国際医療福祉大学・医学部臨床検査医学の下澤達雄主任教授主導のもと性能評価試験を施行し、その有効性を確認したことを受けて取り扱いを開始したという。

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