【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):そーせい、アース製薬、長瀬産
そーせい <日足> 「株探」多機能チャートより
そーせいグループ<4565>は続伸。同社は7日取引終了後、ビル&メリンダ・ゲイツ財団などが立ち上げた新型コロナウイルス感染症の治療推進プロジェクトである「アクセラレーター」を通じて、ウェルカム財団から助成金を受領したと発表した。ウェルカム財団は、すべての人が直面している喫緊の健康課題を解決するための科学振興を支援している組織。この資金は新型コロナの治療を目的に、SARS-CoV-2(新型コロナの原因であるウイルス)の複製に必須な酵素であるSARS-CoV-2メインプロテアーゼ(Mpro)を標的とする、そーせいの新規かつ低分子の経口抗ウイルス薬候補の前臨床開発を進めるために活用される。そーせいではウェルカム財団からの資金を活用して、薬剤候補のうち最も前進している「SH-879」及びその他の候補化合物の前臨床試験による開発を加速させ、投与方法の利便性が高く、かつ他の抗ウイルス剤との併用の必要がない単一の臨床開発候補物質の選定を目指すとしている。
■アース製薬 <4985> 6,490円 +60 円 (+0.9%) 本日終値
アース製薬<4985>は続伸。7日の取引終了後、上限を2万2000株(発行済み株数の0.09%)、または1億4146万円とする自社株を、8日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表。資本効率の向上を図るとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するためとしている。
■長瀬産業 <8012> 1,835円 +12 円 (+0.7%) 本日終値
長瀬産業<8012>は6日続伸。同社はきょう午後1時に、食品素材の販売・加工製造を展開する米国子会社プリノバグループを通じて、製粉、微粉化、ブレンディングなどの加工技術及びリパックの受託を手がける米レイクショアテクノロジーズ(ミシガン州)の持ち分を取得し、子会社化すると発表した。レイクショアはACM装置(製粉気流分級機)やジェット粉砕機、V型混合機などの充実した加工設備を有し、食品、医薬、ニュートリション分野の顧客向けに高品質な素材加工サービスを提供することに強みを持つ。今回の子会社化によって、プリノバがレイクショアの生産設備・技術を獲得し、製粉・微粉機能、リパック機能を拡張できるとしている。
■飯田GHD <3291> 2,616円 +15 円 (+0.6%) 本日終値
飯田グループホールディングス<3291>が高い。正午ごろ、ロシアの木材企業RFPグループを子会社化すると発表しており、これが好材料視されている。6月8日にRFPの株式取得ならびに第三者割当増資を引き受けるとしたが、前日にロシア政府当局の許認可を取得したことを受け、同社の株式取得が決定したという。今回の子会社化は、住宅用資材である木材の需給逼迫時や市況変動に影響されることなく安定的かつ永続的に調達を図り、中核事業である戸建分譲事業の競争力を高めることなどが目的。取得価格は5億2500万ドル(約600億円)で、75%の株式を所有することになる。なお、22年3月期業績への影響は精査中としている。
■応用地質 <9755> 2,026円 +7 円 (+0.4%) 本日終値
応用地質<9755>は続伸し、年初来高値を更新。同社はきょう午前11時に、日立製作所<6501>とともに上下水道、ガス、電気、通信などインフラ事業者や施工・設計業者向けに展開している「地中可視化サービス」を強化し、クラウドを活用した新たなオンデマンドサービスとして提供すると発表した。「地中可視化サービス」は、応用地質の地中レーダー探査装置やノウハウと、日立の先進的なデジタル技術を活用した人工知能(AI)・画像解析技術を組み合わせ、両社で開発したソリューション。今回の強化では自治体・鉄鋼業など全国18事業体の協力のもと、合計240キロメートルにのぼる地下レーダー探査を通じた継続的な評価検証と改良を行い、解析技術の精度を向上させたほか、クラウドサービス(SaaS)化して利用しやすいようにすることで、必要な時に必要な場所の埋設物情報をオンデマンドに提供可能としている。
■アイル <3854> 1,606円 -64 円 (-3.8%) 本日終値 東証1部 下落率5位
アイル<3854>は大幅反落。同社は7日取引終了後、22年7月期第1四半期(8~10月)連結営業利益は3億3400万円だったと発表した。上期計画7億5900万円に対する進捗率は44.0%、通期計画20億円に対しては16.7%にとどまった。なお、今期から「収益認識に関する会計基準」を適用しており、前年との比較は記載されていない。主力のパッケージソフトウェア「アラジンオフィス」の商品力強化を業種別に継続して進め、パートナー企業との販売面での連携を行ったことなどによって、受注は堅調に推移した。一方、収益面では新型コロナウイルスの影響に伴う検収時期の変更によって前年同期の売上高が増加していたため、その反動が出た。なお、同社では、第1四半期業績はおおむね予想の範囲内で推移したとしている。
■三井不動産 <8801> 2,443円 -93.5 円 (-3.7%) 本日終値 東証1部 下落率6位
三井不動産<8801>、住友不動産<8830>など大手不動産株への売りが目立つ。全体相場がリスク選好に傾く中にあって、業種別騰落でも「不動産」は東証1部33業種中で値下がり率第1位に売り込まれている。政府が住宅ローン減税の見直しについて大枠を固めたと一部大手メディアを通じて報じられたのを受け、売りターゲットとなった。きょうは半導体関連など輸出ハイテクセクター中心に物色意欲が継続しているが、不動産に限らず内需株は軟調な銘柄が散見される。
■アプリックス <3727> 170円 +35 円 (+25.9%) 一時ストップ高 本日終値
アプリックス<3727>が後場急騰。午前11時30分ごろ、同社のIoTソリューションが「Amazon Dash Replenishmentプログラム」の認証を取得したと発表しており、これが好感された。「Amazon Dash Replenishment Service」は、米アマゾン・ドット・コム<AMZN>のAlexaクラウドと連携して対応製品を通じて日々使用する日用品を、必要な分だけ必要な時に自動的に再注文できるアマゾンのサービス。今回、アプリックスが提供する流量センサーなどを使って流水量を測定し、浄水器に設置されているフィルターの交換タイミングが判断できるモニタリングプラットフォームサービス「HARPS」をべースにしたシステムが認証を取得しており、これによりAlexaクラウドに対して流水量のアップデートを通知し、フィルターの自動再発注が可能になるなどワンストップなエコシステムを構築できるようになるとしている。
■アールプランナー <2983> 10,620円 +1,500 円 (+16.5%) ストップ高 本日終値
アールプランナー<2983>がストップ高。同社は7日取引終了後、太陽光発電で作られた電気を自宅で貯めることができる米テスラ<TSLA>の家庭用蓄電池「Powerwall」の取り扱いを開始したと発表した。「断熱」性能の高い家に「省エネ」と「創エネ」を組み合わせ、家のエネルギー収支ゼロ以下を目指した「ZEH(ゼッチ)」住宅向け太陽光発電と組み合わせることで、雨天時や夜間でも太陽光発電で作られた電気を利用できる蓄電池。停電時は1台で住宅全体の電気をバックアップすることも可能。蓄電容量は13.5キロワット時、最高出力は7キロワット(ピーク)/5キロワット(連続運転)としている。
●ストップ高銘柄
アミタホールディングス <2195> 8,650円 +1,500 円 (+21.0%) ストップ高 本日終値
ワンキャリア <4377> 2,960円 +500 円 (+20.3%) ストップ高 本日終値
イーエムネットジャパン <7036> 4,625円 +700 円 (+17.8%) ストップ高 本日終値
東京ソワール <8040> 1,115円 +150 円 (+15.5%) ストップ高 本日終値
リビン・テクノロジーズ <4445> 5,220円 +700 円 (+15.5%) ストップ高 本日終値
など、6銘柄
●ストップ安銘柄
グローバルウェイ <3936> 456円 -100 円 (-18.0%) ストップ安 本日終値
以上、1銘柄
株探ニュース