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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 VIX指数は22.96に低下、下値の堅さが意識されてくる可能性


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 28360 +140 (+0.49%)
TOPIX先物 1950.5 +3.0 (+0.15%)
シカゴ先物 28330 +110
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 29日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。バイデン米大統領が新型コロナウイルスの新たな変異株(オミクロン株)を巡り、現時点でロックダウン(都市封鎖)は考えていないとの見解を示したことから、経済の先行きに対する警戒感が和らいだ。26日の大幅な下げに対する自律反発の動きが強まり、ハイテク株を中心に買われた。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、自動車・同部品、テクノロジー・ハード・機器が上昇する一方で、電気通信サービス、保険が下落。

 シカゴ先物清算値は日中大阪比110円高の2万8330円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比110円高の2万8330円で始まり、2万8140円と下げに転じる場面もみられたものの、その後は2万8250円~2万8350円を挟んだ保ち合いを継続。米国市場の取引開始後に上げ幅を広げると、一時2万8560円まで上昇する場面もあった。終盤にかけて利食いに押される格好となり、2万8360円で取引を終えた。

 本日の日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや買い先行で始まろう。NYダウは75日移動平均線に上値を抑えられる格好となったため自律反発の域は脱していないものの、ナスダックは26日の下落部分をほぼ吸収し25日線を上回って終えた。SOX指数構成銘柄がほぼ全面高症状だったこともあり、値がさハイテク株への支援材料となることで、日経平均株価の下支えとして機能しそうだ。また、アップル<AAPL>やマイクロソフト<MSFT>、アルファベット<GOOGL>など大型テック株の一角が買われたことも安心感につながる。

 ただし、バイデン大統領の発言により米経済の先行きに対する過度な懸念は後退したものの、引き続きオミクロン株に関連した報道に振られやすい需給状況である。昨日の日経225先物は売り先行後に前引けにかけて2万8790円まで戻したものの、引けにかけて2万8170円まで売られていた。一方向にポジションを傾けづらい状況のなか、ヘッジ対応を行いつつ、スプレッド狙いのスタンスになるだろう。ナスダックの強いリバウンドからは日経平均型優位の動きが想定されるため、NTロングでの対応に。

 なお、VIX指数は26日の28.62から22.96に低下した。一気にリスク選好の動きには向かいづらいところだが、徐々に相場が落ち着きをみせてくることで押し目買い意欲は高まりやすく、下値の堅さが意識されてくるだろう。

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