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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

アスタリスク <日足> 「株探」多機能チャートより

■アスタリスク <6522>  13,510円 (+3,000円、+28.5%) ストップ高

 アスタリスク <6522> [東証M]がストップ高の1万3510円に買われた。前週末5日の取引終了後、11月26日を基準日として1株を4株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げ、株式の流動性向上と投資家層の拡大を図ることが目的という。

■イルグルム <3690>  1,437円 (+300円、+26.4%) ストップ高

 イルグルム <3690> [東証M]が大幅高で3日続伸。前週末5日の取引終了後、21年9月期決算を発表し、売上高は29億5700万円(前の期比12.9%増)、営業利益は3億6500万円(同32.0%増)で着地。続く22年9月期業績予想は売上高36億円(前期比21.7%増)、営業利益4億7000万円(同28.6%増)となり、売上高・営業利益ともに連続で過去最高を更新する見通しとなったことが好感されたようだ。前期は、広告効果測定プラットフォームなどを提供する主力のマーケティングプラットフォーム事業でEC業界など非対面ビジネス領域顧客向けの売り上げが伸長したほか、EC構築などを手掛ける商流プラットフォーム事業も好調だった。今期も、既存サービスの成長や周辺サービス強化などにより増収増益を見込む。あわせて、自社株買いの実施を発表した。上限を10万株(発行済み株数の1.58%)、または1億円としており、取得期間は11月10日から2022年1月24日まで。

■シーズメン <3083>  2,208円 (+400円、+22.1%) ストップ高

 シーズメン <3083> [JQ]がストップ高に買われた。株価は8日で7連騰となったが、そのうち6営業日でストップ高を演じるという驚異的な上昇パフォーマンスをみせている。株価は動意前の10月22日との比較で既に7倍以上に大化けしている状況だ。仮想3次元空間の「メタバース」が投資テーマとして急浮上している。同社は22日に業務提携を通じ「メタバースファッション事業」に進出することを発表、これが急騰相場の引き金を引いた。また同様に、関連銘柄を物色する動きが相次いでおり、8日はVR・AR分野の開発に傾注するエスユーエス <6554> [東証M]もストップ高となる854円まで駆け上がる人気となった。エスユーエスは京都芸術大学と共同で、アバターで教員と高校生・受験生が交流できる「バーチャル・オープンキャンパス」開催で話題を集めた経緯がある。

■メイコー <6787>  3,845円 (+675円、+21.3%)

 東証1部の上昇率トップ。メイコー <6787> が急反騰し年初来高値を更新。前週末5日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を1350億円から1450億円(前期比21.6%増)へ、営業利益を95億円から120億円(同80.2%増)へ、純利益を75億円から90億円(同93.9%増)へ上方修正したことが好感された。第2四半期に操業度の調整を行った中国及びベトナムの工場を含む全ての工場がフル稼働に近い水準に回復したほか、車載向けを中心に受注・販売も好調に推移していることが要因。また、全社的なコスト削減なども寄与する見通し。同時に発表した第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高694億7000万円(前年同期比30.5%増)、営業利益55億4900万円(同3.1倍)、純利益41億9000万円(同22倍)だった。

■マネックスG <8698>  1,045円 (+150円、+16.8%) ストップ高

 東証1部の上昇率2位。マネックスグループ <8698> が前週末に続きストップ高に買われた。前週4日に米国子会社のトレードステーショングループを、SPAC(特別買収目的会社)との統合によって来年上半期までにニューヨーク証券取引所に上場させる計画にあることを発表した。これが強く株価を刺激する展開となった。市場では「米国株はインフレが意識されるなかも、FRBによる金融引き締めまでは時間がかかるとの認識が広がっており、バブル的な上昇局面にある。そのなか、米株市場への子会社上場に伴いマネックスの資産価値見直しが加速する動きにある」(ネット証券マーケットアナリスト)という。同時に、同社が傘下に置くコインチェックの米株市場への上場思惑も加わり、人気が増幅された。

■フルヤ金属 <7826>  10,780円 (+1,500円、+16.2%) ストップ高

 フルヤ金属 <7826> [JQ]がストップ高。前週末5日の取引終了後に発表した第1四半期(7-9月)連結決算が、売上高118億4700万円(前年同期比2.4倍)、営業利益47億4000万円(同4.9倍)、純利益29億4100万円(同5.0倍)と大幅増益となったことが好感された。5Gデバイスや医療用シンチレーターに使用される単結晶育成装置向けイリジウムルツボの受注並びにガラス溶解装置向けプラチナ製品の受注が堅調だったほか、データセンター用に使用されるHD向けルテニウムターゲットの受注が順調に推移した。また、前年実施した設備投資により精製・回収(リサイクル)や化学プラント向け触媒、有機EL向け化合物、電極向け貴金属化合物なども好調に推移した。なお、22年6月期通期業績予想は、売上高423億円(前期比25.0%増)、営業利益118億円(同12.9%増)、純利益78億円(同13.2%増)の従来見通しを据え置いている。

■山一電機 <6941>  2,033円 (+242円、+13.5%)

 東証1部の上昇率5位。山一電機 <6941> が急反騰し年初来高値を更新。前週末5日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を311億6000万円から360億円(前期比30.1%増)へ、営業利益を43億円から56億円(同75.4%増)へ、純利益を32億円から44億円(同69.7%増)へ上方修正し、あわせて25円を予定していた期末配当予想を48円に引き上げたことが好感された。テストソリューション事業の半導体テスト用ソケット製品や、コネクタソリューション事業の産業機器及び車載機器市場向けコネクタ製品などの販売が順調に推移したことが要因という。なお、年間配当予想は63円(前期37円)を予定している。同時に発表した第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高185億6200万円(前年同期比32.0%増)、営業利益36億7700万円(同74.0%増)、純利益29億7900万円(同82.8%増)だった。

■プレス工 <7246>  406円 (+45円、+12.5%)

 東証1部の上昇率6位。プレス工業 <7246> が大幅に5日続伸。同社は5日取引終了後、22年3月期連結業績予想について、売上高を1524億円から1574億円へ、営業利益を109億円から120億円へ、純利益を58億円から66億円へ、年間配当予想を16円から19円(前期は7円50銭)へ上方修正すると発表しており、好感された。業績は会計基準の変更のため、前期との比較は掲載されていない。足もとでは半導体不足など部品供給制約による生産調整が継続しているものの、期初予想に対してトラックの輸出回復が見込まれることや油圧ショベルの世界需要が増加する見通しであることから、通期計画を上方修正する。22年3月期第2四半期累計(4-9月)連結営業利益は54億7100万円(前年同期は12億8100万円の赤字)だった。また、株主還元の一環並びに機動的な資本政策の遂行を図るため、300万株(発行済み株式総数に対する割合2.8%)もしくは12億円を上限とする自己株取得枠を設定することも発表した。取得期間は21年11月8日から22年3月15日までで、買い付けた全株式は22年3月31日に消却するとしており、これも材料視された。

■ホシデン <6804>  1,350円 (+114円、+9.2%)

 東証1部の上昇率9位。ホシデン <6804> が急反発し、年初来高値を更新した。同社は5日取引終了後に、22年3月期通期の連結業績予想を修正。経常利益見通しを前期比0.7%増の135億円(従来予想は115億円)に上方修正したことなどが好感されたようだ。売上高の見通しは前期比8.1%減の2150億円(従来予想は2600億円)に引き下げた。新型コロナウイルスの感染拡大により上半期にアミューズメント関連向けの売り上げが大きく減少した影響が残る一方、足もとでは自動車関連向けの音響部品や表示部品などの販売が堅調。また、下期の前提為替レートを1ドル=110円から112円に変更したことも利益の押し上げ要因となる。また、期末配当を従来計画比35円増額の45円とする方針も発表。中間配当10円をあわせた年間配当は55円(前期は25円)となる。

■オープンドア <3926>  2,830円 (+231円、+8.9%)

 東証1部の上昇率10位。オープンドア <3926> が3日ぶり急反発。同社は5日取引終了後、22年3月期第2四半期累計(4-9月)連結営業損益が3億9500万円の赤字(前年同期は4億7000万円の赤字)だったと発表しており、営業赤字縮小が好感されたようだ。通期予想は新型コロナウイルスによる影響を合理的に算定することが困難なことから、引き続き未定としている。上期の海外旅行市場は新型コロナウイルス感染拡大による海外渡航制限などが続き、旅行需要は著しく低い水準で推移している。また、国内旅行市場に関しても感染拡大による影響が続いており、感染拡大前に比べて旅行需要は大幅に減少しているとした。あわせて、60万株の立会外分売を行うと発表した。分売予定期間は16日から18日までで、東証プライム市場への移行にあたり、株式の流動性をより高めるためとしている。

■セガサミー <6460>  1,838円 (+132円、+7.7%)

 セガサミーホールディングス <6460> が急反発。同社は8日午前11時30分に22年3月期連結業績予想について、売上高は3120億円から3050億円(前期比9.8%増)へ下方修正するものの、営業利益を200億円から230億円(同3.5倍)へ、純利益を140億円から150億円(同11.8倍)へ上方修正すると発表しており、好感された。各利益見通しの上方修正は、エンタテインメントコンテンツ事業が好調に推移していることにより、当初の会社計画を上回る見込みとなったため。22年3月期第2四半期累計(4-9月)連結営業利益は146億7800万円(前年同期は30億7600万円の赤字)だった。あわせて、2400万株(発行済み株式総数に対する割合10.19%)もしくは300億円を上限とする自己株式の取得枠を設定すると発表しており、こちらも材料視されたようだ。取得期間は21年11月9日から22年6月30日まで。中期財務戦略において積極的な成長投資を進める一方で、余剰資金を適切に株主還元する方針としており、資本構成の最適化に向けた対応として、自己株式取得を行うとしている。

■大阪チタ <5726>  865円 (+58円、+7.2%)

 大阪チタニウムテクノロジーズ <5726> が急反発。同社は5日取引終了後、22年3月期第2四半期累計(4-9月)営業損益が10億円の赤字(前年同期は9億7100万円の赤字)となり、会社計画の19億円の赤字との比較で赤字幅が改善しているため、これが好感されたようだ。通期見通しの34億円の赤字(前期は34億2500万円の赤字)は据え置かれた。為替相場が円安基調で推移したものの、一般産業用展伸材の需要が当初予想を下回ったことなどにより売上高は減少した。一方、営業損失は在庫評価の影響に加え、コスト合理化などにより当初の見通しよりも改善したとしている。

■ラウンドワン <4680>  1,472円 (+98円、+7.1%)

 ラウンドワン <4680> が急反発、一時17.8%高の1619円まで買われた。前週末5日の取引終了後、22年3月期業績予想の修正を発表。純利益を32億1000万円から64億4000万円(前期179億7300万円の赤字)へ大幅に引き上げており、これを好感した買いが入ったようだ。政府・自治体からの休業や時短要請に伴う協力金支給による営業外収入の計上が主な要因。一方で、新型コロナウイルス感染再拡大の影響により売上高の回復に遅れがみられたことなどから、売上高は1061億4000万円から990億8000万円(前期比62.5%増)へ、営業利益も61億2000万円から6億5000万円(前期192億8600万円の赤字)へ引き下げた。

■UTグループ <2146>  4,020円 (+265円、+7.1%)

 UTグループ <2146> が続急伸、年初来高値を更新。同社は5日取引終了後、22年3月期業績予想について、売上高は1500億円から1600億円(前期比39.0%増)へ上方修正するものの、営業利益を80億円から60億円(同16.2%減)へ、純利益を48億円から34億円(同20.9%減)へ下方修正すると発表したが、需要好調を背景に採用関連費用を積極的に投下するためとしたため、アク抜けのムードが優勢のようだ。半導体製造装置メーカー及び半導体メーカーを中心として急ピッチで生産能力を引き上げる動きが見られていることなどにより、同社では下期についても当初計画よりも需要が好調とみて採用活動を強化し、期末技術職社員数の最大化を図る方針。上期は国内事業において9065人の採用数を達成し、技術職社員数は2万8720人(前年同期比7735人の増加)となった。あわせて発表した22年3月期第2四半期累計(4-9月)連結営業利益は22億7100万円(前年同期比35.4%減)だった。

■夢BeNEX <2154>  1,634円 (+94円、+6.1%)

 夢真ビーネックスグループ <2154> が続急伸。5日の取引終了後に発表した第1四半期(7-9月)連結決算が、売上高446億円(前年同期比2.5倍)、営業利益10億2400万円(同19.6%増)、純利益8億4300万円(同42.8%増)と2ケタ営業増益となったことが好感された。4月1日付の経営統合によって、旧夢真ホールディングスの事業の業績が機電・IT領域と建設領域に加わったこと、また製造領域ではメーカーの需要回復を捉えて売上高が増加したことが貢献した。更に海外領域では、主に英国でのコロナ影響の収束と、決算期変更に伴う6ヵ月分の業績の計上があったことも寄与した。22年6月期通期業績予想は売上高1540億円(前期比61.9%増)、営業利益48億円(同43.0%増)、純利益17億円(同34.9%減)の従来見通しを据え置いている。

■オリンパス <7733>  2,656.5円 (+150.5円、+6.0%)

 オリンパス <7733> が急反発。同社は5日取引終了後、22年3月期連結業績予想について、売上高を8300億円から8560億円(前期比17.2%増)へ、営業利益を1400億円から1440億円(同75.6%増)へ、純利益を1010億円から1090億円(同8.4倍)へ上方修正すると発表しており、好感された。22年3月期第2四半期累計(4-9月)連結営業利益は762億5600万円(前年同期比2.5倍)だった。上期は医療分野が牽引し、売上高はコロナ禍前を大きく上回る水準となり、これを主因に営業利益は上期として過去最高となった。通期の売上高は医療分野で過去最高となる見込みであり、営業利益はあわせて発表した科学事業の分社化に向けた費用などを織り込むものの、過去最高を達成する見通しとしている。

■メガチップス <6875>  4,090円 (+220円、+5.7%)

 メガチップス <6875> が7連騰。同社は特定用途向け半導体のファブレスメーカーで任天堂 <7974> 向け売上比率が高い。前週末5日取引終了後に22年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の43億円から60億円(前期比19%増)に大幅増額、減益見通しから一転して2割近い増益見通しに変わったことで株価を強く刺激する格好となった。ゲームソフトウェア格納用LSIの需要が会社側想定以上に好調で収益を押し上げ、2期連続のピーク利益更新となる。株価は前週末取引時間中に約半年ぶりに年初来高値を更新、8日は18年3月以来となる4000円大台乗せを果たした。

※8日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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