【市況】【↑】日経平均 大引け| 続急伸、衆院選の結果受けリクスオンの流れが加速 (11月1日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 29330.68
高値 29666.83(15:00)
安値 29267.63(09:02)
大引け 29647.08(前日比 +754.39 、 +2.61% )
売買高 12億8590万株 (東証1部概算)
売買代金 3兆2825億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は先物主導で急動意、750円強の大幅高を演じる
2.衆院選は自民党が単独で絶対安定多数確保し市場心理改善
3.米株市場では主要3指数が揃って最高値を更新し意気上がる
4.業種別では証券株を除きほぼ全面高、個別も9割近くが上昇
5.物色意欲旺盛で売買代金も膨らみ、3兆3000億円弱と高水準
■東京市場概況
前週末の米国市場ではNYダウは前日比89ドル高と続伸し、3日ぶりに過去最高値を更新した。マイクロソフト<MSFT>やシェブロン<CVX>が決算を好感され指数を押し上げた。
週明けの東京市場では、リスクオンの流れが加速し日経平均株価は先物を絡め700円を超える大幅高に。衆院選で自民党の議席数が想定よりも減らず、単独で絶対安定多数を確保したことが買い安心感につながった。
1日の東京市場は、朝方から大きく買い優勢に傾き、日経平均は700円を超える上昇をみせ、一気に2万9600円台まで水準を切り上げた。注目された前日の衆院選は自民党が議席数を減らしたものの、261議席と単独で絶対安定多数を確保したことから、これを好感する形で投資資金の流入が勢いを増した。企業の決算発表が本格化するなか好決算企業が目立っていることも物色意欲を後押ししている。前週末の米国株市場ではNYダウをはじめ主要3指数が揃って史上最高値を更新しており、これも東京市場の出遅れ感を印象づけ、買い戻しを加速させる背景となった。業種別には「証券」を除きほぼ全面高。個別株も東証1部の値上がり銘柄数が1900あまりに達し、全体の87%を占めている。売買代金は3兆2825億円と高水準に膨らんだ。
個別では、断トツの売買代金をこなしたレーザーテック<6920>が大幅高となったほか、東京エレクトロン<8035>も値を飛ばすなど半導体製造装置関連株の強さが際立つ。ファーストリテイリング<9983>が大きく買われ、キーエンス<6861>、ファナック<6954>なども上昇した。伯東<7433>が値上がり率トップに買われ、ストライク<6196>も急伸をみせた。このほか、保土谷化学工業<4112>、クレハ<4023>、旭有機材<4216>など化学株の一角にも買いが目立っている。
半面、日本郵政<6178>、村田製作所<6981>が冴えず、野村ホールディングス<8604>も売りに押された。エイチ・アイ・エス<9603>が値を下げたほか、NEC<6701>も軟調。関西スーパーマーケット<9919>、メンバーズ<2130>がストップ安に売られ、アイ・アールジャパンホールディングス<6035>も急落した。アイネス<9742>、双信電機<6938>なども大幅安。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、東エレク <8035> 、アドテスト <6857> 、ダイキン <6367> 、SBG <9984> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約304円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はKDDI <9433> 、エプソン <6724> 、太陽誘電 <6976> 、野村 <8604> 、村田製 <6981> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約10円。
東証33業種のうち32業種が上昇し、下落は証券商品先物のみ。上昇率の大きかった上位5業種は(1)精密機器、(2)機械、(3)電気機器、(4)食料品、(5)海運業。一方、上昇率の小さかった5業種は(1)空運業、(2)電気・ガス業、(3)石油石炭製品、(4)サービス業、(5)情報・通信業。
■個別材料株
△イーグランド <3294>
22年3月期業績及び配当予想を上方修正。
△コムチュア <3844>
4-9月期営業が47%増益。
△クレハ <4023>
上期税引き前を52%上方修正。
△保土谷 <4112>
22年3月期業績予想を上方修正。
△コーセー <4922>
21年12月期業績及び配当予想を下方修正。
△ストライク <6196>
今期経常は42億円へ。
△サンテック <6777> [JQ]
今期経常を一転10%増益に上方修正。
△伯東 <7433>
営業7割増益に大幅上方修正し配当も従来比倍額に。
△シャルレ <9885> [東証2]
今期経常を2.3倍上方修正。
△JKHD <9896>
22年3月期業績及び配当予想を上方修正。
▼メンバーズ <2130>
22年3月期業績予想を下方修正。
▼関西スーパ <9919>
オーケーによるTOB取り下げを嫌気。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)伯東 <7433> 、(2)ランド <8918> 、(3)ストライク <6196> 、(4)ポピンズ <7358> 、(5)小松マテーレ <3580> 、(6)ニッカトー <5367> 、(7)イーグランド <3294> 、(8)クレハ <4023> 、(9)保土谷 <4112> 、(10)セック <3741> 。
値下がり率上位10傑は(1)関西スーパ <9919> 、(2)メンバーズ <2130> 、(3)IRジャパン <6035> 、(4)アイネス <9742> 、(5)双信電機 <6938> 、(6)アズワン <7476> 、(7)冶金工 <5480> 、(8)トランスコス <9715> 、(9)アバント <3836> 、(10)GセブンHD <7508> 。
【大引け】
日経平均は前日比754.39円(2.61%)高の2万9647.08円。TOPIXは前日比43.54(2.18%)高の2044.72。出来高は概算で12億8590万株。東証1部の値上がり銘柄数は1901、値下がり銘柄数は243となった。日経ジャスダック平均は3998.75円(14.40円高)。
[2021年11月1日]
株探ニュース