【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):日本郵政、ファストリ、島精機
日本郵政 <日足> 「株探」多機能チャートより
日本郵政<6178>が6日続落。同社は6日取引終了後に株式売り出しを発表し、国内外で10億2747万7400株を売り出すことを明らかにしているが、売出価格はきょうから27日のいずれかの日に決定される予定だ。売出価格決定期間に入ったこともあり、株価は神経質な値動きとなっている。
■ファーストリテイリング <9983> 70,000円 -2,780 円 (-3.8%) 本日終値
ファーストリテイリング<9983>が2000円超の下げで3日続落となった。全体相場は前週末に米国株市場でNYダウが最高値を更新したものの、「現物株の取引開始前から先物主導の売り仕掛けが入り日経平均は下値を試す展開」(中堅証券ストラテジスト)を強いられている。そのなか、同社株は日経平均寄与度の最も高い値がさ株として裁定解消売りの影響が色濃く反映された形。株価は7万円大台攻防で、この大台ラインを割り込むと、今月6日につけた年初来安値6万9940円の更新が濃厚となるだけにマーケットでも注目が集まっている。
■島精機製作所 <6222> 2,084円 -74 円 (-3.4%) 本日終値
島精機製作所<6222>は4日続落。前週末22日の取引終了後、集計中の22年3月期第2四半期累計(4~9月)連結業績について、売上高が130億円から158億円(前年同期比56.0%増)へ、営業損益が35億円の赤字から17億円の赤字(前年同期41億8300万円の赤字)へ、最終損益が31億円の赤字から12億円の赤字(同32億800万円の赤字)へ上振れて着地したようだと発表したが、材料出尽くしとの見方が強いようだ。中国や欧州市場で経済活動の再開に向けた設備投資が活発となりホールガーメント横編機などの販売が伸長したほか、国内及び海外大手ユーザーの手袋靴下編機の設備投資が順調に推移したことが影響した。また、貸倒引当金戻入益の計上なども業績に寄与した。
■栗田工業 <6370> 5,380円 -190 円 (-3.4%) 本日終値
栗田工業<6370>は3日続落。前週末22日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、最終利益を211億円から180億円(前期比5.7%減)へ下方修正したことが嫌気された。顧客の設備投資や工場稼働率が堅調であり、電子産業分野の需要堅調が見込まれることに加えて、為替レートが期初想定よりも円安水準で推移していることから、売上高は2760億円から2890億円(同7.9%増)へ上方修正した。ただ、原材料価格の上昇などによる原価率の悪化や販管費の増加を見込むことに加えて、米子会社ペンタゴン・テクノロジーズ・グループの非支配株主と締結した先渡契約に係る負債の事後測定(公正価値評価)を行った結果、上期に金融費用を36億円を計上するため、最終利益を下方修正するという。
■宇部興産 <4208> 2,111円 -74 円 (-3.4%) 本日終値
宇部興産<4208>が続落。前週末22日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、純利益を210億円から195億円(前期比15.0%減)へ下方修正したことが嫌気された。セメント販売・物流のコストアップやセメント事業の統合に伴う準備費用の増加などで持ち分法投資損益の悪化が見込まれることが要因という。一方、ナイロンや合成ゴムなど化学品の需要が堅調なことに加えて、石炭価格上昇の影響などにより、売上高は5700億円から6350億円(同3.4%増)へ、営業利益は370億円から390億円(同50.6%増)へ上方修正した。
■ソフトバンクグループ <9984> 6,387円 -223 円 (-3.4%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が反落し25日移動平均線近辺で売り買いを交錯させている。前週末の米国株市場ではNYダウが過去最高値を更新したものの、ナスダック総合指数は反落した。米国では期待インフレ率が高まるなか、テーパリング開始については織り込みが進んでいるものの、利上げ前倒しの思惑も意識され始めており、ハイテク株は目先利益確定売りを誘発した。米ハイテク企業に積極投資し、ナスダック市場の動向と株価が連動しやすい同社株には風向きが悪い。株式需給面では直近信用買い残が減少に転じているとはいえ、依然として2000万株を超える水準に積み上がっており、上値を重くしている。
■三重交HD <3232> 498円 -9 円 (-1.8%) 本日終値
三重交通グループホールディングス<3232>が6日続落。同社は22日取引終了後、22年3月期の連結売上高が930億円から850億円(前期比4.7%増)へ、営業利益が36億円から17億円(同4.2倍)へ、純利益が22億円から13億円(前期は17億4600万円の赤字)へ当初の見通しを下回りそうだと発表。当初の通期計画は人流の抑制傾向が解消し、落ち込んだレジャー需要や個人消費が徐々に回復していく前提で算定していたが、7月に新型コロナウイルス変異株による感染者が急増し、緊急事態宣言の区域が拡大されたことから、運輸業をはじめとする各事業において利用者数が減少した。また、三重とこわか国体・とこわか大会やF1日本グランプリなど、秋の行楽シーズンに開催予定であったイベントの中止が続いたことも影響した。
■東京エレクトロン <8035> 50,130円 -620 円 (-1.2%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置関連の主力株が売り優勢の展開。原油価格上昇や半導体不足によるサプライチェーンの問題などからインフレ圧力が意識される状況にあり、前週末の米国株市場では先行き長期金利の上昇警戒ムードが拭えないなか、ハイテクセクターに売りが目立った。半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も反落しており、東京市場でもこの流れを引き継ぐ格好となっている。足もと外国為替市場で113円台半ばまで円高方向に押し戻されていることもネガティブに作用しやすい。ただ、国内企業の決算発表本格化を控えるなか、好業績銘柄が多い半導体セクターは中小型株には頑強な値動きを示すものも散見され、主力どころも大きく下押す場面では押し目買いを誘導し、売り一巡後に下げ渋る可能性もある。
■ショーボンド <1414> 4,605円 -45 円 (-1.0%) 本日終値
ショーボンドホールディングス<1414>は3日続落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は22日、同社株のレーティングを新規「ニュートラル」でカバレッジを開始した。目標株価は5400円とした。22年6月期以降も高速道路などの大規模修繕などの需要獲得による利益成長が見込めるが、株価は今後の業績拡大を織り込んだ水準とし、割安感に乏しいとみている。
■シーズメン <3083> 381円 +80 円 (+26.6%) ストップ高 本日終値
シーズメン<3083>がストップ高。同社は22日、外神田商事(東京都千代田区)との業務提携を通じて、メタバースファッション事業に進出すると発表しており、これが株価を刺激したようだ。仮想現実(VR)をはじめとしたオンライン上の仮想空間・仮想世界(メタバース)で、プレーヤーの分身となって行動するキャラクター達「アバター」は、現実のファッションとは大きく異なる独自のファッション文化を構築しており、外神田商事は19年からアバターを製作する3Dモデラ―の支援事業を手掛けている。同社は今回の業務提携による新事業として、メタバースファッション専門アパレルブランド「ポリゴンテーラーファブリック(POLYGON TAILOR FABRIC)」を新設。第1弾商品として人気アバター「レイニィ」の衣料品を11月に発売し、22年初頭には第2弾商品として人気アバター「メリノ」の衣料品を発売するとしている。
■エスケイジャパン <7608> 546円 +80 円 (+17.2%) ストップ高 本日終値
エスケイジャパン<7608>がストップ高。同社は22日取引終了後、ラウンドワン<4680>がSKジャパンを持ち分法適用会社化すると発表。ラウンドワンは3日ぶりに反発。SKジャパンの主要株主である久保泰子氏及び久保千晶氏が保有する株式の一部を市場外の相対取引によりラウンドワンへ譲渡する。11月25日に合計268万8462株を約12億5000万円で譲渡し、ラウンドワンは発行済み株式の32.83%を保有する筆頭株主となる。ラウンドワンでは一部店舗においてクレーンゲーム機を大幅に増台するアミューズメントエリアの「ギガクレーンパーク」への改装を進めており、魅力的な景品の安定的な供給確保を目的に、キャラクターエンターテイメント事業などを展開するSKジャパンの株式を取得するとしている。
●ストップ高銘柄
光陽社 <7946> 2,830円 +500 円 (+21.5%) ストップ高 本日終値
インバウンドテック <7031> 5,410円 +700 円 (+14.9%) ストップ高 本日終値
元旦ビューティ工業 <5935> 5,590円 0 円 (0.0%) ストップ高 本日終値
など、5銘柄
●ストップ安銘柄
ニッチツ <7021> 2,255円 -500 円 (-18.2%) ストップ安 本日終値
グローバルウェイ <3936> 8,090円 -1,500 円 (-15.6%) ストップ安 本日終値
以上、2銘柄
株探ニュース