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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 こう着感が強まるなか、ヘッジを考慮したスプレッド狙いのトレードに


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 29300 -380 (-1.28%)
TOPIX先物 2014.5 -28.5 (-1.39%)
シカゴ先物 29305 -375
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 30日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。米上下両院は12月初旬までのつなぎ予算を可決し、米政府機関の一部閉鎖を回避しているが、債務上限問題で合意しなければ債務不履行に陥りかねないとの不透明感は根強く、不安定な相場展開に。また、新規失業保険申請件数が予想外に増加したほか、四半期末に伴うポジション調整の売りも重荷となった。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置が上昇した一方で、資本財、食品・飲料・タバコ、耐久消費財・アパレルが下落。

 シカゴ日経平均先物清算値は日中大阪比375円安の2万9305円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比20円安の2万9660円で始まり、開始直後に上昇に転じると、2万9740円まで上値を切り上げた。ただし、その後、軟化すると2万9500円水準での保ち合いから、米国市場の取引開始後にレンジを切り下げ一時2万9270円まで下落幅を広げた。再度2万9500円水準まで下げ幅を縮めたものの買いは続かず、引けにかけて売り直され、2万9300円で取引を終えている。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まることになろう。米国では米連邦政府の債務上限問題に対する警戒は根強く、インフラ投資法案の成立にも不透明感が強まった。また、四半期末に伴う需給要因も影響したと考えられる。日経225先物はナイトセッションで支持線とした25日移動平均線水準を下回ってきており、同線を挟んで強弱感が対立しやすい。

 とはいえ、12月初旬までの米政府機関の一部閉鎖は回避された。四半期末に伴う需給要因は通過したこともあり、米国株安を受けた売り一巡後は下げ渋りをみせてくることが見込まれる。また、日経225先物の足元の値動きは売り仕掛けに対して、カバーの動きも早く、短期筋の売買が中心。下押す局面では政策期待による押し目買い意欲の強さも窺える。配当再投資による需給要因も下支えとして意識されよう。

 積極的なポジションは限られようが、こう着感の強い相場展開のなかでは、ヘッジを考慮したスプレッド狙いのトレードに向かいやすい。昨日のNT倍率は先物中心限月で一時14.47倍に低下する場面もみられたが、25日線(14.45倍)を支持線に切り返し、75日線(14.52倍)での推移を継続していた。チャート形状では煮詰まり感が台頭していることから、NTロング(日経225先物買い・TOPIX先物売り)での対応を想定しておきたい。VIX指数は23.14に上昇しているため神経質にさせるが、それゆえにリスクを抑えたスプレッド狙いのポジションが有効だろう。

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