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【市況】30日の米国市場ダイジェスト:NYダウ546ドル安、債務問題や四半期末要因が重し

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウ546ドル安、債務問題や四半期末要因が重し

米国株式市場は大幅下落。ダウ平均は546.80ドル安の33843.92ドル、ナスダックは63.86ポイント安の14448.58で取引を終了した。週次失業保険申件数が予想外に増加したほか、与野党が債務上限の引き上げで合意できず、政府機関閉鎖に陥る可能性が警戒され寄り付き後、下落。下院公聴会においてイエレン財務長官やパウエルFRB議長が債務上限が引き上げられなければ深刻な事態をもたらすと再度警告したため投資家心理がさらに悪化し、下げ幅を大きく拡大した。引けにかけ、上下院が暫定予算案を可決し府機関閉鎖が回避されたが月末・四半期要因で一段安となった。セクター別では半導体・同製造装置が上昇した一方で、資本財が下落。

製薬会社のメルク(MRK)はアクセレロン・ファーマ買収で合意し、堅調に推移した。宇宙旅行ビジネスを行うヴァージン・ギャラクティック(SPCE)は連邦航空局(FAA)から運航再開が承認され、上昇。小売りのベッドバス・アンド・ビヨンド(BBBY)は長引くサプライチェーン問題や新型コロナのデルタ株流行が売り上げに影響し通年の見通しを引き下げ大幅安となった。中古車販売のカーマックス(KMX)は在庫不足が影響し、予想を下回る決算が嫌気され、下落。百貨店のコールズ(KSS)はアナリストによる投資判断引き下げで、下落した。

投資家の恐怖心理を示すVIX指数は24.71まで上昇した。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:米議会でつなぎ予算可決も円買い優勢

30日のニューヨーク外為市場でドル・円は112円01銭から111円24銭まで下落し、111円27銭で引けた。先週分新規失業保険申請件数は予想外に増加したほか、9月シカゴ購買部協会景気指数が予想以上に悪化し、金利が低下に転じドル売りが優勢となった。イエレン米財務長官やパウエルFRB議長が「債務上限の引き上げがなければ壊滅的」と警告すると株安に連れリスク回避の円買いに拍車がかかった。つなぎ予算が可決されたことで連邦政府機関の一部閉鎖は回避される見通しとなったが、ドルの上値は重いままだった。

ユーロ・ドルは1.1598ドルまで上昇後、1.1563ドルまで反落し、1.1578ドルで引けた。ユーロ・円は129円73銭から128円79銭まで下落。ポンド・ドルは1.3517ドルまで上昇後、1.3447ドルまで反落した。ドル・スイスは0.9356フランからまで上昇後、0.9315 フランまで下落した。


■NY原油:小幅高で75.03ドル、ドル高継続で伸び悩む

NY原油先物11月限は小幅高(NYMEX原油11月限終値:75.03 ↑0.20)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は、前営業日比+0.20ドルの75.03ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは73.14ドル-76.07ドル。ニューヨーク市場の序盤にかけて73.14ドルまで下げたが、まもなく反転し、76.07ドルまで戻した。政府機関の閉鎖は回避される見通shとなったが、ユーロ安米ドル高の流れは続いており、通常取引終了後の時間外取引では75ドルを挟んだ水準で推移した。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 42.45ドル -0.62ドル(-1.44%)
モルガン・スタンレー(MS) 97.31ドル -2.24ドル(-2.25%)
ゴールドマン・サックス(GS)378.03ドル -6.86ドル(-1.78%)
インテル(INTC) 53.28ドル -0.21ドル(-0.39%)
アップル(AAPL) 141.50ドル -1.33ドル(-0.93%)
アルファベット(GOOG) 2665.31ドル -25.11ドル(-0.93%)
フェイスブック(FB) 339.39ドル -0.22ドル(-0.06%)
キャタピラー(CAT) 191.97ドル -5.90ドル(-2.98%)
アルコア(AA) 48.94ドル -1.64ドル(-3.24%)
ウォルマート(WMT) 139.38ドル -1.06ドル(-0.75%)
《ST》

 提供:フィスコ

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