【市況】【↓】日経平均 大引け| 続落、米金利の上昇を警戒し半導体関連株などが安い (9月28日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 30142.38
高値 30207.63(14:49)
安値 30001.99(09:33)
大引け 30183.96(前日比 -56.10 、 -0.19% )
売買高 15億0677万株 (東証1部概算)
売買代金 3兆8105億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は続落、一時3万円大台割れ目前まで下げる場面も
2.米長期金利の上昇を警戒し半導体関連株などに売りが目立つ
3.海運株も深押し目立つ、世界景気敏感セクターに利食い売り
4.月内最終商いで配当権利取りの買いが支えに、銀行株が高い
5.値上がり・値下がり銘柄数は拮抗、売買代金3.8兆円と高水準
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは前週末比71ドル高と4日続伸した。新型コロナウイルス感染者数が減少傾向にあることが好感され景気敏感株を中心に買いが優勢となった。
東京市場では、ハイテク株中心に売り優勢の展開となり、日経平均は一時3万円大台割れ寸前まで値を下げたが、後場は下げ渋った。
28日の東京市場は、朝方から売り優勢の展開だった。前日の欧州株市場は総じて高く、米国株市場でもNYダウが4日続伸と強さを発揮したが、米長期金利の上昇を背景にハイテク株に売りが目立ち、この流れが東京市場にも波及した。日経平均は一時200円を超える下げとなり3万円ちょうど近辺まで下押したが、前場終盤を境に押し目買いで下げ渋り、後場も次第に下値を切り上げ、引け際に3万200円台まで戻す場面も。9月の実質最終商い日で配当や株主優待の権利取り狙いの買いが下値を支えた。業種別では海運株が利益確定売りで大幅安となったほか半導体セクターが売られた。一方、銀行株などに買いが目立った。東証1部の売買代金は3兆8000億円台と大きく膨らみ、値上がり銘柄数と値下がり銘柄数はいずれも1000を上回り、ほぼ拮抗する状態だった。
個別では、前日に続き日本郵船<9101>、川崎汽船<9107>、商船三井<9104>の海運大手3銘柄が売買代金トップスリーを独占するなか株価は大幅に水準を切り下げた。レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置関連やキーエンス<6861>、村田製作所<6981>なども売られた。グリーンズ<6547>はストップ安。シンプレクス・ホールディングス<4373>が急反落、井筒屋<8260>、国際紙パルプ商事<9274>も大きく利食われた。
半面、ソフトバンクグループ<9984>が堅調、トヨタ自動車<7203>もプラス圏を維持した。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが高く、日立製作所<6501>も買いが優勢だった。JNSホールディングス<3627>が値上がり率トップに買われ、ジューテックホールディングス<3157>、ブラス<2424>が急騰、東洋エンジニアリング<6330>なども物色人気に。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はSBG <9984> 、エーザイ <4523> 、ホンダ <7267> 、ダイキン <6367> 、オムロン <6645> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約61円。うち34円はSBG1銘柄によるもの。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はアドテスト <6857> 、エムスリー <2413> 、東エレク <8035> 、テルモ <4543> 、信越化 <4063> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約101円。
東証33業種のうち上昇は15業種。上昇率の上位5業種は(1)鉱業、(2)繊維製品、(3)銀行業、(4)非鉄金属、(5)石油石炭製品。一方、下落率の上位5業種は(1)海運業、(2)精密機器、(3)空運業、(4)その他製品、(5)サービス業。
■個別材料株
△INPEX <1605>
原油価格が上昇し約3年ぶりの高値水準に。
△ジューテック <3157>
木材製品高騰で上期業績予想を上方修正。
△JNS <3627>
スイッチ向けソフト好調で22年2月期業績予想を上方修正。
△ぴあ <4337>
イベント収容人数の制限緩和に期待。
△エーザイ <4523>
レカネマブの生物製剤ライセンス申請の段階的申請を開始。
△ニッセイ <6271> [東証2]
22年3月期業績及び配当予想を増額修正。
△宮越HD <6620>
日建設計とコンサルティング業務委託契約を締結へ。
△ハピネット <7552>
「ポケモンカードゲーム」ヒットし上期業績予想を上方修正。
△群馬銀 <8334>
資金利益増加などで上期経常利益予想を上方修正。
△大垣共立 <8361>
22年3月期見通し上方修正。
▼あさひ <3333>
販管費増で第2四半期営業益18%減。
▼グリーンズ <6547>
上場廃止にかかる猶予期間入りを嫌気。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)JNS <3627> 、(2)ジューテック <3157> 、(3)ブラス <2424> 、(4)Dmミックス <7354> 、(5)ぴあ <4337> 、(6)アイオデータ <6916> 、(7)オーイズミ <6428> 、(8)日金銭 <6418> 、(9)東洋エンジ <6330> 、(10)住石HD <1514> 。
値下がり率上位10傑は(1)グリーンズ <6547> 、(2)川崎汽 <9107> 、(3)サカイオーベ <3408> 、(4)東邦システム <4333> 、(5)ギフティ <4449> 、(6)シンプレクス <4373> 、(7)ベネ・ワン <2412> 、(8)郵船 <9101> 、(9)国際紙パルプ <9274> 、(10)ユナイテド海 <9110> 。
【大引け】
日経平均は前日比56.10円(0.19%)安の3万0183.96円。TOPIXは前日比5.97(0.29%)安の2081.77。出来高は概算で15億0677万株。東証1部の値上がり銘柄数は1033、値下がり銘柄数は1057となった。日経ジャスダック平均は4065.65円(32.62円安)。
[2021年9月28日]
株探ニュース