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【市況】【杉村富生の短期相場観測】 ─9月中旬に転機を迎える日米両市場!

経済評論家 杉村富生

「9月中旬に転機を迎える日米両市場!」

●NY市場の金利上昇に強いセクターは?

 アメリカ市場はNYダウナスダック指数ともに“高値しぐれ”商状に陥っている。しかし、指数の保ち合いとは裏腹に、アファーム・ホールディングス<AFRM>、デュオリンゴ<DUOL>など個別銘柄は堅調だ。ロケットラボ・USAは9日、37%の急騰劇を演じた。これは投資資金がウォール街に滞留していることを意味する。

 足元のNY市場の不振は9月17日のクアドルプル・ウィッチング(日本のメジャーSQに相当)を意識したものだろう。ここ数カ月、ウィッチング明け後、反発のパターンになっている。一方、FRBは11月2-3日のFOMCにおいて、テーパリング開始(12月スタート)を宣言するだろう。これを受け、長期金利の上昇を危惧する声がある。

 ただ、米10年債利回りの年内1.5~1.6%までの上昇は想定の範囲内と思う。アメリカ経済は新型コロナウイルス「デルタ株」の猛威、ハリケーン「アイダ」の直撃を受けているが、実効再生産数は「1」を割り込み、コロナ克服が秒読みの段階に入っている。金利上昇が経済の正常化を反映するものならば逆に、好感されるだろう。

 ちなみに、金利上昇局面では高収益のハイテク、ソフトウェア、景気回復のメリットを享受できる素材、利ザヤ拡大が見込める金融などのセクターが物色される。すでに、シティグループ<C>、ゴールドマン・サックス・グループ<GS>、モルガン・スタンレー<MS>などが上値慕いの動きをみせている。

●三菱UFJFGは「期日向かい」戦術が有効!

 さらに、金融ビジネス周辺業務を手掛け、「配当貴族」(長期連続増配中の企業)のS&Pグローバル<SPGI>、Tロウ・プライス・グループ<TROW>が動兆しきりである。日本市場では3月高値(22日の660.3円)期日が到来している三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> の悪目狙いが有効と思う。

 日本市場の場合、ショート(売り方)筋の買い戻しは進んでいるようだが、高水準のカラ売り比率(9日は41.6%)、NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 <1357> [東証E]の活況にみられるように、売り方は健在だ。これは相場の持続性につながる。9月は21日が満月である。相場は上放れる。

 それに、総裁選、そして総選挙だ。当然、財政規律は緩む。つれて、金利は上昇圧力を受ける。金融業にはプラスに作用する。メガバンクの多くが3月高値である。信用買い残は絶対期日を控えている。戻り売りが出やすいタイミングだが、ここは「期日向かい」が面白い局面ではないか。

 個別銘柄ではテーマ性内包、好業績のキャリア <6198> [東証M]、IMV <7760> [JQ]、ミライアル <4238> 、タカトリ <6338> [東証2]、グローバルキッズCOMPANY <6189> 、イボキン <5699> [JQ]、岡本工作機械製作所 <6125> [東証2]、イーレックス <9517> 、テセック <6337> [JQ]、トーメンデバイス <2737> などに注目できる。

IMVは振動試験装置、受託試験の大手だ。最近は燃料電池EV(電気自動車)用部品のテスト依頼が増えているという。2021年9月期業績予想は売上高が8.5%増の123億円、経常利益が2.2倍の10億円、1株利益は40円と公表している。しかし、第3四半期までに経常利益は10億5800万円を確保済み。最終的に、会社側の計画数字を大きく上回るだろう。

2021年9月10日 記

株探ニュース

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