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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ソフトバンク、東エレク、JR西日本

SB <日足> 「株探」多機能チャートより
■ソフトバンク <9434>  1,508.5円  +19.5 円 (+1.3%)  本日終値
 ソフトバンク<9434>は3日続伸し、3月29日につけた年初来高値(1502円)を5カ月ぶりに更新した。業績は最高益基調と堅調で、足もとの配当利回りは5.7%と高く見直し買いが流入している。また、1~3月期決算銘柄の東証株価指数(TOPIX)の浮動株比率(FFW)が10月末に見直されることも株価のプラス材料となるとの期待もある。東証は10月7日にFFWの見直し結果を発表するが、SMBC日興証券では、これに伴い同社株には約22日分の買いインパクトが発生すると予想している。10月28日の引けにリバランスが実施される見通しであり、同社株の押し上げ要因としても注目されている。

■東京エレクトロン <8035>  48,030円  +550 円 (+1.2%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置大手や、SUMCO<3436>などシリコンウエハーメーカー、車載マイコンを手掛けるルネサスエレクトロニクス<6723>など半導体関連が高い。前日の米国株市場では半導体関連株が高安まちまちの展開でフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は続落となったが、画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>がプラス圏で引けるなど強い銘柄もあった。半導体の需給逼迫状態に変わりはなく、4~6月期のシリコンウエハーの出荷が2四半期連続で過去最高を記録(面積ベース)したことが伝えられている。東京市場では外資系証券などによる半導体セクターの評価引き下げに伴いショートポジションがかさんでいたこともあり、その買い戻しが引き続き中心とする主力銘柄の株価に浮揚力を与えているもようだ。

■JR西日本 <9021>  5,208円  -803 円 (-13.4%)  本日終値  東証1部 下落率2位
 JR西日本<9021>は急落。1日取引終了後、公募増資を実施し約2780億円を調達すると発表した。この日は、公募増資による1株当たり利益の希薄化を嫌気する大量の売りを浴びている。国内外で4854万5400株の公募による新株発行と上限412万1700株のオーバーアロットメントによる売り出し・第三者割当増資を実施する。財務基盤の強化を進め、調達資金は設備投資資金などに充てる。発行価格は9月13日から15日までのいずれかの日に決定する。 

■エイチ・アイ・エス <9603>  2,433円  -212 円 (-8.0%)  本日終値  東証1部 下落率4位
 エイチ・アイ・エス<9603>など旅行関連株が安い。世界保健機関(WHO)が注目すべき変異株に位置づける新型コロナウイルスの変異株「ミュー株」が国内で初確認されていたことが複数のメディアで報じられている。株式市場でも新たな変異株による感染拡大への警戒感が高まっているとみられ、これを受けてHISをはじめ、オープンドア<3926>、エアトリ<6191>など旅行関連株に幅広く売りが出ている。また、公募増資の発表があったJR西日本<9021>が大幅安となっているが、そのほかのJRや私鉄など鉄道株全般も軒並み下落している。

■ワークマン <7564>  6,800円  -250 円 (-3.6%)  本日終値
 ワークマン<7564>は反落。1日の取引終了後に発表した8月度の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比5.8%減と2カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。戻り梅雨による低温の影響で、空調ファン付ウェアやサマーワーキングウェア、猛暑対策小物などの夏物商品が低調に推移した。なお、チェーン全店売上高は同0.7%減だった。

■レカム <3323>  104円  +17 円 (+19.5%)  本日終値
 レカム<3323>が急動意。同社は中小企業を主要顧客に複合機や情報機器などの販売を行っている。1日取引終了後、ウイルス除菌装置「ReSPR」の中国における販売でサンワサプライ上海と業務提携したことを発表、これを材料視する買いを呼び込んだ。同社株が100円台に乗せたのはザラ場ベースで8月10日以来となる。

■フィーチャ <4052>  1,205円  +125 円 (+11.6%) 一時ストップ高   本日終値
 フィーチャ<4052>が一時300円高はストップ高の1380円に買われる人気となった。きょうは目先利益確定売りに押されているものの、マザーズ市場の人工知能(AI)関連株の代表格であるFRONTEO<2158>が8月後半相場で約80%高と気を吐いており、デジタル庁発足に絡み他のAI関連株にも物色の矛先が向いている。フィーチャは先進運転支援分野で最先端の画像認識ソフトを提供している。

■コメ兵ホールディングス <2780>  1,742円  +178 円 (+11.4%)  本日終値
 コメ兵ホールディングス<2780>が急動意、1600円近辺のもみ合いを一気に上放れてきた。時価は2018年10月以来約3年ぶりの高値圏に突入している。名古屋を本拠に宝石、貴金属、ブランド品などのリユースを手掛けており、業界トップの実力を誇る。ここ中古車ブームと同様に、ロレックスなど中古の高級時計に対するニーズが高まり価格が高騰している。同社の収益環境に追い風材料となっている。業績は22年3月期は増収効果を映し、営業利益が前期比3.7倍の21億9000万円と高変化を見込む。

■日本金銭機械 <6418>  614円  +54 円 (+9.6%)  本日終値  東証1部 上昇率4位
 日本金銭機械<6418>が急動意。2024年度上期から流通する新1万円札の印刷が1日から始まったと複数メディアで報じており、これを受けて貨幣処理機メーカー大手の同社に入れ替え需要などを期待する買いが向かったようだ。新1万円札は渋沢栄一の肖像画が印刷され、偽造防止のために最先端の技術を用いたホログラムなどが使われているという。

■データセクション <3905>  416円  +33 円 (+8.6%)  本日終値
 データセクション<3905>は6連騰。ここ、人工知能(AI)関連に位置づけられる銘柄に動意含みのものが増えているが、AI分野を深耕する同社は同関連株のなかでも400円近辺の値ごろ感が魅力で投資資金を誘導している。ビッグデータ分析に強みを持ち、法人向けマーケティング支援ツールを手掛けるほかシステム開発やコンサルティング事業でも実績が高い。デジタル庁発足に伴う行政のデジタルシフトに加え、海外でもデジタルトランスフォーメーション(DX)の担い手として活躍し中期成長期待が強い。人材コストやのれん償却負担などで22年3月期営業損益は5000万円の赤字~1億円の黒字予想と低調ながら、トップラインは着実に伸びており、損益面でも海外での大型案件獲得が下期に寄与する可能性がある。

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