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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 短期的な過熱感を警戒も、NTロングでのスプレッド狙いの動きに


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 28550 +60 (+0.21%)
TOPIX先物 1985.5 +1.5 (+0.07%)
シカゴ先物 28535 +45
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 1日の米国市場はNYダウが下落する一方、 S&P500ナスダックは上昇。8月のADP雇用統計が予想を大きく下回り、労働市場回復の減速が警戒され売り先行で始まった。8月のISM製造業景況指数が予想外に上昇したことで警戒感は後退したものの、景気敏感株を中心に利食いが目立ち、NYダウは終日軟調な展開。ただし、長期金利の低下を背景にハイテク株の一角が買われ、ナスダックは最高値を更新した。S&P500業種別指数は不動産、公益事業、家庭用品・パーソナル用品が上昇する一方で、エネルギー、銀行、資本財が下落。

 シカゴ先物清算値は日中大阪比45円高の2万8535円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比70円高の2万8560円で始まり、同水準での保ち合いが続いた。米国市場の取引開始時に2万8460円と下げに転じる場面も見られたものの、その後の切り返しで一時2万8660円まで上昇幅を広げている。引けにかけてはやや上げ幅を縮め、2万8550円で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まろう。8月のADP雇用統計が予想を大きく下回ったことで、週末の雇用統計に対する慎重姿勢が強まる可能性はあるが、節目の2万8500円を超えたことによって、引き続きショートカバーが意識されそうだ。また、急ピッチの上昇に対する過熱感を警戒しつつも、レンジを一気に切り上げたことで需給状況は変化しているだろう。

 米国では景気敏感株を中心に利食い優勢となる半面、ハイテク株の一角は底堅い値動きをみせている。ややグロース優位の展開が想定されやすく、これにより日経平均型優位の状況が見込まれる。また、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.35倍に上昇した。上値を抑えられていた25日移動平均線(14.33倍)を超えてきたことから、NT倍率の一段の上昇が意識されてくる。NTショートの巻き戻しのほか、新たにNTロングでのスプレッド狙いの売買も入りやすくなりそうだ。なお、VIX指数は16.11に低下しており、リスク選好となろう。

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