【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):三菱UFJ、光通信、JMDC
三菱UFJ <日足> 「株探」多機能チャートより
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクや第一生命ホールディングス<8750>など大手生保株が堅調。前日の米国株市場ではNYダウなど主要株指数は軟調だったものの、シティグループ<C>、バンカメ<BAC>など大手金融株の一角は堅調に推移した。米10年債利回りが再び上昇に転じており、終値ベースで1.3%台を回復、運用環境の改善思惑が追い風となっている。これを受けて、東京市場でも米国事業を展開する大手金融セクターは買いが優勢。特にPERの割安さと配当利回りの高さに機関投資家が着目する動きがあるようだ。
■センコーHD <9069> 989円 +21 円 (+2.2%) 本日終値
センコーグループホールディングス<9069>が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は31日、同社株のレーティングの「オーバーウエイト」を継続するとともに、目標株価を1300円から1450円に引き上げた。今来期の好調な利益モメンタムを評価している。同証券では22年3月期の連結営業利益を従来予想の249億5000万円から267億5000万円(会社予想246億円)に引き上げた。(1)第1四半期(4~6月)は新規案件の寄与もあり住宅を除く物流事業の全産業向け売り上げが、20年3月期水準を超えたこと(2)第1四半期の営業利益率は5.7%と18年3月期から20年3月期の同期平均の4.1%を上回ったこと(3)第1四半期の業績トレンドは継続が見込めること――などを指摘。23年3月期の同利益予想も263億円から289億円に引き上げている。
■光通信 <9435> 19,630円 +360 円 (+1.9%) 本日終値
光通信<9435>が続伸。SMBC日興証券は31日、同社株の投資評価の「1」を継続した。目標株価は2万8000円(従来2万9000円)とした。同証券では「電力の収益安定化が確認されることで、株価評価も改善しよう」と予想している。同社が手掛ける電力事業に絡み、株価は1月の電力価格高騰以降、低迷していることを指摘。ただ、同社は獲得コストを削減して電力の最終的な利回りを確保して、調達方法も多様化していることから、今下期に営業増益が確認されることで、電力のディスカウントは解消されて株価評価も回復する、とみている。
■テレ東HD <9413> 2,119円 +38 円 (+1.8%) 本日終値
テレビ東京ホールディングス<9413>が反発。8月31日の取引終了後、同社グループが52.6%の株式を保有し、アニメ専門のCS放送「AT-X」を運営するエー・ティー・エックス(東京都港区)の株式を追加取得し、完全子会社化したと発表。今回の完全子会社化により、テレビ東京グループの成長戦略の柱であるアニメビジネスを機動的に展開することが可能となる。これまでエー・ティー・エックスはCS放送を中心に独自のアニメビジネスを手掛けてきたが、今後はテレビ東京との連携を密にしながら、CS放送だけではなくライツ事業を含めた多角的なアニメビジネスをスピーディーに進めるとしている。なお、同件による22年3月期業績への影響は軽微としている。
■JMDC <4483> 7,660円 +120 円 (+1.6%) 本日終値
JMDC<4483>が4日続伸。8月31日の取引終了後、医師向けプラットフォームを運営するアンター(東京都中央区)の全株式を取得し子会社化すると発表。アンターをグループに取り込むことで、アンターのプラットフォーム上に集った医師に対して、JMDCグループのさまざまなヘルスデータやサービスを提供することで、医師ネットワークの更なる拡大やコミュニティーの活性化を後押しするとともに、アンターに集まる医療現場の知見とJMDCの持つリアルワールドデータによる観察的研究の融合を進めるとしている。
■三栄建築設計 <3228> 1,914円 +30 円 (+1.6%) 本日終値
三栄建築設計<3228>が続伸。8月31日の取引終了後、同社及び子会社のMAIが、ケネディクス(東京都千代田区)が開始する賃貸用戸建住宅を投資対象とするファンドへ商品を供給することで基本協定書を締結したと発表。同協定の締結により、戸建分譲事業におけるエンドユーザー以外の新規販売先の創出につなげるのが狙い。年間供給目標額は100億円としている。
■ジャストシステム <4686> 6,600円 +100 円 (+1.5%) 本日終値
ジャストシステム<4686>が4日続伸。この日、小中学校向け学習クラウド「スマイルネクスト」の提供を開始したと発表。「スマイルネクスト」は、教師のICT活用指導力を高める略案や教材をセットにした「授業パッケージ」や、児童生徒の基礎学力と情報活用能力を育成する「アプリ・教材」を多数搭載しているのが特徴。誰でも毎日直感的に使える操作性と性能を追求していることなどが評価され、栃木県那須塩原市、千葉県鎌ケ谷市、埼玉県秩父市など既に多くの自治体で採用が決定しているという。
■CYBERDYNE <7779> 452円 +6 円 (+1.4%) 本日終値
CYBERDYNE<7779>はしっかり。8月31日の取引終了後、スマートフォン向けヘルスケアアプリ「熟睡アラーム」を開発・運営するC2(東京都文京区)の全株式を取得し子会社化したと発表。C2の「熟睡アラーム」は、ダウンロード数320万以上、アクティブユーザー月30万人を抱えるほか、蓄積された睡眠データが7500万件以上に及ぶヘルスケアアプリ。サイバダインは、主力の装着型サイボーグHALに加えて、疾病の予防・早期発見を目的とした小型バイタルセンサーの開発・多機能化を推進していることから、同社のデバイスとC2のヘルスケアアプリとの連携、特に「熟睡アラーム」のユーザー基盤の活用により、グループのヘルスケア分野での事業加速・企業価値の向上が見込まれると判断したという。取得価額は非開示。なお、22年3月期業績への影響は現在精査中としている。
■明電舎 <6508> 2,484円 +26 円 (+1.1%) 本日終値
明電舎<6508>が5日続伸。8月31日の取引終了後、未定としていた22年3月期の配当予想について中間配当を25円にすると発表。前年同期の20円に対しては5円の増配になる予定だ。なお、期末配当予想は引き続き未定としている。
■日本管財 <9728> 2,684円 +28 円 (+1.1%) 本日終値
日本管財<9728>が3日続伸。8月31日の取引終了後、給与計算や労務管理業務を受託するネオトラスト(東京都台東区)の全株式を取得し子会社化したと発表。ネオトラストの事業領域をサービスメニューに加えることで、グループにおけるシナジーや新たな収益機会の創出を図るのが狙い。なお、同件による業績への影響は軽微としている。
株探ニュース