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【注目】前週末30日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

セプテニHD <日足> 「株探」多機能チャートより

■セプテニHD <4293>  413円 (-74円、-15.2%) 一時ストップ安

 セプテーニ・ホールディングス <4293> [JQ]が大幅安で3日続落、一時ストップ安の407円に売られた。29日の取引終了後に発表した第3四半期累計(20年10月-21年6月)連結決算は、売上高159億1100万円(前年同期比23.1%増)、営業利益32億500万円(同2.5倍)、純利益22億5400万円(同2.9倍)と大幅増益となったが、期待されていた通期予想の上方修正がなかったことが嫌気されたようだ。デジタルマーケティング需要の高まりを背景に、主力のデジタルマーケティング事業で既存案件の拡大や新規顧客の獲得、電通グループ <4324> との協業が進捗した。また、海外デジタルマーケティング事業の損益が改善したことも寄与した。なお、21年9月期通期業績予想は、売上高215億円(前期比19.9%増)、純利益28億5000万円(同94.6%増)の従来見通しを据え置いている。

■千代建 <6366>  389円 (-62円、-13.8%)

 千代田化工建設 <6366> [東証2]が急反落。株価は一時、前日29日に比べ14%超安に売られた。同社は、30日の寄り付き前に、22年3月期連結最終損益は140億円の赤字(前期は79億9300万円の黒字)になる見通しを発表した。従来予想は60億円の黒字だった。オーストラリアのイクシスLNGプロジェクトに関わる協議・仲裁に関連して特別損失を計上することになったという。この最終赤字転落の発表を受け、嫌気売りが膨らみ株価はザラ場ベースでは6月中旬以来となる400円割れに売り込まれている。

■大日本住友 <4506>  1,889円 (-228円、-10.8%)

 東証1部の下落率4位。大日本住友製薬 <4506> が大幅に4日続落。同社は29日大引け後に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。22年3月期第1四半期(4-6月)の連結税引き前利益は前年同期比63.8%減の79.5億円に大きく落ち込んだ。

■アンリツ <6754>  1,910円 (-186円、-8.9%)

 東証1部の下落率8位。アンリツ <6754> が急反落。同社は29日取引終了後に、22年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比39.8%減の30億8300万円となり、通期計画205億円に対する進捗率は15.0%にとどまった。売上収益は同7.4%減の237億8800万円で着地。世界的な半導体不足が影響し、主力の通信計測事業が減収減益となったことが響いた。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■システナ <2317>  2,024円 (-178円、-8.1%)

 システナ <2317> が急反落。同社は29日大引け後に決算を発表。22年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比7.0%減の17億円に減り、通期計画の80億円に対する進捗率は21.3%となり、5年平均の21.2%とほぼ同水準だった。

■日ガス <8174>  1,729円 (-140円、-7.5%)

 日本瓦斯 <8174> が5日続落。同社は29日大引け後に決算を発表。22年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比32.2%減の25.7億円に落ち込んだ。併せて、4-9月期(上期)の同利益を従来予想の29億円→28億円(前年同期は39.2億円)に3.4%下方修正し、減益率が26.1%減→28.7%減に拡大する見通しとなった。

■新光電工 <6967>  3,700円 (-280円、-7.0%)

 新光電気工業 <6967> が急反落。29日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を2273億円から2420億円(前期比28.7%増)へ、営業利益を334億円から406億円(同74.0%増)へ、純利益を233億円から269億円(同49.3%増)へ上方修正したが、材料出尽くし感から売られたようだ。第1四半期において、パソコンやサーバー向けにフリップチップタイプパッケージの売り上げが大きく増加するとともに、自動車市場の回復などを背景にリードフレームが大幅な増収となり、また、旺盛な半導体需要に支えられて半導体製造装置向けセラミック静電チャックの売り上げが増加するなどしたことが要因。また、第2四半期も引き続き好調な市場環境が継続することが見込まれるほか、為替相場が想定に比べて円安基調で推移していることなども寄与する。なお、同時に発表した第1四半期(4-6月)決算は、売上高580億6600万円(前年同期比36.9%増)、営業利益139億200万円(同3.7倍)、純利益100億8400万円(同3.1倍)だった。

■Jストリーム <4308>  2,995円 (-220円、-6.8%)

 Jストリーム <4308> [東証M]が急反落。29日の取引終了後、22年3月期第1四半期(4-6月)の決算を発表し、売上高は31億7000万円(前年同期比37.4%増)、営業利益5億6300万円(同2.3倍)だった。あわせて、9月30日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表し、これを受けて朝方は高く寄り付いたものの、その後は利益確定売りが優勢となった。4-6月期は、医薬業界向けのライブ配信やライブイベントに関連する売り上げが順調に推移したほか、その他の業界においても動画による情報共有などに関するニーズが高まり売り上げが増加した。

■JCRファ <4552>  3,085円 (-205円、-6.2%)

 JCRファーマ <4552> が急反落。29日の取引終了後、22年3月期第1四半期(4-6月)の決算を発表。売上高は98億1300万円(前年同期比89.4%増)、純利益は15億3200万円(同99.8%増)と好調だったものの、全体相場の地合いの悪さも重なり利益確定売りに押された。主力製品の販売数量の増加や、3月から英アストラゼネカADR <AZN> 製の新型コロナワクチン原液の販売を開始したことなどが寄与した。同ワクチン原液の売上高は、36億7100万円だった。なお30日昼ごろ、厚生労働省がアストラゼネカ製の新型コロナワクチンに関し、40歳以上を対象に公的接種に用いる方針を決めたことが複数のメディアを通じて伝わっている。

■ファナック <6954>  24,380円 (-1,615円、-6.2%)

 ファナック <6954> が急反落。29日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を6571億円から7276億円(前期比32.0%増)へ、営業利益を1484億円から1944億円(同72.8%増)へ、純利益を1205億円から1560億円(同65.9%増)へ上方修正したが、材料出尽くし感から売られたようだ。FA(ファクトリーオートメーション)、ロボット、ロボマシンの各分野で、旺盛な需要が見込まれることが上方修正の要因としている。なお、同時に発表した第1四半期(4-6月)決算は、売上高1852億9300万円(前年同期比69.6%増)、営業利益520億7000万円(同4.7倍)、純利益402億9500万円(同4.4倍)だった。

■芝浦機 <6104>  2,594円 (-35円、-1.3%)

 芝浦機械 <6104> が反落。29日の取引終了後に発表した第1四半期(4-6月)連結決算は、売上高255億9800万円(前年同期比26.4%増)、営業利益4億2200万円(同10.7倍)、最終損益1億200万円の赤字(前年同期5億円の赤字)と大幅営業増益となったが、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。国内やインド、中国向け射出成形機の販売が増加したほか、中国の二次電池向けシート・フィルム製造装置などが好調だった。また、中国向け工作機械も伸長した。なお、22年3月期通期業績予想は、売上高1060億円(前期比14.4%増)、営業利益27億円(同7.1倍)、最終利益10億円(前期28億9800万円の赤字)の従来見通しを据え置いている。

※30日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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