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【市況】14日の米国市場ダイジェスト:NYダウ44ドル高、FRBの金融緩和継続期待が支える

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウ44ドル高、FRBの金融緩和継続期待が支える

米国株式市場はまちまち。ダウ平均は44.44ドル高の34933.23ドル、ナスダックは32.70ポイント安の14644.95で取引を終了した。6月生産者物価指数(PPI)が予想を上回ったものの、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の下院金融サービス委員会での証言を控え、金融緩和策を当面維持することが示唆されるとの憶測に寄り付き後、上昇。証言で、インフレリスクに対する時期尚早の対処を警告するなど、ハト派姿勢が確認され、ダウは終日堅調に推移した。ナスダック総合指数は小幅安。セクター別では、テクノロジー・ハード・機器が上昇した一方で、エネルギーが下落した。

携帯端末のアップル(AAPL)は今年投入する「アイフォーン13」を年内で、過去最大規模の最大9000万台の生産を予定していると報じられ、上昇。金融のジェフリーズ・ファイナンシャル・グループ(JEF)は日本の三井住友フィナンシャルグループと資本提携することで合意したことが明らかになり買われた。婦人服と美容製品販売会社のLブランズ(LB)は第2四半期の見通しを引き上げたことが好感され、上昇。一方、航空会社のデルタ(DAL)は第2四半期の決算が一株当たり損失を計上し、下落。また、石油関連のエクソン・モービル(XOM)、マラソン・オイル(MRO)、ヘス(HES)は原油価格の下落に連れ、軒並み売られた。

連邦準備制度理事会(FRB)が公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)の中で、5月末から7月初旬にかけての全地区の経済が緩やかまたは力強く成長したことが明らかになった。

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■NY為替:米FRBによる金融緩和維持への思惑でドル売り強まる

14日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円46銭から109円94銭まで下落し、109円95銭で引けた。消費者物価指数に続き米6月生産者物価指数(PPI)が予想を上回る上昇となったが、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が下院金融サービス委員会での証言で、インフレ上昇は一時的で、経済が緩和縮小の条件を満たすのは程遠いとのハト派姿勢を維持したため、長期金利の低下に伴うドル売りが優勢となった。

ユーロ・ドルは1.1802ドルから1.1839ドルまで上昇して1.1838ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル専務理事が、経済は最悪期を通過し、強い回復を予想しているとの見通しを示したことから、ユーロ買いが優勢となった。ユーロ・円は130円42銭から130円02銭まで下落。ポンド・ドルは1.3892ドルまで上昇後、1.3849ドルまで反落。英国のインフレが中銀の目標以上に上昇したためポンド買いが優勢となった。ドル・スイスは0.9186フランから0.9142フランまで下落した。


■NY原油:反落で73.13ドル、供給不足の懸念和らぐ

NY原油先物8月限は反落(NYMEX原油8月限終値:73.13 ↓2.12)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は、前営業日比-2.12ドルの73.13ドルで通常取引終了。時間外取引を含めた取引レンジは72.21ドル-75.44ドル。ニューヨーク市場の序盤にかけて75.44ドルまで買われたが、一部産油国は生産水準を引き上げる方向で調整を進めており、供給不足に対する懸念は多少緩和されたことから、ポジション調整的な売りが増えた。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 38.86ドル -1.00ドル(-2.51%)
モルガン・スタンレー(MS) 92.46ドル -0.75ドル(-0.80%)
ゴールドマン・サックス(GS)374.40ドル -1.58ドル(-0.42%)
インテル(INTC) 56.52ドル -0.35ドル(-0.62%)
アップル(AAPL) 149.15ドル +3.51ドル(+2.41%)
アルファベット(GOOG) 2641.65ドル +21.76ドル(+0.83%)
フェイスブック(FB) 347.63ドル -4.46ドル(-1.27%)
キャタピラー(CAT) 211.64ドル -3.55ドル(-1.65%)
アルコア(AA) 35.14ドル -0.48ドル(-1.35%)
ウォルマート(WMT) 141.55ドル +0.97ドル(+0.69%)
《ST》

 提供:フィスコ

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