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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):中外薬、フェローテク、村田製

フェローテク <日足> 「株探」多機能チャートより
■中外製薬 <4519>  4,402円  +102 円 (+2.4%)  本日終値
 中外製薬<4519>が3日ぶり反発。29日取引終了後、臨床試験中の「抗体カクテル療法」と呼ばれる新型コロナ薬候補について、厚生労働省に製造販売承認の申請を行ったことを発表。これを手掛かり材料に物色人気が集中した。

■フェローテク <6890>  3,415円  +65 円 (+1.9%)  本日終値
 フェローテックホールディングス<6890>が3日ぶりに反発。29日の取引終了後、同日開催の定時株主総会の事業説明で、半導体ウエハーを製造・販売する持ち分法適用関連会社、杭州中欣晶圓半導体股(中国)の科創板市場への上場時期について言及があったことを明らかにしており、これが材料視されたようだ。科創板市場は上海証券取引所のハイテク新興企業向け株式市場。予定通り上場準備が整えば、21年12月期を基準決算期として、22年6月に上場する予定としている。

■村田製作所 <6981>  8,482円  +154 円 (+1.9%)  本日終値
 村田製作所<6981>、太陽誘電<6976>、TDK<6762>など電子部品株が総じて上昇している。ここ米国株市場ではアップル<AAPL>が戻り足を強め、前日は続伸で136ドル台まで買われ、4月下旬の戻り高値奪回にあと一歩と迫った。売買高も高水準でナスダック総合指数の最高値更新に一役買っている。iPhoneは5G対応機種が好調でアップルの業績を牽引している。また、iPhoneは他社製品と比較してマルウェア感染の事例が非常に少ないことが指摘され、セキュリティー面で優位性がある。日本の電子部品メーカーは村田製を筆頭にアップルの有力サプライヤーとして存在感を示しており、ここにきてのアップル株上昇は追い風材料として意識されている。

■FRONTEO <2158>  1,245円  +18 円 (+1.5%)  本日終値
 FRONTEO<2158>が上値追い。29日取引終了後、AI医療機器「会話型 認知症診断支援AIプログラム」の海外展開に向けて、学校法人慶應義塾とグローバルライセンスに関する契約を締結したことを発表、これが足もとの株高を後押ししている。同社は慶応大学医学部と、15年から共同で同医療機器開発に向けた研究を行い、20年には独占的開発・販売権に関するライセンス契約を結んでいるが、今回の合意に伴い、海外でも同社が同機器に関わる事業を展開するための環境が整った。

■リゾートトラスト <4681>  1,814円  +10 円 (+0.6%)  本日終値
 リゾートトラスト<4681>が3日ぶりに反発。29日取引終了後、発行済み株式数(自社株を除く)の1.1%にあたる120万株または24億円を上限に自社株買いを実施すると発表。これを受けて、需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められているようだ。なお、買い付け期間は7月8日から8月31日までとしている。

■日本電産 <6594>  12,875円  +30 円 (+0.2%)  本日終値
 日本電産<6594>が3日ぶり反発。米国株市場では、調整色の強かった電気自動車(EV)大手のテスラ<TSLA>が今月下旬に入ってから目先の売り圧力をこなし戻り足を強めている。EV向け駆動用モーターで注目される日本電産は、テスラとの株価連動性が高く、脱炭素への世界的な取り組みでEVシフトが進むなか、改めて見直し買いを引き寄せている。

■東京エレクトロン <8035>  48,080円  +10 円 (+0.0%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置関連やSUMCO<3436>など半導体素材メーカーが上値指向となっている。前日の米国株市場では半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が続伸し連日で過去最高値を更新した。データセンター向け新型半導体の生産の遅れが嫌気されたインテル<INTC>は軟調だったものの、FPGAなど半導体デバイスを手掛けるザイリンクス<XLNX>が3%超の上昇をみせたほか、同じく半導体設計大手のアドバンストマイクロデバイス<AMD>、半導体製造装置トップのアプライドマテリアルズ<AMAT>など幅広く買われた。東京市場でも、直近は半導体関連主力株の上値がやや重くなっているものの、米株市場を横目に、目先押し目買いの動きが優勢となっている。

■日東紡績 <3110>  3,430円  -175 円 (-4.9%)  本日終値  東証1部 下落率8位
 日東紡績<3110>が大幅続落。同社は29日取引終了後、株式売り出しを発表しており株式需給の悪化を警戒する売りが膨らんだ。同社の大株主であるユニゾホールディングスが保有する96万9000株を大和証券が買い取る形式で売り出す。同時にオーバーアロットメントによる上限14万4400株の売り出しも実施する。売出価格は7月7日から12日のいずれかの日に決定する。

■Jフロント <3086>  985円  -37 円 (-3.6%)  本日終値
 J.フロント リテイリング<3086>は6日続落。29日取引終了後、22年2月期連結業績の下方修正を発表したことが嫌気された。売上高に相当する売上収益を3940億円から3650億円(前期比14.4%増)に修正したほか、営業損益は110億円の黒字から55億円の黒字(前期は242億6500万円の赤字)、純損益は40億円の黒字から10億円の黒字(同261億9300万円の赤字)に見直した。新型コロナウイルス感染の再拡大に伴う緊急事態宣言で、4月下旬以降、店舗の営業縮小、営業時間の短縮を実施したことなどが響く。今期後半は新型コロナワクチンの接種拡大などで事業環境の改善を見込むものの、通期業績は従来見通しに比べ悪化する見込みだ。

■DCMホールディングス <3050>  1,058円  -28 円 (-2.6%)  本日終値
 DCMホールディングス<3050>が続落。29日の取引終了後に発表した22年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算は、売上高1193億3500万円(前年同期比5.2%減)、経常利益103億5100万円(同11.3%減)と減収減益になったことが嫌気された。アルコール除菌関連商品やハンドソープなど新型コロナウイルス対策商品の需要が反動減となったことが響いた。

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