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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:フロンテオ、オキサイド、ニトリHD

フロンテオ <日足> 「株探」多機能チャートより
■オリバー <7959>  3,220円  +500 円 (+18.4%) ストップ高買い気配   11:30現在  東証1部 上昇率トップ
 オリバー<7959>がストップ高カイ気配となっている。投資会社インテグラル傘下のNEXT-Оが22日、オリバー株の非公開化を目指して公開買い付けを行うと発表した。買い付け価格が3781円とされていることから、これにサヤ寄せする格好となっている。この公開買い付けは、MBOの一環としてオリバー取締役会の賛同のもと、友好的に同社株の全てを取得するために実施される。買い付け予定数は1020万7016株(下限618万6900株、上限設定なし)で、買い付け期間は6月23日から8月5日まで。なお公開買い付け成立後、オリバーは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所はオリバーを22日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■乾汽船 <9308>  1,311円  +111 円 (+9.3%)  11:30現在  東証1部 上昇率3位
 乾汽船<9308>が異彩高、一時160円高の1360円まで上値を伸ばす場面があった。前日に軒並み急動意をみせた大手海運株は、きょうは目先利益確定の動きが優勢となり日本郵船<9101>や商船三井<9104>など総じて売り物に押される展開を余儀なくされている。しかし、相対的に出遅れ感のあった乾汽船はその間隙を縫って一気に上値指向を強めている。22年3月期は市況改善を背景に、増収効果を反映して営業損益段階からの大幅黒字化が見込まれている。年間配当は前期実績の6円から一気に51円への増配を計画していることは特筆される。「アクティビストのアルファレオが筆頭株主に入っているが、会社側では買収防衛策の導入などに動いており、株式需給面でも思惑がある」(国内証券ストラテジスト)とされる。

■FRONTEO <2158>  1,117円  +91 円 (+8.9%)  11:30現在
 FRONTEO<2158>が大幅高、1000円台乗せから更に上値指向を強めている。同社はここ急速に株価水準を切り上げ、今週明けまでで10連騰と異彩の上昇パフォーマンスをみせていた。前日は、全体リスクオン相場で上昇一服となったが、改めて買い直されている。22日取引終了後、創薬支援AI「Cascade Eye」に関する国内特許査定を取得したことを発表、これが新たな株価刺激材料となっている。テクニカル的には昨年6月につけた高値1056円がポイントとなっており、きょうはここを払拭したことで上値が軽くなった。

■オキサイド <6521>  8,800円  +640 円 (+7.8%)  11:30現在
 オキサイド<6521>が大幅高で3連騰。6月中旬以降は次第高の展開で7700円近辺を横に走る25日移動平均線からの上放れを鮮明としている。レーザー光源や光学系デバイス、計測装置などの製造販売を手掛けるが、半導体材料の開発にも注力している。今後加速的な市場拡大が見込まれる次世代パワー半導体では炭化ケイ素(SiC)製デバイス、窒化ガリウム(GaN)製デバイス、酸化ガリウム(Ga2O3)製デバイスなどが注目されており、株式市場でもこれらの開発製造に関連する銘柄に光が当たっている。そうしたなか、同社は前週18日にGaN薄膜単結晶の成長に適した新材料基板のサンプル出荷開始を発表、これが新たな株高材料となっている。同社は過去に経済産業省の「グローバルニッチトップ企業100選」にも選出されるなど、ニッチ分野での高い技術力に評価が高く、半導体の微細化や量子コンピューティング分野でもキーテクノロジーと目されているレーザー技術関連株の一角として人気化素地が高い。

■ニトリホールディングス <9843>  19,960円  +1,120 円 (+5.9%)  11:30現在  東証1部 上昇率10位
 ニトリホールディングス<9843>が大幅続伸している。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「2021年3~5月期の本業のもうけを示す連結営業利益が、前年同期比13%増の420億円程度になったことが分かった」と報じられており、第1四半期として過去最高を更新したとの観測が好材料視されている。記事によると、新型コロナウイルス感染防止のために外出を控えるようになった人々が、住みやすさを求めて家具や家電を買い換える動きが広がったという。また、買収した島忠の業績が上乗せされたことも寄与したという。

■日本ケミコン <6997>  2,577円  +98 円 (+4.0%)  11:30現在
 日本ケミコン<6997>が続伸。23日付の日本経済新聞は、同社とブリヂストン<5108>子会社の旭カーボン(新潟市)は「全固体電池の電極に使う導電材料を2023年にも量産する」と報じたことが好感された。同社は粘土状で加工しやすい電極向けの導電材料を開発。電極内の物質を炭素材料(カーボン)で包むことで、抵抗や放熱を減らし、容量を高められるという。旭カーボンの新潟の工場で生産し、日本ケミコンが販売する見込みだ。

■SUMCO <3436>  2,688円  +56 円 (+2.1%)  11:30現在
 SUMCO<3436>、信越化学工業<4063>など半導体シリコンウエハー大手が買い優勢となったほか、ルネサスエレクトロニクス<6723>など車載マイコンメーカーや、半導体検査装置を製造するアドバンテスト<6857>なども堅調な値動き。半導体周辺株に投資資金が流入している。前日の米国株市場ではエヌビディア<NVDA>、ザイリンクス<XLNX>が2%前後の上昇をみせたほか、マイクロンテクノロジー<MU>なども上昇し、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も続伸となった。東京市場では、前日のリスクオン相場の反動で上値が重くなっているとはいえ、きょうは為替がドル高・円安方向に振れていることもあり、半導体セクターには根強い買いが観測されている。

■島津製作所 <7701>  4,245円  +80 円 (+1.9%)  11:30現在
 島津製作所<7701>が続伸している。同社は22日、少量の血液からアルツハイマー病の原因物質とされるたんぱく質を検出する分析装置を発売したと発表しており、これが好材料視されている。「血中アミロイドペプチド測定システム Amyloid MS CL」(アミロイドMS CL)は、アルツハイマー型認知症の特徴であるアミロイド斑の主要成分である、血中のアミロイドペプチドを測定し、アミロイドβ(同疾患の原因と見られるたんぱく質)に関連するバイオマーカー値を提示する製品。従来からある陽電子放出断層撮影(PET)イメージングや脳脊髄液(CSF)検査とは異なり、被験者の負担が小さい検査を実現するとしている。

■サイボウズ <4776>  2,367円  -218 円 (-8.4%)  11:30現在  東証1部 下落率トップ
 サイボウズ<4776>は急反落。22日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、営業利益を10億3400万円から3億2900万円(前期比85.5%減)へ、最終損益を1億900万円の黒字から4億1300万円の赤字(前期14億3500万円の黒字)へ下方修正した。最終損益が一転赤字の見通しとなったことから、これを嫌気した売りが出ているようだ。業務改善プラットフォーム「kintone」のテレビコマーシャルを中心に、広告宣伝への追加投資を行うことが主な要因。なお、売上高は当初の予定通り堅調に推移していることから、前期比17.0%増の183億4500万円の見通しを据え置いた。

■トヨタ自動車 <7203>  9,812円  -148 円 (-1.5%)  11:30現在
 トヨタ自動車<7203>は反落、前日の大幅高の反動でやや売りに押される展開を強いられているが、1万円大台復帰を意識した展開が続く。株価は前週15日に初の1万円大台乗せとなったものの、その後の波乱相場で値を崩し、9500円近辺まで水準を切り下げた。しかし、25日移動平均線に接触することなくリバウンドに転じる強さをみせた。前日は全体相場が全面高で切り返すなか、売買代金でもソフトバンクグループ<9984>を僅差で押さえ、東証1部トップとなるなどマーケットの注目度の高さを証明した。きょうは、米国株続伸に加え、外国為替市場で1ドル=110円台後半の推移と円安方向に振れていることがポジティブ材料となる。

■三菱UFJ <8306>  600.1円  -5.2 円 (-0.9%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが軟調、大手生保の第一生命ホールディングス<8750>も冴えない展開を強いられている。前日のパウエルFRB議長の議会証言では、インフレ率の上昇について従来通り一過性であるとの認識を示し、これが早期利上げに対する過度な不安の後退につながった。米10年債利回りは終値ベースで1.43%台まで低下した。前日の米国株市場では主要株指数が揃って上昇するなか、長期金利低下に伴う運用利ザヤの縮小思惑からゴールドマン・サックス・グループ<GS>、JPモルガン・チェース<JPM>などの大手金融株が軟調な動きをみせた。東京市場でも米国事業を展開するメガバンクや生保株には目先利益確定を促す材料となっている。

■インパクト <6067>  3,420円  +504 円 (+17.3%) ストップ高買い気配   11:30現在
 インパクトホールディングス<6067>は朝方から買いが先行し、ストップ高の3420円水準でカイ気配となっている。22日の取引終了後、未定としていた21年12月期の連結業績予想について、売上高130億円(前期比17.4%増)、営業利益16億円(同55.5%増)、最終利益9億3000万円(前期1億8700万円の赤字)の大幅営業増益を見込むとしたことが好感されている。HRソリューション事業で新型コロナウイルス感染拡大を懸念した店頭販売員の配置を自粛する動きがあり、試飲試食などの推奨販売サービスは引き続き厳しい状況が続く半面、コロナワクチン接種会場への人材派遣業務の受注が拡大し、コールセンター事業やデバック事業も業績が順調に推移すると見込む。また、IoTソリューション事業では、小型デジタルサイネージの高付加価値商材であるPISTA(フィールド・トラッキング・ソリューション)のローンチによりオンライン化されたサイネージのコンテンツの自動更新が可能となり、従来の筐体販売だけではなく、オンライン利用料やASPサービス利用料などのストック収益が増加すると見込む。更に、飲食チェーン向けDX推進の一環として開始したオンラインのタッチパネル式デジタルサイネージであるテーブルトップオーダー端末の受注の拡大も見込んでいる。

■太洋工業 <6663>  569円  +80 円 (+16.4%) ストップ高   11:30現在
 太洋工業<6663>はストップ高の569円に買われている。同社は22日、開発に取り組んでいるポリイミドを用いたビルドアップ基板に関して、核となる技術であるフィルドビア技術を確立したと発表しており、これが好感されている。スーパー・エンジニアリング・プラスチックの一つであるポリイミドを用いたビルドアップ基板の開発は、多層基板の一層の小型化・薄型化・軽量化に向けた取り組みの一つ。今回確立したフィルドビア技術は、絶縁層がポリイミドであるFPC(フレキシブルプリント配線板)にレーザーで開けた穴(ビア)を銅で充填(フィルド)し、かつ充填箇所の表面をフラットにするもの。このFPCをビルドアップ基板のコア層や外層として使用することで、高密度配線及び高密度実装、薄型化の両立が実現できるという。なお、同社では22年度中にも同技術を用いたビルドアップ基板の提供を開始する予定だ。

■データホライゾン <3628>  4,700円  +640 円 (+15.8%)  11:30現在
 データホライゾン<3628>が続急伸している。22日の取引終了後、9月30日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表しており、これが好感されている。投資単位当たりの投資金額を引き下げ、株式の流動性の向上及び投資家層の拡大を図ることが目的という。効力発生日は10月1日。

■ネクストジェン <3842>  1,359円  +138 円 (+11.3%) 一時ストップ高   11:30現在
 ネクストジェン<3842>が急伸し一時ストップ高の1521円に買われている。午前11時ごろ、同社のSBC(セッションボーダーコントローラ)ソフトウェアが、米ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(カリフォルニア州)が提供する「Zoom Phone」の接続認定を日本製品として初めて取得したと発表しており、これが好感されている。さまざまな国内通信事業者との接続実績を持つ同社のSBCソフト「NX-B5000 for Enterprise」が、「Zoom Phone」の固定、携帯、IP電話サービスを接続するSBCとして認定された。この接続により、会社の電話番号を使った外線発信・着信ができるようになるほか、既存の電話設備との連携(内線通話)も可能になる。

●ストップ高銘柄
 光陽社 <7946>  1,640円  +300 円 (+22.4%) ストップ高   11:30現在
 など、4銘柄

●ストップ安銘柄
 WT天然ガス <1689>  1円  0 円 (0.0%) ストップ安   11:30現在
 など、1銘柄

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