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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 ギャップダウンからショート戦略に傾けるのではなく、NTロングによるスプレッド対応か


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 28420 -510 (-1.76%)
TOPIX先物 1913.5 -27.5 (-1.41%)
シカゴ先物 28515 -415
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 18日の米国市場ではNYダウ、S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。セントルイス連銀のブラード総裁が2022年終盤に利上げを開始すべきとの見解を示したことが嫌気された。NYダウの下落幅は500ドルを超え、支持線の75日移動平均線を割り込んでいる。S&P業種別指数は自動車・自動車部品のみが上昇する一方で、エネルギー、公共事業、各種金融、銀行の弱さが目立った。

 シカゴ先物清算値は日中大阪比415円安の2万8515円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比10円安の2万8920円で始まると、寄り付きを高値に軟化しており、2万8560円~2万8690円辺りでの保ち合いに。しかし、取引終了にかけて下落幅を拡大させ2万8420円とナイトセッションでの安値で取引を終えた。

 これを受けて本日の日経225先物はギャップダウンから始まるとみられ、再び2万8500円~2万9000円のレンジに戻される形となるため、オーバーシュート気味の下落によって2万8000円の攻防も想定しておく必要がある。

 もっとも、米国市場ではリフレトレードの巻き戻しが強まったが、18日の東京市場では既に同様の動きが強まっており、日経平均株価の下落率が0.19%だったのに対して、TOPIXは0.87%の下落だった。NYダウ、ナスダック、S&P500指数はいずれも最高値圏に位置していたため、地合いが悪化したというよりは利益確定の動きが中心。また、米国では2023年までは現行の緩和政策が続くほか、緩和縮小や利上げが開始されることは経済が強まった証拠との見方もされている。長期金利は1.43%に低下していることから、売り一巡後は押し目狙いの動きも意識されやすいだろう。

 そのため、ギャップダウンからショート戦略に傾けるのではなく、ローテーションの動きを想定したNTロング(日経225先物買い、TOPIX先物売り)によるスプレッド対応が有効であると考えられる。18日のNT倍率は先物中心限月で14.90倍に上昇しており、直近のボトム水準から一気に戻り高値水準まで切り返している。

 なお、VIX指数は20.70に上昇しており、上値を抑えられていた25日、75日線を突破しているが、リスクオフの水準ではない。日中はグローベックスの米株先物を意識したトレードが中心になりやすいため、短期的な売り仕掛けの動きに注意しつつ、リバウンドのタイミングを見極めたい。

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