【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):エニグモ、メディネット、フォーカス
エニグモ <日足> 「株探」多機能チャートより
エニグモ<3665>は急反落。14日の取引終了後に発表した第1四半期(2~4月)単独決算は、売上高18億3100万円(前年同期比36.3%増)、営業利益7億1000万円(同49.2%増)、純利益4億9500万円(同48.9%増)と大幅増益となったものの、材料出尽くし感から売られたようだ。民間国際物流提携サービス拡充による取り扱いアイテムの安全かつスピーディな配送強化の実現により、前期に大きな影響を受けた国際配送面での新型コロナウイルス感染症拡大の影響を抑制。これにより、会員数が884万9002人(同16.6%増)、商品総取扱高が161億2867万6000円(同38.9%増)と順調に拡大したことが貢献した。なお、22年1月期通期業績予想は売上高81億3900万~88億4600万円(前期比15.0~25.0%増)、営業利益30億6300万~35億1900万円(同1.0~16.0%増)、純利益21億1700万~24億3500万円(同1.0~16.0%増)の従来見通しを据え置いている。
■メディネット <2370> 88円 +30 円 (+51.7%) ストップ高 本日終値
メディネット<2370>が急騰。同社は14日の取引終了後、ヤンセンファーマと細胞療法における治験製品製造のための細胞調製に関する契約を締結したと発表しており、これが材料視されたようだ。ヤンセンファーマは、米ジョンソン・エンド・ジョンソン傘下の企業。メディネットでは、取引先との契約上、現時点ではこれ以上の開示ができないとしている。
■フォーカスシステムズ <4662> 1,050円 +150 円 (+16.7%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
フォーカスシステムズ<4662>がストップ高。同社は14日取引終了後、“IoT機器無充電”の実現を目指す「三次電池」研究開発に関し、特定の物質を電極に利用することで安定した電圧を繰り返し得ることに成功し、特許を出願したことを発表した。3次電池は同社が筑波大学と共同研究を進めているもので、正極と負極の酸化還元電位の温度係数が異なることを利用して、わずかな温度差で充電される電池のこと。2次電池が電力により充電されるのに対し、3次電池は環境熱で充電される。今回の発表を材料視する買いが集中した。
■Link-U <4446> 1,360円 +165 円 (+13.8%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
Link-U<4446>が急騰。14日の取引終了後に発表した21年7月期第3四半期累計(20年8月~21年4月)の決算で、営業利益が2億2700万円となり、通期計画(1億2400万円)を超過して着地したことが好感されたようだ。出版社向けにマンガ配信システムを提供するリカーリングサービスの売り上げ回復などが寄与した。なお、今期の連結業績予想については従来見通しを据え置いている。
■有機合成薬品工業 <4531> 341円 +37 円 (+12.2%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
有機合成薬品工業<4531>が急反騰。医薬中間体や化成品など工業薬品に強いほか、アミノ酸分野では世界屈指の実績を持つ。筆頭株主のニプロ<8086>や第2位株主の長瀬産業<8012>とは業務面でも提携し、ビジネス展開力に強みを持っている。また医薬用原薬では新型コロナウイルスの治療にも使われる「硫酸プロタミン」を生産販売していることが注目材料。有配企業でありながら0.6倍台のPBRは株価指標面でも割安感が意識される。
■ギフト <9279> 2,611円 +185 円 (+7.6%) 本日終値 東証1部 上昇率6位
ギフト<9279>が大幅続伸。14日の取引終了後に発表した第2四半期累計(20年11月~21年4月)連結決算が、純利益3億5500万円(前年同期比2.1倍)と大幅増益となり、従来予想の2億8000万円を上回って着地したことが好感された。緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置対象となった自治体で、営業時間短縮要請に応じたことなどにより来店客数が想定を下回り、売上高は63億300万円(同18.9%増)、営業利益は3億600万円(同4.7%増)とそれぞれ従来予想の71億円、4億円を下回ったものの、営業時間短縮に伴う時短協力金や店舗移転に伴う営業補償金の計上などで最終利益は計画を上回った。なお、21年10月期通期業績予想は、売上高151億5000万円(前期比37.9%増)、営業利益10億8000万円(同2.3倍)、純利益5億9000万円(同5.2倍)の従来見通しを据え置いている。
■パルマ <3461> 762円 +54 円 (+7.6%) 一時ストップ高 本日終値
パルマ<3461>は一時ストップ高の858円に買われ年初来高値を更新した。14日の取引終了後、日本郵政<6178>のグループ企業である日本郵便輸送と不動産活用で取引を開始したと発表しており、これが好感された。日本郵便輸送の旧綾瀬北営業所跡地の有効活用として、パルマが土地・建物を一括借り上げし、新しいアウトドアの生活スタイルを提案する拠点「AYASE AR GARAGE」の事業主体であるアンティローザに転貸する。同取引により、パルマには不動産賃貸収入が計上されるが、21年9月期業績への影響は軽微としている。
■INCLUSIVE <7078> 1,451円 +98 円 (+7.2%) 一時ストップ高 本日終値
INCLUSIVE<7078>が一時ストップ高。午前10時ごろ、各界の有識者が書き下ろすコンテンツをサブスクリプション形式で配信するニュースレターサービス「WISS(ウィズ)」を、7月1日に提供開始すると発表しており、これが好感された。「WISS」は、クリエイターが自らの発信する情報への正当な対価を獲得できるエコシステムを構築する「クリエイターエノコミー構想」の第1弾。有識者(発信者)とファン(購読者)をつなぐだけではなく、有識者同士の共創機会を企画することで、新たな発見や可能性につながる化学反応を起こす「共創プラットフォーム」としても展開するとしている。なお、プレローンチとして、6月24日にサービスオープンを行い、堀江貴文氏のニュースレターの先行配信を開始する。
■ミサワ <3169> 718円 +46 円 (+6.9%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
ミサワ<3169>が急伸。同社は家具や雑貨などを販売、「unico」ブランドで若年女性層を中心に需要を取り込んでいる。コロナ禍にあっても家具やカーテンの販売は好調に推移しており、14日引け後に発表した22年1月期第1四半期(2~4月)単独決算(今期から非連結化)では営業利益が前年同期比6倍の2億8500万円と急拡大した。これを好感する買いを呼び込む格好となった。
●ストップ高銘柄
ジー・スリー <3647> 555円 +80 円 (+16.8%) ストップ高 本日終値
など、4銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース