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【市況】3日の米国市場ダイジェスト:NYダウ23ドル安、雇用好調で金融緩和の早期縮小に警戒も

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウ23ドル安、雇用好調で金融緩和の早期縮小に警戒も

米国株式市場は反落。ダウ平均は23.34ドル安の34,577.04ドル、ナスダックは141.82ポイント安の13,614.51で取引を終了した。朝方発表された雇用の指標が好調で、連邦準備制度理事会(FRB)が早期に金融緩和の縮小に舵を切るのではとの警戒感から寄り付き後、下落。週次新規失業保険申請件数と5月ADP雇用統計がともに市場予想を上回り、明日の雇用統計も強い内容になるとの見方が広がった。長期金利が上昇したことで割高感の強いハイテク株が売られ、ナスダックは終日軟調に推移。ダウは予想を上回った5月ISM非製造業指数や法人税見送りの報道などに支えられ、上げに転じる場面もあったが、結局小幅に下落して取引を終えた。セクター別では、家庭・パーソナル用品が買われた一方、自動車・自動車部品や半導体・同製造装置が売られた。

自動車メーカーのゼネラル・モーターズ(GM)は、上半期の利益が従来の予想を大幅に上回るとの見通しを示し、上昇。フォード・モーター(F)もピックアップトラックの車種を拡充すると発表し、急伸した。映画館運営のAMC(AMC)は新株発行で資金を調達する計画を発表し、大幅に下落。ミーム銘柄を好む個人投資家の買いが入り、上昇転じる場面もあったが、結局下落して取引を終えるなど激しい値動きが続いている。電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)は5月の中国での受注台数が前月比でほぼ半減していたと伝わり、下落した。

バイデン大統領はインフラ投資計画をめぐる野党・共和党との協議で、法人増税案を撤回し、最低税率15%の導入を提案したと報じられた。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:良好な米雇用関連指標を受けてドル買い強まる

3日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円77銭から110円32銭まで上昇し、110円29銭で引けた。米5月ADP雇用統計で雇用者数の増加幅は予想に反して4月から拡大したほか、先週分新規失業保険申請件数はパンデミック開始以降初めて40万件を割り込んだ。米5月ISM非製造業景況指数も予想以上に上昇したため、長期金利の上昇に伴うドル買いに拍車がかかった。また、一部報道で、インフラ計画を成立させるためにバイデン大統領が共和党との交渉において法人税増税計画緩和を提案したと伝えられたこともドル買い・円売りにつながった。

ユーロ・ドルは1.2189ドルから1.2118ドルまで下落して、1.2129ドルで引けた。ユーロ・円は133円85銭から133円63銭まで下落。ポンド・ドルは1.4189ドルから1.4087ドルまで下落した。ドル・スイスは0.8991フランから0.9052フランまで上昇した。


■NY原油:伸び悩みで68.81ドル、ドル高を嫌気した売りが入る

NY原油先物7月限は、伸び悩み(NYMEX原油7月限終値:68.81 ↓0.02)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は、前営業日比-0.02ドルの68.81ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは68.19ドル-69.40ドル。アジア市場で69.40ドルまで買われたが、需給ひっ迫を意識した買いは一巡したことから、ニューヨーク市場で68.19ドルまで売られた。ドル高も嫌気されたようだ。ただ、通常取引終了後の時間外取引では68.93ドルまで戻している。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 43.25ドル +0.49ドル(+1.15%)
モルガン・スタンレー(MS) 93.35ドル +0.59ドル(+0.64%)
ゴールドマン・サックス(GS)388.72ドル +5.28ドル(+1.38%)
インテル(INTC) 56.24ドル -1.24ドル(-2.16%)
アップル(AAPL) 123.54ドル -1.52ドル(-1.22%)
アルファベット(GOOG) 2404.61ドル -16.67ドル(-0.69%)
フェイスブック(FB) 326.04ドル -3.11ドル(-0.94%)
キャタピラー(CAT) 243.84ドル +0.38ドル(+0.16%)
アルコア(AA) 38.72ドル -1.28ドル(-3.20%)
ウォルマート(WMT) 141.60ドル +0.25ドル(+0.18%)
《ST》

 提供:フィスコ

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