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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 2万9500円を目前に次第にこう着感を強めよう


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 29380 +70 (+0.23%)
TOPIX先物 1933.0 +9.0 (+0.46%)
シカゴ先物 29365 +55
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 6日の米国市場はNYダウ、S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。新規失業保険申請件数は前週比9万2000件減の49万8000件と予想以上に減少したことにより、経済活動の正常化への期待からNYダウは連日で最高値を更新。また、米疾病対策センター(CDC)は新型コロナウイルスワクチン接種が順調なら、7月までに新規感染者数は急減するとの見解を示したことも安心感につながっている。ハイテク株は高安まちまちながら、ナスダックは5営業日ぶりに反発。S&P業種別指数は食品・生活必需品小売、電気通信サービス、銀行が上昇する一方で、消費者サービス、自動車・自動車部品、医薬品・バイオテクノロジーが冴えない。

 シカゴ先物清算値は日中大阪比55円高の2万9365円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比90円高の2万9400円で始まり、開始直後につけた2万9410円を高値に軟化し、2万9200円~2万9300円辺りでのレンジ推移に。その後、米国市場の取引開始後には一時2万9190円まで下落した。ただし、レンジ推移が続くなか、引けにかけての米国市場の強い動きを受けて切り返しており、2万9380円で取引を終えている。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行の展開が見込まれるものの、2万9500円を目前に次第にこう着感を強めそうだ。6日の上昇については、連休中の米国市場の強い値動きに対して、待機資金が集中したことによる影響が大きかったと考えられ、そのオーダーも前場段階で一巡していた。NYダウが連日で最高値を更新したことを受けて買い先行となろうが、6日に見せたような勢いは限られそうである。

 また、日経225先物、TOPIX先物はいずれも心理的な抵抗線となる25日移動平均線水準まで戻しており、この辺りを一気に上放れるには材料不足といった状況だろう。週末要因のほか、来週は決算発表のピークとなり、2300社ほどの決算が集中することから、機関投資家の積極的な売買は期待しづらい。

 加えて、米国市場はグロースからバリューへのシフトが本格化しており、本来であれば東京市場も同様の物色が意識されやすいが、NT倍率は先物中心限月で15.08倍とレンジ下限に接近した後に、15.24倍とレンジ上限まで切り返しており、方向感をつかみづらくさせている。

 VIX指数については18.39に低下しているが、一時20.60に上昇する場面も見られたほか、緩やかながらも下値を切り上げるトレンドを形成しているため、基本姿勢はリスクオン状態ながら、リスクオフに向かう可能性も警戒しておく必要はあるだろう。

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