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【市況】株価指数先物【引け後コメント】 米系経由による買いとクレディスイス経由のショートカバー


大阪6月限
日経225先物 29310 +430 (+1.48%)
TOPIX先物 1924.0 +22.5 (+1.18%)

 日経225先物(6月限)は前営業日比430円高の2万9310円で取引を終了。寄り付きは2万9040円と、シカゴ先物清算値(2万9075円)にサヤ寄せする形から、2万9000円を回復して始まった。その直後につけた2万8970円を安値に強い基調となり、前引けにかけてはこれといった調整を見せずに、一時2万9440円まで上昇幅を拡大。連休中の米国市場でNYダウが最高値を更新するなど強い動きだったこともあり、連休明けでまとまったオーダーが入ったと考えられる。もっとも、前場段階で断続的なインデックス買いは一巡しており、後場については2万9300円を挟んだ狭いレンジ取引が続いた。

 朝方は米国同様にバリューシフトの流れとなり、NT倍率は先物中心限月で15.08倍に低下する場面が見られた。しかし、売り優勢から始まった東京エレクトロン <8035> は、寄り付き直後につけた4万6910円を安値に切り返し前場半ばには上昇に転じるなど、ショートカバーの影響もあろうが、それ以上に断続的なインデックス買いのインパクトが大きかったようである。指数インパクトの大きい値がさ株の強い値動きによってNT倍率は切り返し、一時15.24倍と上値抵抗線として意識されている75日移動平均線(15.22倍辺り)を捉えている。なお、後場は2万9300円を挟んでの保ち合いであったが、米国などの流れを受けた実需のインパクトはこれまでも前場段階で一巡するケースも多く見られており、後場は想定内の動きといったところ。

 本日の上昇で日経225先物、TOPIX先物いずれも直近保ち合いレンジの上限レベルである25日移動平均線を捉えたことで、短期的なリバウンドとしては一巡感が意識されやすいだろう。なお、7日は週末要因からオーバーウイークのポジションを取りづらく、短期筋の仕掛け的なポジションも限られよう。そのため、米国市場などの動向を受けたインデックス売買の影響を受けやすく、足元で調整を強めているナスダックの動向が注目される。 

 手口面では、日経225先物はABNアムロが5040枚、SBIが1040枚、ソジェンが580枚程度の売り越しに対して、モルガンSが1940枚、クレディスイスが1490枚、JPモルガンが1490枚、ドイツが1130枚、BofAが900枚程度の買い越しだった。モルガンS、JPモルガンなどの買いにクレディスイス経由のショートカバーが加わり、スプレッド拡大からABNアムロによる裁定買い(先物売り・現物買い)を誘発した格好か。また、TOPIX先物はソジェンが8820枚程度の売り越しに対して、モルガンSが3200枚、BofAが2140枚、クレディスイスが1620枚、JPモルガンが1200枚程度の買い越しであり、同様の買い方に対してソジェンによる裁定買いに伴う先物売りとなった。

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