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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 2万9000円を支持線とした底堅さを見極め


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 29000 +10 (+0.03%)
TOPIX先物 1905.5 +2.0 (+0.10%)
シカゴ先物 29055 +65
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 27日の米国市場はNYダウが上昇する一方、S&P500、ナスダックは下落。28日に米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利発表、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長会見のほか、バイデン大統領が上下両院合同会議で就任後初の演説を行う予定であり、インフラ計画のほかキャピタルゲイン税率に言及する可能性があることから、様子見姿勢の強い相場展開となった。また、決算発表が本格化するなか、アルファベット(グーグル)は売上高が予想を上回り上昇する場面も見られたものの、買いが続かなかったことも神経質にさせている。 

 シカゴ先物清算値は大阪比65円高の2万9055円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比10円高の2万9000円で始まり、直後につけた2万8830円を安値に下げ渋ると、その後は2万8900円~2万8970円辺りでのこう着に。米国市場の取引開始後は2万9000円を回復するものの勢いはなく、引けにかけて一時2万9070円まで上昇幅を広げる場面も見られたが、結局は2万9000円と小幅な上昇で終えている。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、2万9000円を支持線とした底堅さを見極めることになりそうだ。米決算は良好ながらもマイクロソフトは時間外で下落するなど、FOMCやバイデン大統領の演説を控え、積極的な売買は手控えられている。そのため、東京市場においても様子見姿勢が強まりそうである。なお、27日の大引け後に決算を発表したファナック <6954> は今期見通しこそコンセンサスに届かなかったが、自社株買いを発表。アドバンテスト <6857> については、サプライズ感はないもののネガティブな決算内容ではない。ただ、指数へのインパクトは欠けると考えられ、方向感をつかみづらくさせそうだ。また、日経225先物の5日移動平均線は2万9050円、75日移動平均線が2万9090円辺りに位置しており、この水準で上値を抑えられるようだと、2万9000円割れを狙ったショートも入りやすい。

 NT倍率は先物中心限月で25日移動平均線を支持線とする一方、75日線に上値を抑えられる形で保ち合いを継続。しかし、足元では保ち合いレンジの上限を捉えている。大きなトレンドは期待できないものの、方向性としてNT倍率は上昇しやすいとみられ、NTロング(日経225先物買い・TOPIX先物売り)のポジションに向かわせよう。

 なお、VIX指数は17.56に低下している。引き続きボトム圏での推移であり、基本的にはリスク選好姿勢となる。しかし、チャート形状には煮詰まり感が台頭してきており、バイデン大統領の演説を受けた市場反応次第では方向性を見せてくる可能性がありそうだ。

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