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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 2万9000円水準での攻防ながらも押し目拾いのスタンスで対応


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 28900 -220 (-0.75%)
TOPIX先物 1909.0 -12.0 (-0.62%)
シカゴ先物 28915 -205
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 22日の米国市場はNYダウ、S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。新規失業保険申請件数が前週比3万9000件減の54万7000件と予想外に減少したことを材料視する場面もみられた。しかし、バイデン大統領が富裕層に対するキャピタルゲイン税の税率をほぼ2倍に引き上げることを提案する見通しと伝わったことを受け、半導体関連を中心に利益確定の売りが強まっている。SOX指数は下落し、S&P業種別指数では自動車・自動車部品、半導体・同製造装置、素材が下落する半面、商業サービス・用品、電気通信サービス、ヘルスケア機器・サービスは上昇。 

 シカゴ先物清算値は大阪比205円安の2万8915円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比80円高の2万9200円で始まると、その後は2万9030円~2万9210円を挟んだレンジ取引が継続。しかし、米国市場の取引開始後に2万8850円まで軟化した後は、2万8900円を挟んだもみ合いが続き、2万8900円で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、ややギャップダウンで始まることになり、目先的には5日、75日移動平均線が位置する2万9000円近辺での攻防になろう。22日の大幅反発により2万9000円を回復したこともあり、いったんは達成感も意識されやすい水準であるため、強弱感が対立するところである。週末要因もあって商いは膨らみづらく、模様眺めムードも強まる。まずは、新型コロナウイルス感染症の拡大による緊急事態宣言の制限内容を見極めることがポイントだろう。

 もっとも、短期スタンスのヘッジファンドはショートカバーに向かっており、改めてショートを仕掛けてくる動きは限られよう。また、米国ではキャピタルゲイン税の引き上げに反応しているため、今後バリューローテーションに向かうようであれば、日本株への資金シフトにつながる可能性はある。そのため、2万9000円水準での攻防ながらも押し目拾いのスタンスで対応。ただし、ポジションを傾けづらい需給状況であるため、引き続きNTロングなどスプレッド狙いとなる。

 なお、VIX指数は18.71に上昇。上値抵抗として意識されている25日移動平均線を突破しつつあり、ボトム水準ながらも20に乗せてくるようだとリスクオフに向かわせやすいことも、スプレッド対応につながる。

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