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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:イーレックス、東芝、日電産

イーレックス <日足> 「株探」多機能チャートより
■アルプス物流 <9055>  949円  +66 円 (+7.5%)  11:30現在  東証1部 上昇率9位
 アルプス物流<9055>が3日ぶりに急反発。21日の取引終了後、21年3月期の連結経常利益が49億2000万円になりそうだと発表。従来予想の37億円(前の期比4.8%減)から一転して26.6%増益見通しとなったことが好材料視されている。前期業績の上方修正は昨年12月に続き、2回目となる。電子部品業界の市況回復や新規案件の受注獲得により、電子部品物流事業の貨物取扱量が増加したほか、外出自粛や在宅勤務の継続を背景に、宅配ビジネスが想定以上に好調だったことが要因。また、円安進行で為替差益が発生したことも利益を押し上げた。

■イーレックス <9517>  1,885円  +91 円 (+5.1%)  11:30現在
 イーレックス<9517>が6日ぶりに急反発している。22日付の日本経済新聞朝刊で「独立系の新電力大手、イーレックスは2022年3月、水素を燃料にし二酸化炭素(CO2)を排出しない発電所を山梨県で稼働させる」と報じられており、これが材料視されている。記事によると、水素製造のスタートアップ、ハイドロゲンテクノロジー(東京都中央区)などから水素を調達し、まず一般家庭約100世帯弱が1年間に使用する電力を賄える小型発電所を設けるとしている。経済産業省によると水素発電所の商業運転は国内初だという。

■シスメックス <6869>  11,850円  +560 円 (+5.0%)  11:30現在
 シスメックス<6869>が反発している。同社は21日、川崎重工業<7012>及び京都大学医学部附属病院と、新型コロナウイルス対策を目的とした大規模全自動PCRロボットコンテナの社会実装に向けた共同研究を開始すると発表。これが材料視されているようだ。この共同研究では、シスメックスと川重、メディカロイド(神戸市中央区)が開発した自動PCR検査システムの性能評価、臨床的有効性評価を行うとともに、被検者もしくは被検者の検査を管理する検査機関による検査依頼から検査結果の報告、フォローアップまでを含めた大規模PCR検査業務設計の評価を行う予定。この検証結果をもとに、新型コロナの臨床検査、クラスター発生地、感染ハイリスク者のスクリーニング、疫学調査、空港検疫や大規模イベントなどへの迅速な大量検査体制の提供が期待される。

■東京エレクトロン <8035>  49,460円  +2,030 円 (+4.3%)  11:30現在
 東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置関連や、SUMCO<3436>、東京応化工業<4186>など半導体素材メーカーが軒並み買われる展開となっている。前日の米国株市場ではハイテク株が総じて買い戻される流れとなり、そのなか半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が2.7%を超える大幅高で4日ぶりに反発した。注目されていたオランダの半導体製造装置大手ASMLの決算が好調な内容で、半導体市場の拡大が改めて確認されたことが市場のセンチメントを強気に傾けている。東京市場でもこれを引き継ぐ形で製造装置関連を中心に半導体セクターに物色人気が再燃している。

■東芝 <6502>  4,370円  +165 円 (+3.9%)  11:30現在
 東芝<6502>が5日ぶりに反発。前日のニューヨーク市場で半導体関連株が上昇するなか、傘下に半導体大手、キオクシアホールディングスを持ち分法適用会社として擁する同社に見直し買いが流入している。また、ロイターは21日、「ベインキャピタルが東芝買収案の策定を検討していることが、2人の関係筋の話で分かった」と報じた。ベインの計画は予備段階で変更の可能性もあるという。米プライベートエクイティ(PE)のKKR、カナダのブルックフィールド・アセットマネジメントも東芝への買収を検討している、とも伝えている。英投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズによる買収・非公開の提案は、検討中断が公表されたが、東芝には再び買収計画が浮上している格好だ。

■日本電産 <6594>  13,890円  +520 円 (+3.9%)  11:30現在
 日本電産<6594>が3日ぶり反発。前日にもみ合いを下放れかけたが踏みとどまり、きょうは1万3000円台後半で収れんする5日・25日・75日移動平均線に絡む水準まで切り返す動き。きょうから23日までの日程でバイデン米政権が旗振りを務める気候変動サミットが行われる。世界が脱炭素に向けた動きを一段と強めるなか、電気自動車(EV)シフトの流れも加速することになる。そのなか、EV向け駆動モーターを戦略商品として手掛ける同社の存在が改めて注目されそうだ。なお、同社はきょう決算発表を控えており、マーケットの注目度も高く思惑が錯綜している。

■前田工繊 <7821>  3,365円  +125 円 (+3.9%)  11:30現在
 前田工繊<7821>は5日ぶりに反発している。21日の取引終了後、集計中の21年9月期第2四半期累計(20年9月21日~21年3月20日)連結業績について、営業利益が22億4000万円から31億1200万円(前年同期比10.0%増)へ、純利益が16億円から21億1800万円(同5.4%増)へ上振れて、減益予想から一転して営業増益で着地したようだと発表しており、これが好感されている。売上高は218億5000万円から216億7800万円(同微減)へ下振れた。ただ、公共工事向け製品における自社製造比率が増加したほか、子会社BBSジャパンにおける国内の自動車メーカー向けOEM供給やアフター市場向け製品が好調に推移したことも利益拡大に貢献した。また、グループ全社での販管費の削減効果も寄与した。

■日本郵船 <9101>  4,045円  +140 円 (+3.6%)  11:30現在
 日本郵船<9101>、 商船三井<9104>、川崎汽船<9107>の大手3社が揃って大きく買われたのをはじめ、海運セクターが全面高となっている。業種別騰落率では東証1部33業種中で「海運」は2位以下に大差をつけて値上がりトップに買われている。前日の米国株市場では景気敏感株に買いが集まり全体指数を押し上げたが、この背景には加速局面に入ったワクチン普及があり、米疾病対策センター(CDC)によると米国のワクチン接種回数が2億回を超えたという。これが世界的な新型コロナウイルスの感染再拡大に伴い経済活動への影響を懸念した株式市場において、いったん弱気に傾いた流れを引き戻す背景になったとの見方がある。ワクチン普及で先駆する米国を中心とした世界経済の回復期待が、物流を担うグローバル景気敏感セクターの筆頭である海運株に物色の矛先を向けさせている。

■レノバ <9519>  3,235円  +85 円 (+2.7%)  11:30現在
 レノバ<9519>が150円高の3300円まで買われたほか、ウエストホールディングス<1407>、エヌ・ピー・シー<6255>、Abalance<3856>など太陽光発電関連が軒並み高に買われている。きょう、米政府が主導する形で世界40カ国・地域の首脳が参加する気候変動サミットがオンラインで開幕される。23日までの予定で温暖化ガスの排出削減に向けた目標の上積みなどが話し合われる見通しで、これを受けて太陽光などをはじめ再生可能エネルギー関連株に物色の矛先が向いている。

■西松屋チェーン <7545>  1,726円  +41 円 (+2.4%)  11:30現在
 西松屋チェーン<7545>が反発している。21日の取引終了後に発表した4月度(3月21日~4月20日)の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比14.0%増と2ケタ増で4カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されている。来店客数が同14.9%増と大きく伸び、半袖Tシャツや肌着、パジャマなどの夏物衣料や、入園・入学・新学期用品の売り上げが好調に推移した。なお、全店売上高は同15.6%増だった。

■ソフトバンクグループ <9984>  10,115円  +193 円 (+2.0%)  11:30現在
 ソフトバンクグループ<9984>が全上場企業のなかで断トツの売買代金をこなし続伸。前日は日経平均が600円近い下げをみせたにも関わらず、先物絡みのインデックス売りを浴びながらプラス圏で引ける強さをみせた。きょうは、その余勢を駆って上値指向を継続し1万円大台固めの動きをみせている。前日の米国株市場ではハイテク株比率の高いナスダック市場の上昇が目立ったが、同社は最近になって米ハイテク株に積極的に投資する姿勢をみせており、ナスダック総合指数との株価連動性が高い。また、傘下の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」は未上場の段階から世界のIT関連株に投資し、その回収に成功していることで収益拡大が加速している。一部報道で同社の21年3月期の最終利益が4兆円台後半となり、国内企業では過去最高となるとの見通しが浮上していることなども堅調な株価を後押ししている。

■プリマハム <2281>  3,435円  +65 円 (+1.9%)  11:30現在
 プリマハム<2281>が8日ぶりに反発している。22日付の日本経済新聞朝刊で「プリマハムの2021年3月期の連結純利益は、前の期比6割増の140億円程度になったことがわかった」と報じられており、これが材料視されている。記事によると、新型コロナウイルスの感染拡大を背景に自宅で調理や食事する人が多く、主力のソーセージなど利益率の高い家庭用の加工食品の販売が伸びたという。従来予想の125億円を上回り、過去最高となる見通しだ。なお、21年3月期の決算発表は5月10日を予定している。

■JVCケンウッド <6632>  224円  +2 円 (+0.9%)  11:30現在
 JVCケンウッド<6632>が3日ぶり反発。同社は21日取引終了後、21年3月期業績予想の修正を発表、最終損益は従来14億円の赤字を見込んでいたが、一転20億円の黒字に上方修正した。前の期比で倍増となる。米国や中国をはじめとする世界的な自動車販売の回復を背景に同社が手掛けるカーナビの売り上げが押し上げられる形となった。コスト削減努力も反映され、営業利益段階から会社側の想定を大きく上回る状況となった。これを材料視する形でリバウンドを見込んだ投資資金の流入を誘っている。

■三信電気 <8150>  2,222円  +13 円 (+0.6%)  11:30現在
 三信電気<8150>は7日続伸。21日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、売上高が1110億円から1120億円(前の期比9.0%減)へ、営業利益が18億5000万円から21億6000万円(同10.3%増)へ、純利益が15億円から16億5000万円(同13.7%増)へ上振れて、営業減益予想から一転して増益で着地したようだと発表しており、これが好感されている。デバイス事業、ソリューション事業ともに売上高および売上高総利益率が想定より上振れたことに加えて、販管費が減少したことが要因としている。

■マクアケ <4479>  6,680円  -140 円 (-2.1%)  11:30現在
 マクアケ<4479>が3日続落。岩井コスモ証券は21日、同社株の投資判断を「A」から「B」へ2段階引き下げた。目標株価は7500円(従来1万5000円)とした。20日に発表された第2四半期(20年10月~21年3月)の営業利益は前年同期比73.6%減の6300万円だった。21年9月通期の同利益予想(6億2000万円)に対する進捗率は10%にとどまった。購入型クラウドファンディングプラットフォームに強みを持つ同社の中期的な成長余地は大きいとみているものの、株価指標面などですでに高い評価を受けていることから第3四半期決算などで、会社予想の達成を期待できる営業利益の改善を確認できるまでは、株価のパフォーマンスが継続的に市場を上回ることは期待しにくいとみている。

●ストップ高銘柄
 ロングライフ <4355>  458円  +80 円 (+21.2%) ストップ高   11:30現在
 以上、1銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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