【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):HKS、T・SCAT、パルテック
HKS <日足> 「株探」多機能チャートより
エッチ・ケー・エス<7219>がストップ高。前週末9日の取引終了後、21年8月期の連結業績予想について、売上高を74億円から78億2800万円(前期比8.3%増)へ、営業利益を2億円から2億7600万円(同2.8倍)へ、純利益を1億6000万円から2億3800万円(同60.3%増)へ上方修正したことが好感された。自動車のアフターパーツの売上高が新型コロナウイルス感染拡大の影響から回復に向かい、国内外とも想定を上回っていることが要因。また、旅費交通費やイベント開催などの広告宣伝費の減少で販管費が想定を下回っていることも寄与する。同時に発表した第2四半期累計(20年9月~21年2月)決算は、売上高37億4500万円(前年同期比5.3%増)、営業利益1億2800万円(前年同期100万円の赤字)、純利益1億1800万円(同3.3倍)だった。
■T・SCAT <3974> 1,653円 +300 円 (+22.2%) ストップ高 本日終値
ティビィシィ・スキヤツト<3974>が急騰。前週末9日の取引終了後、4月30日を基準日として1株を3株に株式分割を実施し、また、これに伴い従来20円を予定していた21年10月期の期末一括配当予想を7円とし、実質増額修正と発表したことが好感された。同時に、株主優待制度について、従来は毎年10月末時点で1単元(100株)以上を保有する株主に対してクオカード1000円分を贈呈していたが、21年10月末時点の株主からは100株以上300株未満でクオカード500円分、300株以上3万株未満で同1000円分、3万株以上で美容商材3000円~5000円相当を贈呈する予定としており、実質的に拡充するとしたことも好材料視された。
■PALTEK <7587> 680円 +86 円 (+14.5%) 本日終値
PALTEK<7587>が急伸。レスターホールディングス<3156>が前週末9日の取引終了後、同社の完全子会社化を目的に1株680円でTOBを実施し、あわせて資本・業務提携契約を締結すると発表しており、TOB価格の680円にサヤ寄せする格好となった。現在は一方でしか取り扱いのない商材が両社で取り扱えることによる商材の拡充や、民生機器や産業機器向けの異なった製品設計開発に関わる技術を生かした提案力の強化などのシナジー創出により、エレクトロニクス商社業界で地位向上を図るのが狙い。買付予定数は1095万4016株(下限729万3700株、上限設定なし)で、買付期間は4月12日から5月27日まで。TOB成立後、PALTEKは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、この発表を受けて東京証券取引所は、PALTEK株式を4月9日付で監理銘柄(確認中)に指定している。
■アルファ <4760> 1,619円 +175 円 (+12.1%) 本日終値
アルファ<4760>が大幅続伸し連日の年初来高値更新となった。前週末9日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(20年9月~21年2月)連結業績について、売上高が29億8000万円から31億6700万円(前年同期比5.9%減)へ、営業損益が5000万円の赤字から1億1000万円の黒字(前年同期8700万円の赤字)へ、最終損益が5500万円の赤字から1億2700万円の黒字(同2億1700万円の赤字)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。売上総利益率が改善したことに加えて、出張自粛、テレワークの導入や人件費の削減など経費の抑制を図ったことが寄与。また、投資有価証券売却益や、雇用調整助成金の受給も寄与した。
■安江工務店 <1439> 1,107円 +87 円 (+8.5%) 本日終値
安江工務店<1439>が急反発し年初来高値を更新した。前週末9日の取引終了後に3月度の月次連結受注高(速報)を発表し、前年同月比55.4%増と増加基調が続いたことが好感された。緊急事態宣言の解除に伴い、主力の住宅リフォーム事業で大型工事の受注が進み、受注高が堅調に推移。また、新築住宅事業でオンラインを活用した商談が浸透したことや、不動産市況の回復により、全てのセグメントで受注が伸長したという。
■グッドコムアセット <3475> 1,505円 +115 円 (+8.3%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
グッドコムアセット<3475>は大幅高。前週末9日の取引終了後、21年10月期の連結業績予想について、営業利益を30億7000万円から35億~38億円(前期比23.7~34.3%増)へ、純利益を19億6200万円から22億5100万~24億5500万円(同23.3~34.4%増)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルスの変異種の蔓延による営業活動の自粛などが政府から発令された場合を考慮し、売上高は418億7600万円から380億~418億7600万円(同44.4~59.1%増)へ下方修正した。ただホールセールで、想定していた不動産販売会社への卸売りではなく、販売先自らが不動産を運用する法人と16棟724戸の販売契約を締結したため、利益率の向上が見込めることになったとしている。同時に、上限を45万株(発行済み株数の3.05%)、または8億3200万円とする自社株買いを実施すると発表しており、これもう好材料視されている。取得期間は4月12日から7月31日までで、資本効率の向上による株主への利益還元を図るとともに、経営環境に応じた機動的な資本政策の遂行を可能とすることが狙いという。更に、新規事業として上場REIT事業の準備を開始すると発表した。業績への影響は見積もることが不可能であるとしている。
■バンクオブイ <4393> 3,290円 +250 円 (+8.2%) 本日終値
バンク・オブ・イノベーション<4393>が後場急伸。同社はきょう正午過ぎに、子会社のスマートフォン向け新マッチングアプリ「恋庭」について、配信開始日が4月28日に決定したと発表。期待感が高まるかたちとなっているようだ。同社は2月2日に、配信開始時期を「20年12月1日~21年2月28日の間」から「21年3月1日~5月31日の間」に変更。変更理由は、1月にグループ内でテストを実施した結果、一部不具合改修などが必要になったためとしていた。
■グラファイトデザイン <7847> 586円 +44 円 (+8.1%) 一時ストップ高 本日終値
グラファイトデザイン<7847>は急騰。きょう朝方、ゴルフの海外メジャー大会であるマスターズ・トーナメントで松山英樹選手が日本勢として初めて優勝したことが複数のメディアで報じられており、これを受けてゴルフ関連株に物色の矛先が向かった。ゴルフシャフト大手のグラファイトをはじめ、ゴルフクラブのOEM生産を手掛ける遠藤製作所<7841>、中古ゴルフ用品店を運営するゴルフ・ドゥ<3032>のほか、バリューゴルフ<3931>、グローブライド<7990>、藤倉コンポジット<5121>などが買われている。
■イワキ <8095> 710円 +53 円 (+8.1%) 本日終値 東証1部 上昇率4位
イワキ<8095>が大幅続伸し年初来高値を更新した。前週末9日の取引終了後、第2四半期累計(20年12月~21年5月)連結業績予想について、営業利益を11億円から14億3000万円(前年同期比62.8%増)へ、純利益を7億1000万円から9億2000万円(同55.3%増)へ上方修正したことが好感された。売上高は363億円(同17.7%増)の従来見通しを据え置いたものの、前期に取得した連結子会社の業績が大きく寄与する。また、広告宣伝費が予算を下回ることや、在宅勤務、オンライン会議推進による経費削減効果なども寄与する。なお、21年11月期通期業績予想は、売上高730億円(前期比11.7%増)、営業利益26億円(同27.8%増)、純利益20億円(同0.8%増)の従来見通しを据え置いている。同時に発表した第1四半期(20年12月~21年2月)決算は、売上高169億7500万円(前年同期比16.5%増)、営業利益6億6300万円(同2.4倍)、純利益3億9800万円(同2.0倍)だった。
■助川電気工業 <7711> 788円 +57 円 (+7.8%) 本日終値
助川電気工業<7711>が急動意、700円台前半でのもみ合いを経て満を持して上放れてきた。同社は温度測定や加熱製品群など熱制御分野に特化した研究開発型メーカーだが、半導体関連分野の受注拡大が顕著で業績回復への期待が高まっている。21年9月期営業損益は1億円前後と黒字転換が見込まれるほか、22年9月期以降も業績回復色を強める可能性が高い。半導体関連の中小型株が軒並み水準訂正の動きをみせるなかで、同社株の出遅れ修正思惑も高まっている。21年9月期は年24円配当に減配(前期実績は29円)も、配当利回りは3%強と高く、株主還元に前向きな会社としても知られる。
●ストップ高銘柄
野村4百レバ <1470> 29,970円 +5,000 円 (+20.0%) ストップ高 本日終値
くろがね工作所 <7997> 916円 +150 円 (+19.6%) ストップ高 本日終値
など、4銘柄
●ストップ安銘柄
サン電子 <6736> 3,355円 -700 円 (-17.3%) ストップ安 本日終値
など、2銘柄
株探ニュース