【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:ホンダ、住友ゴ、シマノ
ホンダ <日足> 「株探」多機能チャートより
KYB<7242>が物色人気化。同社は油圧機器の総合メーカー大手で自動車向け衝撃緩衝器では世界屈指の商品競争力を持っている。9日取引終了後、21年3月期業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来予想の40億円から116億円(前期実績は402億円の赤字)に3倍近い増額修正で市場の注目を集めている。中国や米国での自動車販売の回復が急で売上高が会社見通しを上回ったほか、免震・制振用オイルダンパーに関する製品保証引当金の繰り入れ及び取り崩しを行った影響が反映される。利益予想の大幅増額を受け、これを好感する投資資金の流入が加速した。
■ケイアイスター不動産 <3465> 3,180円 +501 円 (+18.7%) ストップ高買い気配 11:30現在 東証1部 上昇率2位
ケイアイスター不動産<3465>が大量の買い注文を集めカイ気配スタート、前日まで6連騰と上げ足を強めていたが、きょうは気配値のまま一気に水準を切り上げてきた。一次取得層向け分譲住宅の大手で都内及び北関東を中心に展開する。企業のテレワーク導入の動きに伴い戸建て分譲住宅の売れ行きが好調で業績は会社側想定を上回って推移している。9日取引終了後、21年3月期業績予想の修正を発表、営業利益段階で従来予想の71億円から118億円(前期比84%増)に大幅増額しておりサプライズを呼んだ。また、好業績を背景に配当も従来計画の88円から139円に大幅増額、前期実績は76円でそこから63円の大幅増配となる。これにより、前日終値ベース換算で配当利回りは約5.2%という高い水準となり、PERも6倍強と割安感が際立つ。
■武蔵精密工業 <7220> 1,928円 +261 円 (+15.7%) 11:30現在 東証1部 上昇率4位
武蔵精密工業<7220>は急騰。2月に入り75日移動平均線をターニングポイントに戻り歩調を強めていたが、きょうは買い人気が集中し、大陽線を立て一時19.7%高の1995円まで駆け上がり昨年来高値を大幅更新した。ホンダ系の自動車部品会社だが、中国や北米などでの自動車販売好調を受け収益環境はフォローの風が強い。9日取引終了後に21年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の15億円から50億円(前期比31%減)に大幅増額しており、これに投資マネーが飛びつく形となった。同社の上場来最高値は18年5月につけた2132.5円(修正済株価)だが、2000円大台回復となれば、早晩この水準も意識されることになりそうだ。
■住友ゴム工業 <5110> 1,169円 +140 円 (+13.6%) 11:30現在 東証1部 上昇率5位
住友ゴム工業<5110>がマドを開けての大陽線を形成、昨年6月11日以来8カ月ぶりの高値圏に浮上した。同社が9日取引終了後に発表した20年12月期決算は、自動車向けタイヤ需要の回復が会社の想定を上回り、減収ながら営業利益が前の期比17%増の387億100万円と2ケタ伸長を達成。株主還元に積極的な姿勢をみせており、前期配当も従来計画に10円上乗せし35円とし、更に今期については前期比15円増配の50円に引き上げることを発表。一方でPBRは0.6倍台と極めて割安水準に放置されており、一気に物色人気化した。
■インテージH <4326> 1,308円 +131 円 (+11.1%) 11:30現在 東証1部 上昇率7位
9日に決算を発表。「今期経常を41%上方修正」が好感された。
インテージホールディングス <4326> が2月9日大引け後(15:30)に決算を発表。21年6月期第2四半期累計(7-12月)の連結経常利益は22.5億円となった。併せて、通期の同利益を従来予想の29億円→41億円に41.4%上方修正した。
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■デジハHD <3676> 1,458円 +131 円 (+9.9%) 11:30現在 東証1部 上昇率8位
9日に決算を発表。「4-12月期(3Q累計)経常が18%増益で着地・10-12月期も25%増益」が好感された。
デジタルハーツホールディングス <3676> が2月9日大引け後(16:00)に決算を発表。21年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比18.0%増の12.4億円に伸び、通期計画の16億円に対する進捗率は77.8%となり、5年平均の76.1%とほぼ同水準だった。
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■住友大阪セメント <5232> 3,655円 +290 円 (+8.6%) 11:30現在 東証1部 上昇率10位
住友大阪セメント<5232>が急伸している。9日の取引終了後、上限を170万株(発行済み株数の4.41%)、または50億円とする自社株買いを実施すると発表したことが好感されている。取得期間はきょうから6月30日までで、資本効率の向上を通じた株主の利益還元を図るためとしている。また同時に、21年3月期の連結業績予想について、最終利益を100億円から110億円(前期比0.7%増)へ上方修正したことも好材料視されている。売上高2341億円(同4.5%減)、営業利益150億円(同7.0%減)は従来見通しを据え置いたものの、第3四半期(20年4~12月)の業績が順調に推移したことに加えて、第4四半期(1~3月)に政策保有株式の一部を売却したことによる売却益の発生を踏まえて見直したとしている。なお、第3四半期決算は、売上高1757億2200万円(前年同期比3.4%減)、営業利益114億2000万円(同6.1%増)、純利益81億4900万円(同5.6%増)だった。
■シマノ <7309> 26,340円 +1,780 円 (+7.3%) 11:30現在
シマノ<7309>が異色人気。一時2000円を超える上昇で、最高値2万6600円にツラ合わせした。時価総額は2兆4000億円台に膨らんでおり、これはニトリホールディングス<9843>を上回る。コロナ禍で移動手段やレジャーとしての自転車需要が好調で自転車部品の世界トップメーカーである同社の収益機会が高まっている。9日取引終了後に発表した20年12月期決算は営業利益が前の期比22%増の827億100万円と大幅な伸びを達成、続く21年12月期も前期比27%増の1050億円を見込んでいることでこれを好感する買いを呼び込む格好となっている。
■サトーホールディングス <6287> 2,566円 +171 円 (+7.1%) 11:30現在
9日に決算を発表。「今期経常を42%上方修正」が好感された。
サトーホールディングス <6287> が2月9日大引け後(15:00)に決算を発表。21年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比35.3%減の34.6億円に落ち込んだ。しかしながら、併せて通期の同利益を従来予想の33億円→47億円(前期は65.7億円)に42.4%上方修正し、減益率が49.8%減→28.5%減に縮小する見通しとなった。
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■THK <6481> 3,775円 +225 円 (+6.3%) 11:30現在
9日に決算を発表。「今期税引き前は黒字浮上へ」が好感された。
THK <6481> が2月9日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。20年12月期の連結税引き前損益は97.2億円の赤字(前の期は181億円の黒字)に転落したが、21年12月期は262億円の黒字に急浮上する見通しとなった。
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■カネカ <4118> 4,275円 +250 円 (+6.2%) 11:30現在
9日に決算を発表。「今期経常を16%上方修正」が好感された。
カネカ <4118> が2月9日大引け後(16:00)に決算を発表。21年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比16.6%減の126億円に減った。しかしながら、併せて通期の同利益を従来予想の164億円→190億円(前期は201億円)に15.9%上方修正し、減益率が18.7%減→5.8%減に縮小する見通しとなった。
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■ホンダ <7267> 3,160円 +183 円 (+6.2%) 11:30現在
ホンダ<7267>が急反発、昨年来高値を更新した。9日取引終了後、21年3月期連結利益予想の増額修正と増配を発表したことが好感されている。売上高は13兆500億円から12兆9500億円(前期比13.3%減)に修正したものの、営業利益は4200億円から5200億円(同17.9%減)、純利益は3900億円から4650億円(同2.0%増)に見直した。研究開発費の効率化やコスト削減などが寄与する。同時に、今期の年間配当は従来予想の68円から82円(前期は112円)に増配することも明らかにしている。
■タカラトミー <7867> 972円 +52 円 (+5.7%) 11:30現在
9日に決算を発表。「4-12月期(3Q累計)経常は37%減益・通期計画を超過」が好感された。
タカラトミー <7867> が2月9日大引け後(15:00)に決算を発表。21年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比36.9%減の74.5億円に落ち込んだが、通期計画の55億円に対する進捗率が135.6%とすでに上回り、さらに4年平均の116.1%も超えた。
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同時に発表した「0.53%を上限に自社株買いを実施」も買い材料。
発行済み株式数(自社株を除く)の0.53%にあたる50万株(金額で5億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は2月10日から3月31日まで。
■ライフネット生命保険 <7157> 1,559円 +77 円 (+5.2%) 11:30現在
9日に発表した「マネフォと業務提携」が買い材料。
マネーフォワード <3994> [東証M]と業務提携。「マネーフォワードの生命保険」を販売開始する。
■フジテック <6406> 2,672円 +131 円 (+5.2%) 11:30現在
フジテック<6406>が5連騰し昨年来高値を更新している。9日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を1650億円から1690億円(前期比6.7%減)へ、営業利益を107億円から133億円(同0.6%減)へ、純利益を75億円から93億円(同6.2%減)へ上方修正し、あわせて従来30円を予定していた期末配当予想を40円に引き上げると発表したことが好感されている。中国での新設工事や日本でのモダニゼーション工事の増加により売上高が計画を上回ったことに加えて、中国新設工事の採算性向上や香港、シンガポールにおけるアフターマーケット事業の堅調などが利益を押し上げる。また、年間配当は60円となり、前期実績に対しては10円の増配になる予定だ。なお、第3四半期累計(20年4~12月)決算は、売上高1239億8700万円(前年同期比7.8%減)、営業利益100億3700万円(同2.5%増)、純利益70億9800万円(同2.7%減)だった。同時に21年3月末時点の株主から株主優待制度を新設すると発表しており、これも好材料視されている。毎年3月末時点株主名簿に連続して記載された2単元(200株)以上保有の株主に対して、特設サイトで食品、電化製品、寄付などの商品と交換できる優待ポイントを保有株数と保有期間に応じて3000~2万5000ポイント贈呈する。
■ユニマRC <9707> 1,390円 +300 円 (+27.5%) ストップ高買い気配 11:30現在
ユニマット リタイアメント・コミュニティ<9707>がストップ高の1390円水準でカイ気配となっている。主要株主であるユニマットライフ(東京都港区)が9日の取引終了後、同社の非公開化を目指してTOBを実施すると発表しており、TOB価格1400円にサヤ寄せする格好となっている。ユニマットライフは現在、親会社であるユニマットホールディングスと合わせてユニマRC株式の18.18%を所有しているが、全株式を取得し非公開化し協働して事業を推進することが、グループの企業価値向上に資すると判断したという。買付予定数は433万7373株(下限147万1500株、上限設定なし)で、買付期間は2月10日から3月25日まで。なおTOB成立後、ユニマRCは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は、同社株式を2月9日付で監理銘柄(確認中)に指定している。
■ASTI <6899> 2,055円 +400 円 (+24.2%) ストップ高 11:30現在
ASTI<6899>はストップ高。9日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を400億円から440億円(前期比3.3%減)へ、営業損益を収支均衡から7億円の黒字(同27.1%減)へ、最終損益を収支均衡から7億円(同28.8%増)へ上方修正したことが好感されている。上期において、車載電装品及びワイヤーハーネスにおける販売の減少から減収減益を余儀なくされるが、自動車をはじめとする納入先企業の生産が下期に入り回復基調となったことから上方修正したという。
■クルーズ <2138> 1,670円 +300 円 (+21.9%) ストップ高買い気配 11:30現在
クルーズ<2138>が急騰、前日比300円高はストップ高となる1670円に張りつく人気となった。ソーシャルゲーム開発を祖業とするが、現在は低価格のブランド衣料品を扱うeコマース事業を主力展開し業績立て直しを図っている。同社が9日取引終了後に発表した20年4~12月期決算は営業損益が19億1400万円の黒字(前期実績は3億5100万円の赤字)と回復色を鮮明とした。個人向けアパレルのeコマース市場は年々急拡大しており、同社が展開する「SHOPLIST」が若い女性層を中心とする顧客ニーズの取り込みに成功している。これがポジティブサプライズとなり投資マネーが集中した。
●ストップ高銘柄
大成 <4649> 1,082円 +150 円 (+16.1%) ストップ高買い気配 11:30現在
など、6銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース