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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):東洋紡、東エレク、第一興商

東洋紡 <日足> 「株探」多機能チャートより
■東洋紡 <3101>  1,428円  +37 円 (+2.7%)  本日終値
 東洋紡<3101>が後場動意づき、一時7%近く上昇した。同社はきょう午後1時頃に、21年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しは前期比0.9%増の230億円(従来予想は200億円)に引き上げた。売上高見通しは同1.4%減の3350億円(従来予想は3300億円)に上方修正。工業用フィルムが強い需要に支えられ好調を維持する見通しに加え、新型コロナウイルス感染症拡大に伴いPCR関連の検査用原料や研究用試薬の販売が拡大していることが主な要因だとしている。なお、事業用資産の減損損失を計上したことから、最終損益見通しは従来の70億円の黒字から損益トントン(前期は137億7400万円の黒字)に引き下げている。

■東京エレクトロン <8035>  41,930円  +780 円 (+1.9%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連が高い。前日の米国株市場ではNYダウなど主要株価指数が揃って過去最高値に買われたが、半導体関連株に強いものが目立ち、半導体製造装置世界トップのアプライドマテリアルズは5.4%高と値を飛ばした。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3%を超える上昇となった。これを受けて、東京市場でも半導体関連株に改めて投資資金が向かった。

■第一興商 <7458>  3,765円  -245 円 (-6.1%)  本日終値
 8日に決算を発表。「4-12月期(3Q累計)最終が赤字転落で着地・10-12月期は88%減益」が嫌気された。
 第一興商 <7458> が2月8日大引け後(15:30)に決算を発表。21年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結最終損益は33億円の赤字(前年同期は115億円の黒字)に転落した。
  ⇒⇒第一興商の詳しい業績推移表を見る

■フジクラ <5803>  519円  -31 円 (-5.6%)  本日終値
 フジクラ<5803>は売り買い交錯、寄り付き段階で5日に付けた昨年来高値560円を上抜き、18年9月以来約2年5カ月ぶりの高値を更新したが、その後は利益確定売りに押される展開となった。同社は電線大手で光ファイバーやフレキシブルプリント基板でも世界的に高い競争力を持つ。8日取引終了後に21年3月期通期業績予想の修正を発表、本業のもうけを示す営業利益は従来予想の110億円から150億円(前期比4.5倍)に大幅増額しており、これを材料視する買いを集めた。中国をはじめとする自動車の販売台数回復を背景にワイヤーハーネスなどが好調で利益の伸びに貢献している。

■明治ホールディングス <2269>  7,270円  -120 円 (-1.6%)  本日終値
 明治ホールディングス<2269>は反落。午後2時ごろ、21年3月期の連結業績予想について、売上高を1兆2530億円から1兆2000億円(前期比4.2%減)へ、営業利益を1100億円から1060億円(同3.2%増)へ、純利益を695億円から660億円(同2.0%減)へ下方修正したことが嫌気された。食品セグメントで、個人消費動向に低価格志向が見られ、オフィス需要の減少も続いているなか、菓子事業などで業績の回復が遅れていることが要因。また、医薬品セグメントでは受診患者数の回復が想定を大きく下回り厳しい環境が続いていることも響くとしている。なお、同時に発表した第3四半期(20年4~12月)決算は、売上高9007億2800万円(前年同期比5.3%減)、営業利益832億2700万円(同3.6%増)、純利益494億700万円(同5.8%減)だった。

■サカイオーベックス <3408>  2,683円  +500 円 (+22.9%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 サカイオーベックス<3408>はストップ高の2683円に買われた。午後1時ごろ、MBOの一環として、松木伸太郎社長が代表を務めるサカイ繊維(福井県福井市)が同社株に対してTOBを実施すると発表しており、TOB価格2850円にサヤ寄せする格好となった。発行済み株数の全株式を取得し非公開化することで、中長期的な視点から抜本的かつ機動的な意思決定を実践する経営体制を構築することが狙い。買付予定数は619万1626株(下限412万7800株、上限設定なし)で、買付期間は2月9日から3月24日まで。TOB成立後、サカイオーベは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、この発表を受けて東京証券取引所は、同社株式を2月9日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■大成 <4649>  932円  +150 円 (+19.2%) ストップ高買い気配   本日終値
 大成<4649>がストップ高の932円水準でカイ気配で取引を終了した。8日の取引終了後、MBOの一環として、加藤憲司社長が代表を務めるアイ・ケイ・ケイ(名古屋市中区)が同社株に対してTOBを実施すると発表しており、TOB価格1140円にサヤ寄せする格好となった。アイ・ケイ・ケイは現在、大成発行済み株数の12.76%を所有する第2位株主だが、全株を取得し非公開化することで、中長期的に競争力・収益力を高めるためのさまざまな取り組みを柔軟かつ機動的に推進することが目的。買付予定数は380万9024株(下限211万4769株、上限設定なし)で、買付期間は2月9日から3月24日まで。TOB成立後、大成は所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、この発表を受けて名古屋証券取引所は、同社株式を2月8日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■ナカボーテック <1787>  5,100円  +700 円 (+15.9%) ストップ高   本日終値
 8日に決算を発表。「今期経常を64%上方修正、配当も90円増額」が好感された。
 ナカボーテック <1787> [JQ] が2月8日大引け後(16:30)に決算を発表。21年3月期第3四半期累計(4-12月)の経常損益(非連結)は5.8億円の黒字(前年同期は0.5億円の赤字)に浮上して着地した。業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の130円→220円(前期は130円)に大幅増額修正した。
  ⇒⇒ナカボーテックの詳しい業績推移表を見る

■ビーイング <4734>  768円  +100 円 (+15.0%) ストップ高   本日終値
 ビーイング<4734>がストップ高。8日の取引終了後、MBOの一環として、津田能成会長が代表取締役を務めるトゥルース(三重県津市)が同社株に対してTOBを実施すると発表しており、TOB価格900円にサヤ寄せする格好となった。トゥルースは現在、ビーイング発行済み株数の36.34%を所有する筆頭株主だが、発行済み株数の全株を取得し非公開化することで、中長期的に企業価値の向上につながる施策への戦略的投資を積極的かつ迅速に行い、グループの事業構造を改革するのが狙い。買付予定数は499万2373株(下限237万8200株、上限設定なし)で、買付期間は2月9日から3月24日まで。TOB成立後、ビーイングは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、この発表を受けて東京証券取引所は、同社株式を2月8日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

●ストップ高銘柄
 QDレーザ <6613>  1,070円  +150 円 (+16.3%) ストップ高   本日終値
 N・フィールド <6077>  1,144円  +150 円 (+15.1%) ストップ高   本日終値
 など、9銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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