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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】2万9000円手前でのこう着想定も、VIX低下で押し目買い意欲強い


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 28720 -70 (-0.24%)
TOPIX先物 1890.5 -3.0 (-0.15%)
シカゴ先物 28785 -5
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 5日の米国市場はNYダウ、S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。S&P500とナスダックは連日で史上最高値を更新した。米連邦議会上下院で予算決議案が可決され、1兆9000億ドル(約200兆円)規模の経済対策案が可決される可能性が高まり、景気敏感セクターを中心に買われている。1月の雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を下回ったことも、経済対策への期待を一段と高める形となった。

 シカゴ先物清算値は大阪比5円安の2万8785円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比20円安の2万8770円で始まり、開始直後からじり高基調となると米国市場の取引開始後には2万8850円辺りでの推移が続き、一時2万8900円まで上げ幅を広げる場面がみられている。しかし、米国市場の取引半ば以降は弱含む展開となり、2万8710円まで下げると引けにかけてはこう着感の強い展開から、2万8720円で取引を終えた。

 先週の強いリバウンドの反動も意識されて、こう着感の強い相場展開になりそうである。オプションでは2万9250円、2万9500円のコールの出来高が膨らんできており、ややロングに傾いている状況とみられ、ヘッジ対応の売りも意識されやすい。しかし、ナイトセッションで2万8900円を回復する場面がみられており、押し目買い意欲の強さが意識されやすいだろう。

 VIX指数は米金融システム混乱の影響から1月29日に37.51まで急伸したが、先週末には20.87に低下していることも買い安心感につながろう。

 NT倍率は先週、先物中心限月で15.18倍まで低下する場面がみられ、支持線として意識されていた25日移動平均線を下回ってきている。米国では経済対策への期待から景気敏感セクターを中心に買われているほか、日本でも新型コロナウイルスのワクチン接種が政府の予定通りに始まる可能性や、新規感染者数の減少などから景気敏感セクターに物色が向かいやすいだろう。

 先週のNT倍率低下の反動も意識されるが、75日移動平均線が14.98倍辺りに位置していることもあり、15.00倍割れが意識されてくる可能性も考えられる。目先的にはNTショート(日経225先物売り・TOPIX先物買い)のポジションが優位となりそうだ。

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