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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):住友林、そーせい、イーレックス

イーレックス <日足> 「株探」多機能チャートより
■東邦チタニウム <5727>  915円  +62 円 (+7.3%)  本日終値  東証1部 上昇率8位
 東邦チタニウム<5727>は全体軟調地合いに抗して上値追い基調を強め、一時7%高の916円まで駆け上がる場面があった。チタン製錬を主力とし、高度なチタン関連技術を生かし電子材料分野でも高実績を持つ。5G関連では高純度金属チタンや超微粉ニッケルが好調に推移。また全固体電池や空気2次電池に応用されるリチウムランタンチタン酸化物(LLTO)という有望素材を手掛けていることも買いの手掛かり材料となっている。直近の中期経営計画では、最終年度の23年3月期に売上高580億円(今期見通し352億円)、営業利益65億円(同27億円)を掲げている。

■住友林業 <1911>  2,215円  +146 円 (+7.1%)  本日終値  東証1部 上昇率9位
 住友林業<1911>が新値街道を走る展開、一時216円高の2285円まで上値を伸ばす場面があった。時価は1994年3月以来約26年9カ月ぶりの高値水準。同社の上場来高値は93年9月につけた2350円(修正後株価)であり、最高値奪回まであと70円弱に迫っている。米国ではコロナ禍にあっても住宅市場が好調に推移し、低金利環境や在宅ワークの拡大がミレニアル世代の購買意欲を促進させ住宅着工件数の増加につながっている。同社は米国や豪州など海外展開で高い実績を誇り、この恩恵を享受する形となっている。

■そーせいグループ <4565>  1,645円  +97 円 (+6.3%)  本日終値
 そーせいグループ<4565>が大幅続伸。この日の寄り前、英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)社と、グローバルな研究開発提携及びライセンス契約を締結したと発表しており、これが好材料視された。同契約は、炎症性腸疾患(IBD)及びその他の消化器免疫疾患において、遺伝学的に関連するオーファンGタンパク質共役受容体(GPCR)であるGPR35受容体に対する選択的経口低分子作動薬の創薬及び開発が対象。契約に基づきGSK社は、そーせいが設計したGPR35受容体作動薬ポートフォリオのグローバルな権利を保有することとなり、そーせいとGSK社は研究及び初期開発で協業し、GSK社は臨床開発、製造、商業化を担うという。また、契約に基づき、そーせいは最大3400万ポンド(約47億6100万円)の契約一時金、潜在的な初期開発マイルストーン及び研究開発資金を受領することになり、更に総額で最大3億3600万ポンド(約470億円)のマイルストーンや段階的ロイヤルティーを受け取る権利を有する。このほか製品が上市された場合、売上高に応じた段階的ロイヤルティーを受け取る権利も有しているとしている。

■イーレックス <9517>  2,035円  +90 円 (+4.6%)  本日終値
 イーレックス<9517>は一時6%高の2062円と値を飛ばし2000円大台ラインをついに突破、11月30日につけた高値1999円を上回り上場来高値を更新した。余剰電力を買い取り顧客に再販する電力小売り事業を展開、バイオマスの自社電源も保有していることから、脱炭素社会への取り組みでビジネスチャンスの広がりが期待されている。来年1月20日に発足するバイデン次期米政権は環境インフラに巨額投資を計画し、世界的にもクリーンエネルギー関連株への視線が強まっている。

■住友電気工業 <5802>  1,356.5円  +55 円 (+4.2%)  本日終値
 住友電気工業<5802>が4日続伸。21日付の日本経済新聞朝刊で、「大量のデータを素早くやりとりできる光ケーブルを増産する」と報じられており、増産効果による業績への貢献を期待した買いが入った。記事によると、21年度にも横浜市の拠点で設備を増強し、国内の生産能力を5割増やすという。背景には、新型コロナウイルスの感染拡大を受けたテレワークの普及や米国で相次ぐデータセンターの建設で通信量が増大していることがあるとしている。

■ギフティ <4449>  2,837円  +102 円 (+3.7%)  本日終値
 ギフティ<4449>が高い。前週末18日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けて、12月25日付でマザーズから東証1部へ市場変更されることになったと発表しており、TOPIX連動ファンドなどによる買い需要発生を先取りする形で買いが入った。同社は、商品やサービスと交換することができる電子チケットである「eギフト」サービスを提供するeギフトプラットフォーム事業を展開。20年12月期連結業績予想は、売上高25億8300万円(前期比46.2%増)、経常利益10億4100万円(同99.1%増)を見込む。

■ビザスク <4490>  4,150円  +140 円 (+3.5%)  本日終値
 ビザスク<4490>が反発。この日の寄り前、社外取締役や社外監査役を企業にマッチングするサービス「ビザスクboard」の提供を開始すると発表しており、これが好感された。同社では、企業の新規事業やR&D、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進などさまざまな取り組みに対して、「その道のプロ」である個人の知見を活用する「スポットコンサル(1時間からのインタビュー)」サービスを提供しており、既に7万件超(20年9月時点)のマッチングを達成している。近年、社外知見に対するニーズの新たな潮流として「社外役員との議論」があることから、「ビザスクboard」を開始し、高まる社外役員へのニーズに特化して、社外役員の候補者を紹介しマッチングするサービスを提供するとしている。

■LITALICO <6187>  3,590円  +80 円 (+2.3%)  本日終値
 LITALICO<6187>が3日続伸。18日の取引終了後、インターネットを通じた福祉事業所請求支援システムの販売などを行う福祉ソフト(長崎県佐世保市)の全株式を取得し子会社化することを発表しており、これが好感された。今回の子会社化は、それぞれが保有する福祉領域における知名度やサービスの流通を通じて営業シナジーが見込め、顧客となる福祉施設に提供するSaaSプロダクトのラインアップの充実化及び経営支援サービスのシナジーが期待できるとして決定。取得価額は10億5000万円。なお、21年3月期の連結業績に与える影響は軽微としている。

■大幸薬品 <4574>  1,648円  +36 円 (+2.2%)  本日終値
 大幸薬品<4574>が高い。前週末18日の取引終了後、従来10円を予定していた20年12月期の期末配当予想について、特別配当8円を加えて18円にすると発表したことが好感された。年間配当は25円となり、20年4月1日付で1株を3株に株式分割したことを考慮すると、前期実績(50円)に対しては実質増配となる予定だ。なお、今期は決算期変更に伴い9カ月決算となる。

■ソリトンシステムズ <3040>  1,922円  +39 円 (+2.1%)  本日終値
 ソリトンシステムズ<3040>が反発。前週末18日の取引終了後、上限を38万株(発行済み株数の2.00%)、または7億1554万円とする自社株を、21日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNET-3)で取得すると発表したことが好材料視された。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行することが目的。

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