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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~もち合いレンジの上限を意識した見方が高まりそう

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

16日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:もち合いレンジの上限を意識した見方が高まりそう
■パーク24、20/10営業損失 赤字転換▲146億円、21/10予想 黒字転換135億円
■前場の注目材料:安川電、AI実装を事業化、ピッキング・鋳物不良検出


■もち合いレンジの上限を意識した見方が高まりそう

16日の日本株市場は堅調な相場展開が見込まれる。15日の米国市場はNYダウが337ドル高だった。ファイザーに続き、モデルナ開発の新型コロナウイルスワクチンの安全性や有効性が食品医薬品局(FDA)により確認され緊急使用が今週中に許可されるとの期待が高まった。また、与野党の指導者が予算に加え追加経済対策を巡り協議することが明らかになり合意成立への期待から上げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比130円高の26760円。円相場は1ドル103円60銭台とやや円高に振れて推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする形から買いが先行しよう。再び12月SQ値を上回ってくることから、短期筋のショートカバーを誘い込みそうである。足元で狭いレンジでのこう着が続いているが、下値を切り上げてくることにより、もち合いレンジの上限を意識した見方が高まりそうである。ただし、市場参加者が減少してきていることもあり、積極的な売買は手控えられやすく、買い一巡後はこう着感が強まりやすいだろう。ただし、押し目買い意欲は強いと考えられ、底堅さは意識されやすいとみておきたい。また、モデルナのワクチン期待が景気敏感株への物色を意識させる一方で、為替市場での円高が重荷となりやすいところではある。

また、SOX指数の強い値動きなどハイテク株への物色も意識されやすく、グロースやバリューという明確なシフトは見られず、全体としてインデックスに絡んだ売買での底堅さが意識されそうである。そのほか、本日はIPOが3社上場する。昨日のIPOは好発進をみせていたこともあり、個人投資家のセンチメントは良好であろう。本日も好調が続くようであれば、他の中小型株への物色にも資金が還流することで広がりがみられてくる可能性がありそうだ。その他、循環的ながらもテーマ株への物色が引き続き活発となろう。


■パーク24、20/10営業損失 赤字転換▲146億円、21/10予想 黒字転換135億円

パーク24<4666>の2020年10月期業績は営業損失が146.98億円の赤字だった。世界的に感染症の収束の見通しが立たない状況を踏まえ、海外子会社の将来計画の見直しを行った結果、未償却残高のうち24,229百万円を減損損失として計上。20年10月期の営業損益は135億円の黒字に転換する見込み。


■前場の注目材料
・NYダウは上昇(30199.31、+337.76)
・ナスダック総合指数は上昇(12595.06、+155.02)
・シカゴ日経225先物は上昇(26760、大阪比+130)
・SOX指数は上昇(2774.80、+38.54)
・VIX指数は低下(22.89、-1.83)
・原油先物は上昇(47.62、+0.63)
・日銀のETF購入
・米経済対策への期待
・コロナ向けワクチン開発の進展


・安川電<6506>AI実装を事業化、ピッキング・鋳物不良検出
・JR東<9020>「空間自在」分散型まちづくり、JR東・KDDIが協業
・ユーグレナ<2931>キューサイを買収
・三井物産<8031>アジアでインフラメンテ、タイ軸に推進
・村上開明堂<7292>鏡検査にAI導入、傷・ひび割れ99%検出
・井関農機<6310>ロボトラクター来春投入、有人監視型2機種
・SCREEN<7735>半導体装置受注600億円台、10?12月期見通し
・日立建機<6305>リチウム電池型電動ショベル、来年度に国内投入
・NEC<6701>衛星向け装置開発、レーザー光通信速度7倍
・東京製綱<5981>防護柵拡販、崩壊土砂・落石用、国土強靱化に対応
・大日本塗料<4611>中国新工場3月稼働、上海工場から塗料生産移管
・三井化学<4183>太陽光発電量などオンライン診断、来春から小規模事業者向け


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50 11月貿易収支(予想:+5225億円、10月:+8717億円)

<海外>
・特になし
《ST》

 提供:フィスコ

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