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【市況】目先調整も押し目待ち狙いのスタンス/オープニングコメント

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

 8日の日本株市場はこう着感の強い相場展開が続きそうである。7日の米国市場ではNYダウが148ドル安だった。新型ウイルス感染者数や入院者数の急増を受けた外出規制強化や追加経済対策への不透明感を背景に売り優勢の展開。一方でハイテク株の一角が買われており、ナスダックは小幅に上昇している。シカゴ日経225先物清算値は大阪比135円安の26435円。円相場は1ドル104円00銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行の展開になりそうである。米国では追加経済対策への期待がやや後退しており、短期筋の売り仕掛け的な売買を誘いやすいだろう。先物市場ではメジャーSQを控えているためロールオーバー中心の売買であり、荒い値動きに対してはヘッジ対応にとどまる。日経225先物はナイトセッションで一時26330円まで下げる場面がみられており、昨日の荒い値動きによってセンチメントが冷まされている面もあり、売り方にとっては仕掛けやすい状況か。

 また、昨日は中小型株の主力処が軒並み下落していた。強いトレンドが続いていた銘柄であり、利益確定の動きであろうが、中小型株は個人主体の売買で一方向に振れやすいため本日も調整をみせてくるようだと、キャッシュポジションを高めてくる可能性はありそうだ。来週以降はIPOラッシュとなるため、早めの資金確保といった流れも意識されやすくなるだろう。

 一方で、米国の追加経済対策を巡る協議が難航しているようであるが、想定されていたことではある。新型コロナウイルス感染症が拡大しているが、目先的にはワクチン供給後の市場の反応を見極めたいところであり、ショートポジションを積み上げてくる流れは考えづらいところであろう。国内では経済対策が閣議決定されるため、それに関連する銘柄へはいったん材料出尽くしに向かわせる形になりそうだが、日経平均は27000円接近から直近の調整によって26000円を意識させてきており、押し目狙いのタイミングにもなりそうである。SQ通過後の需給改善を想定した押し目を狙いたいところであろう。

 そのほか、米国ではハイテク株の一角が買われており、ナスダックは小幅ながら上昇している。米テスラのS&P組み入れを控えていることからS&Pは先行き不安定な状態が見込まれるなか、ハイテク株などへの物色がみられるようだと、マザーズのグロース株への自律反発狙いの流れにもつながることが期待されそうだ。
《AK》

 提供:フィスコ

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