【市況】来週の株式相場に向けて=波乱の米大統領選ウイークに突入も
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
今回の大統領選の特徴は、共和党のトランプ大統領と民主党のバイデン候補のどちらが勝者となるのかはもちろんのことだが、「いつ決着がつくか」(アナリスト)が高い関心を集める異例の展開となっていることだ。日本時間の4日には決着がつかないとの見方も多い。こうしたなか、市場にはトランプ氏とバイデン氏のどちらかが圧倒的に有利な状況となり、早めに勝利宣言を出せれば「ポジティブサプライズで株は上がる」(同)との声も出ている。
とはいえ郵便投票の問題もあり、いつ決着がつくか分からない状態が続く可能性は小さくない。そうなれば「新型コロナウイルス感染拡大も嫌気され、軟調な地合いのなかNYダウは一段の下値を探るかもしれない」(同)とみられている。当面のNYダウの下値メドは3月安値から9月高値までの3分の1押しの2万5500ドル近辺との見方が出ている。また、日経平均の下値メドはまずは8月28日安値2万2594円、続いて200日移動平均線のある2万2000円近辺とみられている。
大統領選に関しては、バイデン氏優位との見方は多いが、一部にはトランプ氏が優勢となったと情勢は逆転したとの調査も出ている。いずれにせよ大接戦となりそうだ。
来週の大統領選以外のスケジュールでは、2日に米10月ISM製造業景況感指数、4日に米10月ADP雇用統計、4日~5日に米連邦公開市場委員会(FOMC)がある。6日に米10月雇用統計が発表される。国内では3日が文化の日で休場。4日にソフトバンク<9434>、5日にスズキ<7269>、三井不動産<8801>、6日にトヨタ自動車<7203>、ダイフク<6383>、日本製鉄<5401>の決算が予定されている。
(岡里英幸)
出所:MINKABU PRESS