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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):日電硝、大日本住友、ソニー

日電硝 <日足> 「株探」多機能チャートより
■ストリームM <4772>  388円  +79 円 (+25.6%) 一時ストップ高   本日終値
 ストリームメディアコーポレーション<4772>は急反発。28日の取引終了後、韓国ネイバー・コーポレーションを割当先とする第三者割当増資により、新株式を発行すると発表しており、これが好材料視された。今回発行する新株は、869万3480株で、払込期日は11月30日の予定。希薄化の割合は8.16%となる。調達資金約27億4400万円は、オンライン専用コンサート「BeyondLive」含む新規事業への投資などに充当するとしており、プラットフォームとして強固な基盤を持つネイバー社との関係強化や、財務基盤の強化などを期待する買いが入ったようだ。

■メルコホールディングス <6676>  2,944円  +500 円 (+20.5%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 メルコホールディングス<6676>はストップ高に買われた。28日の取引終了後に発表した21年3月期上期(4~9月)の連結決算で経常利益は前年同期比15.0%増の42億8500万円に伸びて着地。第1四半期の同利益は23.3%の減益だったことから、増益に転じたことが好材料視された。主力のIT関連事業で日本総代理店を担う高性能空気清浄機「Airdog」やアドバンスド・マイクロ・デバイシズ製CPUの販売が好調だったほか、バッファロー正規データ復旧サービスが増勢だった。また、経費削減や生産工場での効率化・ロス削減の徹底で食品事業の採算が改善したことも大幅増益に貢献した。併せて、発行済み株式数(自社株を除く)の10.77%にあたる180万株または45億円を上限に自社株買いを実施すると発表しており、株主還元の強化を好感する買いも入った。

■田岡化学工業 <4113>  13,010円  +920 円 (+7.6%)  本日終値
 田岡化学工業<4113>が続急伸。28日の取引終了後、21年3月期の連結経常利益を従来予想の28億円(前期比3.3%増)から34億円(同25.5%増)に上方修正すると発表。従来の7期連続での過去最高益予想を更に上乗せする格好となり、これを評価する買いが入った。新型コロナウイルス感染症の影響によりゴム薬品と可塑剤が計画比で減収となる一方、樹脂原料などの精密化学品の出荷数量は好調で、売上高が計画を12.7%も上回ることが利益を押し上げる。好調な業績を踏まえ、今期の年間配当を従来計画の130円から140円(前期は120円)に増額修正したことも好感された。

■日本電気硝子 <5214>  2,101円  +148 円 (+7.6%)  本日終値  東証1部 上昇率8位
 日本電気硝子<5214>が大幅反発。28日の取引終了後、20年12月期の連結経常利益を従来予想の110億円から150億円(同2.4%減)へ大幅上方修正しており、これが材料視された。薄型パネルディスプレー(FPD)用ガラスがテレビやパソコン向けの旺盛な需要を背景に出荷が好調なうえ、ガラスファイバーも自動車関連向けを中心に回復傾向にあり、出荷が増加しているという。また、FPD用ガラスにおける生産性の改善が着実に進んでいることなども利益を押し上げる。

■大日本住友製薬 <4506>  1,268円  +82 円 (+6.9%)  本日終値  東証1部 上昇率9位
 大日本住友製薬<4506>が急反発。28日の取引終了後、21年3月期の連結最終利益を従来予想の90億円から420億円へ大幅上方修正し、従来の77.9%減益予想から一転して3.1%増益見通しとなったことが好感されたようだ。今期業績の上方修正は7月に続き、2回目となる。新型コロナウイルス感染症の影響で減少を見込んでいた抗精神病薬「ラツーダ」の米国販売が想定以上に伸びることが寄与する。また、販管費の減少に加え、抗がん剤「ナパブカシン」の開発スケジュールを見直したことも上振れの要因となる。なお、同時に発表した上期(4~9月)の同利益は前年同期比23.0%増の372億円9700万円だった。

■太平洋工業 <7250>  1,060円  +67 円 (+6.8%)  本日終値
 太平洋工業<7250>が大幅高で4日ぶりに反発。28日の取引終了後、21年3月期連結業績予想について、売上高を1350億円から1450億円(前期比12.6%減)へ、営業利益を20億円から60億円(同42.9%減)へ、純利益を20億円から45億円(同38.0%減)へ上方修正したことが好感された。主要顧客の生産が回復基調にあることに加えて、グループを挙げた収益改善・固定費削減活動の継続が奏功する見通し。なお、第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高648億2700万円(前年同期比21.7%減)、営業利益8億6200万円(同81.6%減)、純利益9億4200万円(同72.9%減)だった。

■ソニー <6758>  8,800円  +552 円 (+6.7%)  本日終値
 ソニー<6758>が急伸。28日の取引終了後、21年3月期連結業績予想について、売上高を8兆3000億円から8兆5000億円(前期比2.9%増)へ、営業利益を6200億円から7000億円(同17.2%減)へ上方修正したことが好感された。アドオンコンテンツを中心としたゲームソフトウェア販売見込みを上方修正したほか、プレイステーションプラスの増収の影響などでゲーム事業の見通しを上方修正したことが主な要因。また、音楽制作におけるストリーミング配信売り上げの増加に加えて、映像メディア・プラットフォームにおけるモバイル機器向けゲームアプリケーションの好調及びアニメ事業売り上げの増加を見込み、音楽事業の見通しを引き上げたことも寄与する。なお、純利益は、日本の連結納税グループにおける相当部分の繰延税金資産に対する評価性引当金を取り崩した結果、法人税等を減額したことで、5100億円の減益予想から一転、8000億円(同37.4%増)の増益へと上方修正している。なお、第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高4兆824億円(前年同期比0.9%増)、営業利益5461億5900万円(同7.1%増)、純利益6928億8500万円(同2.0倍)だった。

■小糸製作所 <7276>  5,350円  +310 円 (+6.2%)  本日終値
 小糸製作所<7276>が急反発。28日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を6370億円から6550億円(前期比18.2%減)へ、営業利益を240億円から370億円(同55.1%減)へ、純利益を160億円から250億円(同56.9%減)へ上方修正したことが好感された。主力の自動車照明関連事業において、上期後半にかけて自動車生産が回復傾向に転じ、予想を上回ったことが要因としている。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高2906億9500万円(前年同期比27.2%減)、営業利益77億8400万円(同81.3%減)、純利益64億2000万円(同77.9%減)だった。

■トヨタ紡織 <3116>  1,609円  +91 円 (+6.0%)  本日終値
 トヨタ紡織<3116>が後場急伸。午後2時ごろ、21年3月期連結業績予想について、売上高を1兆1400億円から1兆2400億円(前期比9.7%減)へ、営業利益を130億円から360億円(同24.7%減)へ、最終損益を50億円の赤字から140億円の黒字(同43.5%減)に上方修正したことが好感された。新型コロナウイルス感染拡大の影響は残っているものの、主に日本やアジア・オセアニア地域で自動車の需要が回復しつつあることに加えて、増産効果や諸経費の更なる効率化を実施することなどが寄与する。なお、未定としていた配当予想は中間10円・期末28円の年38円(前期54円)を予定している。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高5454億2500万円(前年同期比23.7%減)、営業利益36億1400万円(同86.4%減)、最終損益76億6700万円の赤字(前年同期126億3800万円の黒字)だった。

■アイチコーポレーション <6345>  941円  +48 円 (+5.4%)  本日終値
 アイチコーポレーション<6345>が大幅続伸。28日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を560億円から585億円(前期比0.3%増)へ、営業利益を56億円から62億円(同5.9%増)へ、純利益を43億円から51億円(同3.6%増)へ上方修正し、あわせて中間13円・期末14円の年27円を見込んでいた配当予想を中間14円・期末15円の年29円に引き上げたことが好感された。上期において、電力業界などからの特装車需要が堅調に推移したことに加えて、緊急収益改善活動や原価低減活動の継続・強化による効果が貢献。また、過年度の台風被害に対する受取保険金の回収なども寄与した。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高271億1100万円(前年同期比11.3%減)、営業利益30億6300万円(同4.6%減)、純利益28億3600万円(同17.1%増)だった。

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