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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):NTTドコモ、しまむら、ラクーンHD

NTTドコモ <日足> 「株探」多機能チャートより
■NTTドコモ <9437>  3,213円  +438 円 (+15.8%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率2位
 NTTドコモ<9437>がストップ高。複数のメディアを通じてNTT<9432>がTOBで同社株を取得し、完全子会社にする方針が伝わったことで、これが株価を押し上げる形となった。現在NTTはドコモ株式を64%保有しているが、残りの30%強の株式を取得するのに必要な資金は4兆円を上回ると試算されている。完全子会社化によってグループを一体化させ、次世代通信規格「5G」など成長分野への展開力を強める狙い。両社の時価総額は前日終値時点でNTT、NTTドコモいずれも9兆円弱でほぼ並んでいる。単純に合計すると約18兆円の規模となり、東証1部上場企業の中でソフトバンクグループ<9984>を抜いて、トヨタ自動車<7203>に次ぐ2位に浮上する。なお、NTTとNTTドコモは今回の件について、きょうの取締役会で決定した場合に速やかに公表すると発表している。

■田岡化学工業 <4113>  12,520円  +1,200 円 (+10.6%)  本日終値
 田岡化学工業<4113>が急反発。28日の取引終了後、21年3月期上期(4~9月)の連結経常利益を従来予想の14億円(前年同期比61.5%増)から17億円(同96.1%増)へ21.4%上方修正すると発表。従来の2期ぶりの上期の過去最高益予想を更に上乗せする格好となり、これが好材料視された。ゴム薬品と可塑剤が減収となる一方、樹脂原料の販売が大きく伸び、売上高が計画を14.8%も上回ることが寄与。効率的な生産による原価低減も利益を押し上げる。業績好調に伴い、今期の上期配当を従来計画の60円から70円(前年同期は60円)に増額したことも好感された。なお、通期の連結経常利益は従来予想の28億円(前期は27億1000万円)を据え置いた。

■EduLab <4427>  9,040円  +860 円 (+10.5%)  本日終値
 EduLab<4427>が大幅高で、上場来高値を更新した。同社は28日、中国の上海国昂技術開発と双方のグループ会社を通じて、同国市場向けの教育サービス展開に関して事業提携したと発表しており、これが材料視されたようだ。この提携により、EduLabが2014年から同国で展開している民間教育団体(塾)向けの教材・システム提供サービス(サービス名:自習室)の運営は上海国昂技術開発に引き継がれる予定。EduLabは事業継続に必要なコンピューターシステムやコンテンツなどの提供に加え、今後の事業展開に必要な新たな技術の共同開発など、主にコア技術面からのサポートを行うとしている。

■しまむら <8227>  10,400円  +820 円 (+8.6%)  本日終値  東証1部 上昇率9位
 しまむら<8227>が急反発し年初来高値を更新した。28日の取引終了後、21年2月期の連結業績予想について、売上高を5192億6000万円から5286億6300万円(前期比1.3%増)へ、営業利益を234億500万円から308億8900万円(同34.4%増)へ、純利益を148億6800万円から192億600万円(同46.3%増)へ上方修正したことが好感された。上期において6月の気温上昇や1人10万円の給付金、巣ごもり需要への対応、商品力と販売力の改善効果などにより客数が増加し売上高が回復したことなどが要因としている。また、広告宣伝費を中心に販管費を抑制できたことも寄与した。同時に発表した第2四半期累計(2月21日~8月20日)決算は、売上高2542億5300万円(前期比3.8%減)、営業利益159億7600万円(同11.3%増)、純利益105億2500万円(同9.5%増)だった。また、10月1日に初の自社ECサイト「しまむらオンラインストア」を開設すると発表したことも好材料視されている。「バースデイ」や「アベイル」なども来年以降開設する予定で、中期的には全社売上高に占めるEC事業の売上高比率を5%程度までに成長させる。なお、オンラインストアの開設による業績への影響は業績予想に織り込み済みとしている。

■ラクーンHD <3031>  2,130円  +101 円 (+5.0%)  本日終値
 ラクーンホールディングス<3031>が大幅反発。28日の取引終了後、連結子会社のラクーンコマースが運営する卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」で、美容室やネイルサロン、エステサロンなど美容業の購入額が前年同月比3.9倍となったと発表しており、これが好感された。「スーパーデリバリー」は、物販を行う小売店や飲食店、美容サロン、宿泊・不動産業などを対象にした会員制の仕入れサイト。最近では店内での物販用として、既存の取引先では仕入れができない商品を同サイトで求める傾向にあるといい、コロナウイルス対策として店舗で利用するマスク、衛生グッズなどの日用品のほか、レディースアパレル、服飾雑貨、食器類などが人気としている。

■ダブルスタンダード <3925>  5,110円  +230 円 (+4.7%)  本日終値
 ダブルスタンダード<3925>は反発。前日28日に、同社のデジタル身分証システム「D-trust」をSBI FXトレード(東京都港区)へ提供すると発表しており、これが好感された。同システムは、同社独自の知見に基づくOCR・顔認証・真贋判定などの各処理により、ウェブから口座開設を申し込む際の本人確認手続き処理プロセスをオンラインで完結できるもの。あわせて、ビッグデータ処理に関する独自の基盤技術、AI及びアルゴリズム処理を駆使した各種サービスの活用による業務効率の改善に向けた取り組みを福島銀行<8562>と開始したことも発表している。

■武蔵精密工業 <7220>  1,062円  +44 円 (+4.3%)  本日終値
 武蔵精密工業<7220>が大幅に3日続伸。SMBC日興証券は28日、同社株の投資評価を新規「1」でカバレッジを開始した。目標株価は1600円とした。自動車の電動化が進展するなか、同社は中長期的に恩恵を大きく受ける可能性があるギヤメーカーとして注目している。ギヤをグローバルで供給できるメーカーは少なく、同社の受注機会は拡大していくと予想。ホンダ<7267>系の部品サプライヤーだが、系列の垣根をこえて、今後の飛躍的な業績成長が期待できるとみている。

■FRONTEO <2158>  812円  +33 円 (+4.2%)  本日終値
 FRONTEO<2158>の上値指向が鮮明、4連騰で約1カ月ぶりに800円台に乗せてきた。人工知能(AI)技術を使ったビッグデータ分析事業で実績が高く、「KIBIT(キビット)」をはじめAI活用ビジネスに重点を置いた経営戦略を進めている。8月下旬から9月中旬にかけて株価は調整局面にあったが、実需の売り圧力が弱まりここ戻り相場に転じている。ロゼッタ<6182>とは言語処理AI(人工知能)の連動に向けた業務提携契約を締結したほか、非上場企業とも提携戦略による業容拡大に余念がなく、認知症診断を支援する人工知能(AI)を活用した新規医療機器の開発・販売や、AIを活用したサイバーインシデント分析などのサイバー攻撃抑止で新たな境地を開拓している。特にサイバー防衛分野においては、FRONTEOが提供する情報セキュリティサービスが、経済産業省によって策定された「情報セキュリティサービス基準」を満たし、前週23日付で「情報セキュリティサービス基準適合サービスリスト」に登録されるなど、その実力を現している。

■GAテクノ <3491>  8,880円  +350 円 (+4.1%)  本日終値
 GA technologies<3491>が4日ぶりに反発。午前11時ごろ、仲介で扱っている中古マンションにおいて、パソコンやスマートフォンからYouTubeで内見が行える「RENOSY(リノシー)ルームツアー」サービスを開始したと発表しており、これが好感された。今回のサービス開始は、オンラインでの住まい探しの方法をより多様化し、多くの人に気軽な不動産体験を提供するのが狙い。既に第1弾として20年8月に公開した「パークホームズ駒沢ザレジデンス」は月間約1700回再生されているといい、日本不動産への関心が高い中国でも同コンテンツを中国メディアで公開したところ約1万5000回再生されたとしている。

■神戸物産 <3038>  5,880円  +220 円 (+3.9%)  本日終値
 神戸物産<3038>が反発。28日の取引終了後に発表した8月度単独業績で、売上高が前年同月比12.1%増、営業利益が同10.0%増と増収増益を持続していることが好感された。テレワークの定着化など在宅時間の増加などにより、内食需要の高い状態が続いていることを背景に、「冷凍ブルーベリー」「揚げなす乱切り」などの冷凍果物や冷凍野菜が好調だったほか、国内グループ工場で製造している「徳用ウインナー」「ポテトサラダ」なども売り上げ増に貢献したという。

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