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【市況】9日の米国市場ダイジェスト:NYダウ439ドル高、 ハイテク株の回復が支援

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウ439ドル高、 ハイテク株の回復が支援

米国株式相場は反発。ダウ平均は439.58ドル高の27940.47ドル、ナスダックは293.87ポイント高の11141.56ポイントで取引を終了した。主要ハイテク株の回復や7月JOLT求人件数が予想を上回り経済封鎖前の水準を回復したため投資家心理が改善し、寄り付きから上昇した。英国の製薬会社アストラゼネカが副作用の懸念から同社開発のコロナワクチンの最終治験を一時中断するとの報道で失望感が広がったが、その後、来週にも試験を再開する可能性が報じられた。下落の目立っていた主要ハイテク株に幅広く買いが継続し、引けにかけては上げ幅を拡大する展開となった。セクター別ではソフトウェア・サービス、テクノロジー・ハード・機器が大きく上昇。

カード会社のマスターカード(MA)は8月もビジネス回復継続が見られると発表し上昇。配車サービスのリフト(LYFT)も利用客が4月の水準まで回復したことが好感され上昇した。在宅フィットネス事業を展開するペロトン・インタラクティブ(PTON)はアナリストの投資判断引き上げが好感され上昇。3営業日連続で売られた携帯端末のアップル(AAPL)や電気自動車のテスラ(TSLA)は押し目買いで上昇した。一方、宝飾品メーカーのティファニー(TIF)は、フランスの高級ブランド、モエヘネシー・ルイヴィトン(LVMH)が買収撤回の意向を申し出たことが嫌気され急落。ビジネスコミュニケーションツールを手掛けるスラック・テクノロジーズ(WORK)は業績見通しの引き下げが嫌気され急落した。

NY市では30日から収容率25%の条件で、レストランの室内営業再開が承認された。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:7月JOLT求人件数増加でリスク選好の円売りも

9日のニューヨーク外為市場でドル・円は、106円13銭から106円27銭まで上昇して106円17銭で引けた。7月米JOLT求人件数は予想を上回ったことや、米10年債利回りの上昇に伴うドル買いが優勢となった。

ユーロ・ドルは、1.1765ドルから1.1834ドルまで上昇して1.1806ドルで引けた。関係者によると、「欧州中央銀行(ECB)の最新予測の中でメンバーが経済見通しに一段と自信を強めていることが示されている」と報じられ、年内追加緩和観測は後退し、ユーロ買いに拍車がかかった。ユーロ・円は、124円94銭から125円64銭まで上昇。新型ウイルスパンデミックのワクチンへの期待が再燃しリスク選好の円売りが優勢となった。ポンド・ドルは、1.2888ドルから1.3023ドルまで上昇。ドル・スイスは0.9182フランから0.9120フランまで下落した。経済が予想を上回ったとの政府見通しがフラン買いに繋がった。


■NY原油:大幅反発で38.05ドル、欧米株高などを意識した買いが入る

NY原油先物10月限は大幅反発(NYMEX原油10月限終値:38.05 ↑1.29)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は、前営業日比+1.29ドルの1バレル=38.05ドルで取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは36.16ドル-38.45ドル。欧米株式の反発や需給関係のひっ迫を意識した買いが入った。ユーロ安が一服したことも材料視されたようだ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 25.51ドル +0.03ドル(+0.12%)
モルガン・スタンレー(MS) 51.06ドル +0.89ドル(+1.77%)
ゴールドマン・サックス(GS)202.22ドル -0.26ドル(-0.13%)
インテル(INTC) 49.62ドル +0.71ドル(+1.45%)
アップル(AAPL) 117.32ドル +4.50ドル(+3.99%)
アルファベット(GOOG) 1556.96ドル +24.57ドル(+1.60%)
フェイスブック(FB) 273.72ドル +2.56ドル(+0.94%)
キャタピラー(CAT) 152.69ドル +4.17ドル(+2.81%)
アルコア(AA) 14.10ドル -0.13ドル(-0.91%)
ウォルマート(WMT) 139.89ドル +1.44ドル(+1.04%)

《ST》

 提供:フィスコ

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