【市況】株価指数先物【引け後コメント】ロールは順調、次第に新政権期待のロングが積み上がる可能性も
大証9月限
日経225先物 22970 -280 (-1.20%)
TOPIX先物 1600.5 -19.5 (-1.20%)
日経225先物は前日比280円安(-1.20%)の2万2970円で取引を終了。レイバーデーの祝日明けの米国市場ではテクノロジー株が下げ止まらず、主要な株価指数が軒並み大幅に下落したことを受けてギャップスタートとなった。寄り付きは2万2960円とシカゴ先物清算値(2万3030円)を下回って始まり、前場半ばには2万2880円まで下げ幅を広げる場面がみられた。売り一巡後は2万2900円を挟んでこう着が続き、後場は日銀のETF買い入れによる需給面の下支えが意識され、引けにかけて2万3053円(スプレッド取引)まで下げ幅を縮めている。現物の大引け後はポジション調整の動きもあり、2万2970円で取引を終えた。
週末に先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えていることもあり、やや波乱含みの展開も意識されていたが、オプション権利行使価格2万3000円を中心とした権利行使価格2万2875円と2万3125円とのレンジ内での推移であり、前場半ばまでのヘッジ対応で落ち着いたようである。
引き続き米国市場の動向に振らされやすい相場展開となろうが、グローベックスのNYダウ先物、S&P500先物、ナスダック100先物ともに小幅ながらプラス圏で推移しており、落ち着きを見せてくるかが注目されよう。
また、テスラの急落によるロビンフッター投資家の需給影響については、レバレッジを効かしたトレードであり、強制ロスカットに追い込まれているとみられる。一方で、EVトラックを手掛ける二コラに関心が向かっているようであり、ロビンフッター投資家においても出遅れている銘柄に関心が向かうようであれば、バリューシフトが意識されそうである。バフェット氏の大手商社株取得をきっかけとしたバリューシフトが広がりを見せてくるようであれば、相対的に出遅れている日本株への物色が期待されてくる。引き続きSQに向けたロール中心の売買になりそうだが、順調にロールが進んでいるとみられるため、次第に新政権に期待したロングポジションが入りやすいと見ておきたい。
なお、手口面では期近から期先へのロールオーバーに伴うスプレッド取引が中心であり、日経225先物での期先への売り(期近は買い)ではみずほが4650枚、野村が4570枚、SMBC日興が363枚、シティが2480枚程度だった。期先への買い(期近は売り)はBNPパリバが6870枚、ソジェンが5230枚、JPモルガンが2860枚、クレディスイスが2000枚程度だった。一方でTOPIX先物では、期先への売りは野村が1万3040枚、みずほが5810枚、メリルが4070枚程度となり、期先への買いではソジェンが1万6400枚、モルガンSが4890枚、シティが3190枚程度だった。ロール中心であり、日銀の買い入れへの状況は確認しづらい。
株探ニュース