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【市況】株価指数先物【引け後コメント】グロース、バリューのローテーションの動きは見極めが必要


大証9月限
日経225先物  23220 -110 (-0.47%)
TOPIX先物 1619.5 -8.5 (-0.52%)

 日経225先物は前日比110円安(-0.47%)の2万3220円で取引を終了。米国市場の流れからやや利益確定が先行し、寄り付きは2万3300円とシカゴ先物清算値(2万3300円)にサヤ寄せして始まり、現物の寄り付き直後には2万3330円と前日比変わらずの水準を付けるも、その後はじり安基調が続いており、ランチタイム中に2万3190円まで下げ幅を広げた。ただし、前日のナイトセッションで付けていた安値(2万3180円)は下回らず、その後は2万3250円近辺で狭いレンジ内での推移が続いた。

 ソフトバンクグループ <9984> 、エムスリー <2413> など指数寄与度の大きい値がさ株の一角は強含む展開となったものの、東証1部の売買代金は再び2兆円を下回っており、薄商いの中でのこう着相場となった。もっとも、前日の価格レンジ内での推移であり、利食い優勢ながら底堅さは意識されている。グロース優位にみえるがソフトバンクグループなど一部の銘柄のインパクトであり、グロース、バリューのローテーションの動きは見極めが必要なところだろう。

 米国ではグロース優位ではあるが、バリューシフトに向けたヘッジニーズが増えてきているとの市場関係者の声も聞かれている。NT倍率は先物中心限月で一時14.39まで上昇しているが、同水準に位置している25日移動平均線に跳ね返される形から、終値は14.33と前日比変わらずであった。27日のパウエルFRB議長講演や28日の安倍首相の会見を控えており、これを通過するまではトレンドは出にくいとみられる。なお、FRB議長講演がポジティブ視されるようだと、バリューへのシフトが想定されるため、NT倍率の低下を意識しておきたい。

 手口面では日経225先物は、野村が500枚、ドイツが440枚程度の売り越しに対して、クレディスイスが930枚、ABNアムロは300枚程度の買い越し。TOPIX先物では、ドイツが780枚、野村が500枚、クレディスイスが340枚程度の売り越し。一方でバークレイズが810枚、JPモルガンが490枚程度の買い越しだった。クレディスイスが連日で日経225先物を買い越しており、CTA経由とみられるだけに、引き続き注目しておく必要がある。

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