【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):BASE、ニトリHD、トヨタ
BASE <日足> 「株探」多機能チャートより
BASE<4477>は大幅反発し、年初来高値を更新した。23日取引終了後、ネオ・ウィング(東京都中央区)が提供するクラウド型物流代行サービス「NEOlogi(ネオロジ)」とサービス連携し、越境ECへの対応を開始したと発表しており、これが好感された。「NEOlogi」は日本を含む、世界150カ国以上に出荷可能なクラウド型物流代行サービス。今回のサービス連携によりBASEを利用するショップオーナーは、倉庫連携など海外配送時の物流サポート業務をすべてアウトソーシングすることができ、国内を含む世界150カ国以上に向けた越境ECをワンストップで実現することが可能になるという。
■ガンホー <3765> 2,083円 +179 円 (+9.4%) 本日終値 東証1部 上昇率8位
ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>は反発。23日の取引終了後、第1四半期(1~3月)連結決算を発表しており、売上高199億8200万円(前年同期比43.0%減)、営業利益52億7000万円(同59.5%減)、純利益34億200万円(同59.9%減)と大幅な減益となったものの、悪材料出尽くし感から買いが入ったようだ。主にスマートフォン向けゲーム「パズル&ドラゴンズ」(パズドラ)の売り上げの減少が響いた。新規ゲームについては、ニンテンドースイッチ向け対戦ニンジャガムアクションゲーム「ニンジャラ」は25日に、北米・欧州・アジア・日本へと世界同時配信を予定している。なお、20年12月期通期連結業績予想は非開示としている。
■チェンジ <3962> 7,630円 +500 円 (+7.0%) 本日終値
チェンジ<3962>が後場一段高となり、実質上場来高値を更新した。この日正午ごろ、テレワークにおける生産性測定に向けたデータ解析サービスを開始すると発表しており、これが好感された。同サービスは、テレワークの急速な拡大に伴い、人事上の大きな課題となっている「成果の測定」や「生産性の評価」について、勤怠・会計・プロジェクト管理などの各種データを解析し、一人ひとりの働きを見える化するためのサービス。主に情報通信業界を対象にサービスを提供するとしている。
■しまむら <8227> 7,920円 +360 円 (+4.8%) 本日終値
しまむら<8227>が3連騰。23日の取引終了後に発表した6月度(5月21日~6月20日)の月次売上速報で、既存店売上高が前年同月比27.0%増と10カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。緊急事態宣言の解除後、店舗の営業時間を通常に戻し、休業店舗がなくなったことに加えて、全店で折り込みチラシを再開し、天候も良好に推移したことで客数が増加した。商品別では、巣ごもり需要のリラクシングウェアや衛生用品が引き続き好調だったほか、夏物のTシャツやハーフパンツ、吸水速乾や接触冷感などの機能性を持たせた肌着や寝具、インテリアが売り上げを伸ばした。なお、全店売上高は同27.4%増だった。
■コムチュア <3844> 2,910円 +120 円 (+4.3%) 本日終値
コムチュア<3844>が4日ぶりに反発。同社は23日取引終了後、センシンロボティクス(東京都渋谷区)と資本業務提携を行うと発表したことを評価する買いが入った。センシンロボティクスは、ドローンなどのロボティクスの力により自動化された業務で画像やデータを収集・分析することで、設備点検、災害対策、警備・監視を中心とする業務に対するソリューションを提供している。この資本提携により、例えば設備点検業務を行っている企業に対してクラウドサービスとドローンサービスを組み合わせたソリューションを提供することで設備点検の省力化や見える化を実現することなどが可能になるという。コムチュアはセンシンロボティクスが第三者割当増資で発行するD種優先株を3億円で引き受ける予定だ。
■スギホールディングス <7649> 7,150円 +100 円 (+1.4%) 本日終値
スギホールディングス<7649>が反発。23日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算が、売上高1499億8500万円(前年同期比16.3%増)、営業利益89億6000万円(同20.8%増)、純利益61億9300万円(同17.4%増)と2割強の営業増益となったことが好感された。ドラッグストア業界全体で、マスクなどの一部商品の需要の急増や生活必需品、食品などの需要増加に伴う来店客数の増加がみられたという。そうしたなか、カウンセリング販売の推進や自社開発商品の販売拡大、更にドミナントの更なる強化に向けて関東・中部・関西・北陸エリアへの出店を強化し、38店舗の新規出店(閉店6店舗)を実施したことなどが寄与した。なお、未定としていた21年2月期通期業績予想は、売上高6000億円(前期比10.7%増)、営業利益300億円(同0.8%増)、純利益200億円(同3.8%減)を見込むとしている。
■ニトリホールディングス <9843> 20,370円 +280 円 (+1.4%) 本日終値
ニトリホールディングス<9843>が8日続伸。23日の取引終了後に発表した6月度(5月21日~6月20日)の月次国内売上高で、既存店売上高が前年同月比47.4%増と2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。引き続き行政からの要請により44店舗の臨時休業があったものの、土曜日が1日多い影響があったほか、ホームオフィス家具、簡易家具・収納整理品が好調に推移した。また、気温の上昇に伴い季節商材の寝具・寝装品が売り上げを牽引し、ダイニング、キッチン用品も先月以上に好調だった。なお、全店売上高は同51.1%増だった。
■GAテクノ <3491> 6,010円 +80 円 (+1.4%) 本日終値
GA technologies<3491>が後場上げ幅を拡大。この日正午ごろ、不動産・建築分野の画像解析や3Dモデリング研究を牽引するカナダのサイモンフレーザー大学GrUViラボおよびVMLラボの古川泰隆准教授研究グループと、ConTech(建設テック)領域における共同研究を開始したと発表しており、これが好感された。なお、同件による20年10月期業績への影響は軽微としている。
■トヨタ自動車 <7203> 6,977円 +81 円 (+1.2%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>が堅調。前日の欧米株市場が総じて高かったものの、外国為替市場ではドルが主要国通貨に対し弱い動きとなり、ドル・円相場は1ドル=106円台半ばまで円高が進行、これが輸出採算悪化の思惑につながり、輸出セクターでも特に為替感応度の高い自動車株には向かい風となった。ただ、同社は今期想定為替レートが1ドル=105円と実勢よりも円高に設定しており、依然として為替差益が出る水準。ここ株価面でも調整を続けていたこともあって、目先は下値抵抗力を発揮しやすい。25日移動平均線を絡め強弱感が対立する展開となっている。
■リプロセル <4978> 459円 +5 円 (+1.1%) 本日終値
リプロセル<4978>は大幅反発。23日の取引終了後、ヒトiPS細胞から作製した小腸(腸管上皮)細胞「StemRNA Entero」(ステムアールエヌエーエンテロ)の開発に成功し、販売を開始すると発表しており、これを好感する買いが入った。医薬品開発で医薬品投与後の小腸での吸収・代謝などの機能評価は極めて重要な評価項目であるが、ヒトから小腸細胞を直接採取することは現実的でなく、同製品は製薬会社などから待望されていた。今回開発したヒトiPS細胞由来小腸細胞の使用により、前臨床の段階からより臨床に近い試験環境を構築することが可能になるという。主力製品であるiPS細胞由来の神経細胞・心筋細胞・肝細胞に次ぐ製品ラインアップの拡充による業績成長が期待されている。
株探ニュース