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【市況】【↑】日経平均 大引け| 4連騰、第2次補正予算の決定でリスク選好の買い継続 (5月28日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  21612.90
高値  21926.29(14:59)
安値  21580.50(12:57)
大引け 21916.31(前日比 +497.08 、 +2.32% )

売買高  20億8753万株 (東証1部概算)
売買代金  3兆3816億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は大幅高で4連騰、引け際500円強上昇場面も
 2.経済再生期待を背景とした前日の欧米株高でリスク選好が続く
 3.事業規模117兆円の第2次補正予算の決定で市場心理が改善
 4.伸び悩む場面はあったものの、後半に買い戻しを誘発し再加速
 5.売買代金も約2ヵ月ぶりに3兆4000億円台近くまで膨らむ

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前日比553ドル高と大幅続伸した。経済活動再開に向けた期待を背景に、金融株などを中心に買いが優勢となった。

 東京市場では、引き続きリスク選好ムードの強い地合いで、日経平均株価は大幅高で引け際500円を超える上昇をみせ、大引けも高値圏で着地した。

 28日の東京市場は、前日の欧米株高を受け売り方の買い戻しを絡め上昇基調を強める展開となった。欧米など主要先進国で経済活動再開への動きが強まり、政府や中央銀行による景気刺激策への期待からこれまで売り込まれていた鉄鋼株が戻り足を強めたほか、メガバンクなど銀行セクターへの買いも続き、全体相場を押し上げた。国内でも政府が事業規模約117兆円、真水で33兆円の今年度第2次補正予算を閣議決定し、これが投資家心理に追い風となった。後場に入ると米中対立懸念などからいったん伸び悩む場面もあったが、戻り売り圧力は限定的で後半は先物を絡め再び主力株中心に買いの勢いが強まった。東証1部の売買代金も3兆4000億円近くまで膨らんだ。これは約2ヵ月ぶりの高水準となった。

 個別では、ファーストリテイリング<9983>が大きく上値を伸ばし、ソフトバンクグループ<9984>も堅調。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが活況高。ソニー<6758>、トヨタ自動車<7203>なども買われた。キーエンス<6861>も上値指向を強めている。電通グループ<4324>が急騰、日本エンタープライズ<4829>も値を飛ばした。enish<3667>は連日のストップ高、ディー・エル・イー<3686>、ナルミヤ・インターナショナル<9275>も値幅制限上限に買われた。
 半面、任天堂<7974>が冴えず、レーザーテック<6920>も軟調。SUMCO<3436>も小安い。オープンドア<3926>、ライク<2462>が急落、日本オラクル<4716>の下げも目立つ。ワタミ<7522>が大きく値を下げ、ライドオンエクスプレスホールディングス<6082>なども売られた。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、リクルート <6098> 、ファナック <6954> 、SBG <9984> 、京セラ <6971> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約168円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はアドテスト <6857> 、日揮HD <1963> 、ディーエヌエ <2432> 、出光興産 <5019> 、スクリン <7735> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約5円。

 東証33業種のうち30業種が上昇し、下落は石油石炭製品、鉱業、海運業の3業種のみ。上昇率の大きかった上位5業種は(1)鉄鋼、(2)銀行業、(3)輸送用機器、(4)ゴム製品、(5)サービス業。一方、上昇率の小さかった5業種は(1)電気・ガス業、(2)その他金融業、(3)建設業、(4)ガラス土石製品、(5)その他製品。

■個別材料株

△日本ドライ <1909>
 20年3月期経常は4期ぶり最高益を達成。
△アゼアス <3161> [東証2]
 20年4月期業績は計画上振れ。
△DLE <3686>
 短編動画投稿プラットフォーム運営会社に出資。
△SRAHD <3817>
 20年3月期営業利益は計画上振れで着地。
△電通グループ <4324>
 1-3月期(1Q)税引き前は黒字浮上で着地。
△大塚HD <4578>
 1-3月期営業利益7割増。
△リクルート <6098>
 20年3月期最終増益を確保。
△VTHD <7593>
 自社株買い実施と株主優待の拡充。
△大日印 <7912>
 20年3月期利益の上振れ着地。
△天馬 <7958>
 140万株を上限に自社株買いを実施。

▼レイズネク <6379>
 今期経常は6%減益、前期配当増額も今期減配。
▼KYB <7242>
 前期最終は赤字拡大で下振れ着地。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)DLE <3686> 、(2)enish <3667> 、(3)電通グループ <4324> 、(4)ナルミヤ <9275> 、(5)日エンター <4829> 、(6)日本コンセプ <9386> 、(7)VTHD <7593> 、(8)ショーケース <3909> 、(9)ニイタカ <4465> 、(10)ヒトコムHD <4433> 。
 値下がり率上位10傑は(1)ランド <8918> 、(2)オープンドア <3926> 、(3)イーガーディ <6050> 、(4)ライク <2462> 、(5)エンカレッジ <3682> 、(6)TOREX <6616> 、(7)APカンパニ <3175> 、(8)ワタミ <7522> 、(9)KYB <7242> 、(10)モノタロウ <3064> 。

【大引け】

 日経平均は前日比497.08円(2.32%)高の2万1916.31円。TOPIXは前日比27.87(1.80%)高の1577.34。出来高は概算で20億8753万株。東証1部の値上がり銘柄数は1530、値下がり銘柄数は583となった。日経ジャスダック平均は3395.27円(4.77円高)。

[2020年5月28日]


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