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【材料】Eストアー---20/3期は減収減益も、M&Aで大型案件への対応能力の整備完了

Eストアー <日足> 「株探」多機能チャートより

Eストアー<4304>は15日、2020年3月期(19年4月-20年3月)連結決算を発表した。売上高が前期比1.6%減の48.52億円、営業利益が同7.3%減の4.78億円、経常利益が同9.6%減の5.26億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同10.3%減の3.67億円となった。

販促サービス事業の売上高は前期比2.0%増の12.13億円となった。事業の具体的な内容は、コンサルティングやページ制作、宣伝広告などの運営受託の提供であり、サービス強化を図ってきたことで、既存顧客からの継続受注および受注単価上昇を実現。一方、新規大型案件への営業活動において、受注獲得までのリードタイムが計画よりも長いことや、その後の納品も同様に時間を要していることにより、売上計画未達となった。

販売システム事業の売上高は前期比2.7%減の36.05億円となった。ショップサーブ(カート事業:販売システム)は、直販ECに適した優良顧客獲得を進めた。計画どおり累計利用店舗数が減少しているが、1店舗当たりの売上高は前年度比11%と上昇しており、優良顧客へのシフトおよび販促支援が奏功している。また、消費税引き上げに伴う施策として「キャッシュレス・消費者還元事業」に参画していることで、自社決済代行サービスの利用が上昇した。ただ、政府主導によるこのキャッシュレス消費者還元事業は、減収原因となる仕組み(原価にかかわる部分の事業者負担ルール)となっているため、フロウ収益は(計画内で)減少した。ストック売上高は同2.1%減の16.87億円、フロウ売上は同3.3%減の19.18億円となった。

2021年3月期通期の連結業績予想は、子会社化した株式会社コマースニジュウイチ(2020年1月にM&A)と株式会社ウェブクルーエージェンシー(2020年3月にM&A)の業績が加算されるため売上高が前年比118.5%増の106.05億円と大幅に増加する。利益については、6億円程度を創出できるグループ会社となるが、のれん償却や次期は事務所移転を計画しているため営業利益が同43.9%減の2.68億円、経常利益が同37.7%減の3.28億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同37.5%減の2.30億円を見込んでいる。

《SF》

 提供:フィスコ

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