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【特集】【需給で読み解く株式市場】 ─ FRBは未曾有の危機を封じ込められるのか

「FRBは未曾有の危機を封じ込められるのか」
text.若桑カズヲ

●矢継ぎ早の施策で支援対象を広げたFRB

 新型コロナウイルスの感染拡大は経済に対してかつてない速度で大きな打撃を与えている。これを逸早く察知した日米などの株式市場ではリーマン・ショック級ともいわれる暴落に見舞われた。そこには投資家の慌てぶりが如実に示されているが、狼狽したのは投資家ばかりではない。景気の急激な悪化に伴い、債務者や債権者も相当に慌てふためき資金需給が急速にひっ迫。そのため、クレジット・クランチ(信用収縮=企業への資金供給が細る)による突然の企業破綻が懸念される事態を招いた。

 この破綻の芽を摘み取るため、各国の中央銀行はさまざまな対策を打ち出しているが、中でも執拗に臨んだのが米連邦準備制度理事会(FRB)であった。

 FRBが幾度も緊急の米連邦公開市場委員会(FOMC)を開催し、ゼロ金利政策の復活や再開した量的緩和(QE)を無制限にするなど、急激に縮小する経済を強力にサポートする政策を打ち出したことはよく知られている。

 だが、FRBはまた経済の急激な縮小がもたらすクレジット・クランチに対しても矢継ぎ早な政策を打ち出してきている。恐らくは2008年にクレジット・クランチからリーマン・ショックを引き起こした深い反省がFRBにはあるのだろう。
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