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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~売り先行も日銀の追加緩和期待が下支え

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

24日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:売り先行も日銀の追加緩和期待が下支え
■前場の注目材料:中外薬、1Q営業利益57.1%増 724億円、コンセンサス上回る
■ニッパツ、EV・HVモーターコアで中国新工場、厚木は2倍増産


■売り先行も日銀の追加緩和期待が下支え

24日の日本株市場は、売りが先行するとみられるが、その後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。23日の米国市場では、まちまちの展開だった。原油価格の反発や日銀が追加緩和を検討しているとの報道を好感し、買いが先行。

その後、最も期待されているギリアド・サイエンシズの抗ウイルス剤第1回目の治験が失敗したと一部メディアが報じると失望感から引けにかけて失速した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比85円安の19355円。円相場は1ドル107円60銭台で推移している。

ギリアド・サイエンシズの治験に関する報道を受けて売りが先行しそうだが、その後の報道によると、世界保健機関(WHO)が中止になった同試験の結果を誤って掲載したと伝えられており、失望売りが強まることはないだろう。週末要因もあって仕掛け的な動きも強まりづらいと考えられる。

そのため、売り一巡後は底堅さが意識される格好となり、次第に日銀の追加緩和期待を背景にショートカバーの流れも出てくる可能性がある。参加者は限られていることもあり、前場段階においてマイナス圏で推移しているようであれば、後場は日銀のETF買い入れへの思惑も高まるだろう。

日経平均はもち合いレンジ内での推移が続いているが、日中値幅はそれ程大きくなく、落ち着いた動きが続いている。楽観視は出来ないものの、出口戦略を意識したスタンスの中、売り込まれていた銘柄やセクターへの見直す流れも広がってくると考えられる。足元では原油相場の落ち着きを背景に、資源セクターへの見直しが続きそうである。


■中外薬、1Q営業利益57.1%増 724億円、コンセンサス上回る

中外薬<4519>は第1四半期を発表。営業利益は前年同期比57.1%増の724.11億円だった。コンセンサス(670億円程度)を上回る。血友病治療薬「ヘムライブラ」のロシュ向け輸出が寄与したほか、同薬に関するロイヤルティー収入も大幅に増加した。


■前場の注目材料
・日経平均は上昇(19429.44、+291.49)
・NYダウは上昇(23515.26、+39.44)
・VIX指数は低下(41.38、-0.60)
・米原油先物は上昇(16.50、+2.72)
・米長期金利は低下
・日銀のETF購入
・新型コロナウイルス治療薬開発
・日米欧の大型財政出動
・株安局面での自社株買い
・来期の業績回復期待


・ニッパツ<5991>EV・HVモーターコアで中国新工場、厚木は2倍増産
・エア・ウォーター<4088>0.5秒で非接触体温検知を行うシステム
・トヨタ自<7203>車定額サービス拡充を延期、来月下旬に
・NEC<6701>ワクチン設計向け情報公開、AIで遺伝子解析
・ミズノ<8022>医療ワークウエア参入、スポーツ分野のノウハウ生かす
・戸田建<1860>医療用防護具の調達支援、独自海外ルート確立


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:30 3月全国消費者物価指数(生鮮品除く)(前年比予想:+0.4%、2月:+0.6%)

<海外>
・特になし

《SF》

 提供:フィスコ

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