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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):UUUM、国際石開帝石、明治海運

明治海 <日足> 「株探」多機能チャートより
■クレハ <4023>  4,015円  -195 円 (-4.6%)  本日終値
 クレハ<4023>が3日続落。21日の取引終了後、集計中の20年3月期連結業績について、売上高が1440億円から1420億円(前の期比4.2%減)へ、営業利益が285億円から180億円(同4.8%増)へ、純利益が220億円から145億円(同4.1%増)へ下振れて着地したようだと発表しており、これが嫌気された。売上高が予想を若干下回る見込みであることに加えて、PGA(ポリグリコール酸)樹脂加工品事業に関する構造改革費用を計上したことが利益を押し下げたとしている。

■UUUM <3990>  1,821円  -76 円 (-4.0%)  本日終値
 UUUM<3990>が続落。岩井コスモ証券は21日、同社株の投資判断を「A」から「B」へ2段階引き下げた。目標株価は2000円(従来5700円)とした。同社は14日の取引終了後、20年5月期の連結業績予想の下方修正を発表。売上高を260億円から220億円(前期比11.5%増)へ見直したほか、営業利益は14億円から9億5000万円(同23.8%減)へ修正した。同証券では、この下方修正の要因となったユーチューブにおける同社シェアの低下や景気悪化による広告収益の悪化は21年5月期も続く可能性がある、と指摘。来期の業績回復力に不透明感があることが、短期的に同社株の上値を抑える可能性がある、として投資判断を引き下げている。

■新東工業 <6339>  699円  -24 円 (-3.3%)  本日終値
 新東工業<6339>が4日続落。21日の取引終了後、集計中の20年3月期連結業績について、売上高が1050億円から1020億円(前の期比7.3%減)へ、営業利益が52億円から46億円(同17.7%減)へ、純利益が37億円から28億円(同48.3%減)へ下振れたようだと発表しており、これが嫌気された。米中間の通商問題に加えて、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、海外だけでなく堅調だった国内の客先需要が減少したことが要因としている。

■国際石油開発帝石 <1605>  614.3円  -15.4 円 (-2.5%)  本日終値
 石油関連株が連日の下落。国際石油開発帝石<1605>やコスモエネルギーホールディングス<5021>が3日続落に売られたほか、石油資源開発<1662>は4日続落となった。20日の米国市場で原油先物価格が史上初めてマイナス圏に下落。新型コロナウイルスの影響で世界経済が低迷し、原油需要の急減が予想されるなか、原油の貯蔵施設が近く満杯になるとの見方から投げ売りが発生したが、5月限の最終売買日となった21日の終値は47.64ドル高の1バレル=10.01ドルで取引を終えた。実質的な取引の中心となった6月限は前日比8.86ドル安の同=11.57ドルだった。20日のマイナス価格は先物の限月が到来したことによる異常値だった面は強いが、先週末まで20ドル台で推移していたWTI価格は、21日の6月限ベースでも一気に半値近い水準に下落している。この日は、在庫評価損で20年3月期の連結最終損益が250億円の赤字(従来予想は1000億円の黒字)になると発表した出光興産<5019>の株価が急落しているが、石油関連株には足もとの原油価格の大幅安が業績の悪化要因になるとの懸念が強い。

■村田製作所 <6981>  5,610円  -129 円 (-2.3%)  本日終値
 村田製作所<6981>、アルプスアルパイン<6770>など電子部品株への売りが目立つ展開。前日の米国株市場ではアップル株が3%強の下げで3日続落と下値を試す動きとなった。新型コロナウイルスの感染拡大はiPhoneの販売にも影響を与えることが懸念されている。20年度のiPhone生産台数については前期比4%増と日本経済新聞などで報じられたが、マーケットは疑心暗鬼でこれを好感する動きは限定的となっている。

■三菱UFJ <8306>  409.9円  -6.6 円 (-1.6%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが売られた。前日の米国株市場では新型コロナウイルスの影響による経済先行き不透明感から債券に資金が流れ、米10年債利回りは再び0.6%台を下回ってきた。ゴールドマン・サックスやシティグループなど大手金融株が大きく売り込まれており、この流れが東京市場にも波及している。メガバンク3社は配当利回りが6%台を超えており、下値ではインカムゲイン狙いの買いも入りやすいが、内需企業の与信コストの上昇なども警戒され目先は売り圧力が強い。

■東京エレクトロン <8035>  22,155円  -340 円 (-1.5%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>が3日続落。ここ再び下値を探る動きをみせている。前日の米国株市場ではインテル5%近い下落、エヌビディアも6%超の下落と半導体関連株に売り圧力が強まっている。原油市況の急落による株安圧力が強まるなか、相対的に強さを発揮していた半導体セクターも目先リスク許容度低下から損失の穴埋めで売りが目立つ形となっており、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も大幅続落、東京市場でもこの流れが波及しており、同社株を筆頭に半導体セクターの主力銘柄に海外投資家などの売りが観測される状況となっている。

■愛光電気 <9909>  2,101円  +400 円 (+23.5%) ストップ高   本日終値
 愛光電気<9909>がストップ高。21日の取引終了後、集計中の20年3月期単独業績について、売上高が115億円から121億1800万円(前の期比8.8%増)へ、営業利益が2億5000万円から3億2000万円(同7.7%増)へ、純利益が1億5000万円から2億900万円(同14.2%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。第4四半期の売り上げ及び売上総利益が好調に推移したという。なお、業績上振れに伴い、期末一括配当を35円から60円に増額している。

■明治海運 <9115>  431円  +80 円 (+22.8%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 明治海運<9115>、共栄タンカー<9130>がストップ高に買われたほか、飯野海運<9119>などが高い。20日にWTI原油先物の期近5月物で1バレル=マイナス37ドル63セントと史上初のマイナス圏に沈むという現象が起きたが、これは同原油先物に投資するETFであるUSO(ユナイテッド・ステーツ・オイルファンド)の投げ売りが主要因となったとみられている。このUSOは現在保有する原油先物の大半が6月物となっていることで、5月物同様に22日から期近となった6月物の価格も下方リスクに対する思惑が強い。タンカーを貯蔵場所の対象とするニーズがタンカー保有会社の株価を強く刺激する格好となっている。

■インタースペース <2122>  948円  +150 円 (+18.8%) ストップ高   本日終値
 インタースペース<2122>がストップ高。21日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(19年10月~20年3月)連結業績について、売上高が127億円から132億600万円(前年同期比15.7%減)へ、営業利益が8000万円から3億1700万円(同52.4%減)へ、純利益が5300万円から1億5900万円(同61.1%減)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。主力のアフィリエイトサービス「アクセストレード」で、ECカテゴリー及び金融カテゴリーが好調に推移したことなどが要因としている。また同時に、上限を12万株(発行済み株数の1.77%)、または1億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は5月13日から9月30日までで、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行できるようにすることが目的としている。

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