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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):日電産、東エレク、川本産業

日電産 <日足> 「株探」多機能チャートより
■日本電産 <6594>  14,350円  -325 円 (-2.2%)  本日終値
 日本電産<6594>が4日続落。23日に20年3月期業績予想の下方修正を発表したほか、新型肺炎への警戒を背景にした軟調相場が続くなか、株価は下値を探る展開が続いている。ただ、岩井コスモ証券は27日に投資判断「B+」と目標株価1万7000円を継続した。同証券では、「1~3月期は大幅増益見込みで目先の底は打った模様」とみており、21年3月期の連結営業利益は今期予想比14%増の1600億円と2ケタ増益を見込んでいる。

■国際石油開発帝石 <1605>  1,034円  -19 円 (-1.8%)  本日終値
 国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>など資源開発関連株が安い。中国で発生した新型肺炎の感染拡大を背景に、株式市場では世界的にリスク回避の売り圧力が強まっているが、原油市況もリスクオフ環境のなか下値を探る展開となった。前日のWTI原油先物価格は5日続落となり、連日の大幅安で1バレル=54ドル台まで水準を切り下げた。これを受けて米株市場ではエクソンモービルやシェブロンなどエネルギー関連株が安く、東京市場でも原油市況と株価連動性の高い銘柄に売りを誘発している。

■東京エレクトロン <8035>  24,270円  -220 円 (-0.9%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連株に売りが続いた。両銘柄とも25日移動平均線を下放れる形で目先調整色をみせている。前日の米国株市場ではNYダウなど主要株指数が急落するなか、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が4%近い急落をみせた。東京市場でもこの流れに追随する展開で同関連銘柄に逆風が強い。中国では新型肺炎の感染拡大を背景に製造ラインへの影響が出ており、半導体業界もサプライチェーンへのダメージが警戒される状況となっている。

■日経レバ <1570>  21,520円  -180 円 (-0.8%)  本日終値
 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が既に1000億円を超える売買代金で全市場を通じて群を抜く水準をこなした。日経平均に連動するETFで変動率が2倍に設定されているため、全体相場のボラティリティが高まる場面では、個人投資家を中心に短期筋の資金が集中する傾向が強い。全体相場は週明けから新型肺炎の感染拡大を嫌気して波乱含みの展開を強いられており、日経レバも前日は1000円近い下げとなった。きょうも引き続き下値を探る展開で、昨年9月初旬以来約4カ月ぶりに75日移動平均線を下回った。

■トヨタ自動車 <7203>  7,747円  -5 円 (-0.1%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株が売り優勢の展開。前日の米株急落で主力輸出株には向かい風の強い地合いだが、日本の自動車メーカーは中国に生産ラインを有していることで、これも懸念材料となった。中国で新型肺炎の感染拡大を抑えるため春節の連休延長などの措置が発表されており、サプライチェーンへの影響が警戒される状況にある。ただ、足もと外国為替市場では1ドル=109円近辺の推移とドル安・円高がそれほど進行しておらず、トヨタの下げ幅は0.1%前後にとどまった。

■中京医薬品 <4558>  742円  +200 円 (+36.9%) ストップ高   本日終値
 中京医薬品<4558>がストップ高。新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大が全体相場を押し下げているが、同社は配置医薬品の大手で除菌製品などを手掛けていることから、新型肺炎対策関連の有力株との位置づけで投資資金が流入した。

■リプロセル <4978>  328円  +80 円 (+32.3%) ストップ高   本日終値
 リプロセル<4978>が大量の買い注文にストップ高に買われた。同社はiPS細胞を活用した創薬ベンチャーで、独自技術を強みに製薬会社向けの受託事業を展開している。市場では「会社側からは何のリリースも出ていないが、一部メディアを通じ、同社が今春にも再生医療用のiPS細胞の製造受託サービスを開始すると報じられた。これ自体は前日の話だが、加えてきょうは大阪大学が初めてiPS細胞から作った心筋シートを心不全患者に移植したこともクローズアップされ、これらを手掛かりに人気化が加速する格好となったようだ」(国内ネット証券アナリスト)としている。ここバイオ関連株に動意するものが増えているが、同社株は低位に放置された株価と相まって個人投資家を中心とした投機資金の食指を動かした格好だ。

■富士山マガジンサービス <3138>  1,317円  +300 円 (+29.5%) ストップ高   本日終値
 富士山マガジンサービス<3138>がストップ高。株価は一時、前日に比べ20%超上昇し昨年来高値を更新した。27日取引終了後、19年12月期業績予想の増額修正を発表したことが好感された。売上高は43億800万円から44億円(前の期比26.9%増)、営業利益は1億8700万円から3億2500万円(同29%増)、純利益は9900万円から1億7000万円(同6.1%減)に上方修正された。同社は、雑誌定期購読サービスで新配送手法への切り替えを行っていたが、これに伴う配送料価格改定で出版社各社からの協力が得られ、切り替えは計画以上に順調に進んだ。消費増税による買い控えは法人に関してはほとんど影響しなかったほか、雑誌の定期購読の注文締め切り日が12月末に前倒しされたことも業績の上振れ要因とった。

■川本産業 <3604>  2,091円  +400 円 (+23.7%) ストップ高   本日終値
 川本産業<3604>が7日連続のストップ高。前日まで6日連続ストップ高に買われ、この間に株価は約3倍となったが、きょうも寄り付きカイ気配で始まる人気となった。新型肺炎の感染拡大に伴い対策関連株が幅広く人気化したものの、きょうは目先筋の利食い急ぎの動きが顕在化して急反落する銘柄も多い。そのなか、医療用衛生材料の大手で今回の関連株人気の急先鋒となった同社株は9時24分の寄り直後に23%高となる2088円まで買われたあと1951円まで下押し、その後はウリ気配に転じる荒い値動きとなった。一時は前日終値を5%強下回る1600円まで水準を切り下げたが、その後は再び大口の投資資金が流入し株価を押し上げた。

■小野測器 <6858>  654円  +97 円 (+17.4%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 小野測器<6858>が急騰、一時ストップ高の657円に買われる人気となった。同社は自動車業界向けを中心とする電子計測器メーカーで、足もとの業績は会社側想定を上回る好調な推移となっている。同社は27日取引終了後、19年12月期の営業利益を従来予想の2億円から4億5000万円(前期比53%減)に大幅増額しており、これを材料視する買いを呼び込んだ。計測機器の売上高復調に加え、原価低減や生産合理化努力により従来計画より利益が上積みされた。

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