【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):Jフロント、Jディスプレ、吉野家HD
Jフロント <日足> 「株探」多機能チャートより
26日、パルコ <8251> に対して親会社のJ.フロント リテイリング <3086> がTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化を目指すと発表したことが買い材料視された。TOB価格が前日終値を34.3%上回る1株1850円とあって、本日の株価はこれにサヤ寄せする形で買い気配値を切り上げた。買付期間は12月27日から20年2月17日まで。TOBが成立した場合、同社株は上場廃止となる見通し。
■帝国繊維 <3302> 2,484円 +355 円 (+16.7%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
帝国繊維 <3302> が急騰。26日大引け後、19年12月期の連結経常利益を従来予想の50億円→60億円に20.0%上方修正。増益率が0.1%増→20.1%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。大手民間企業向け大型防災資機材や空港向けセキュリティ機材が好調なうえ、救助工作車・空港化学消防車の販売も伸び、売上高が計画を20.0%も上回ることが利益を押し上げる。
■ジャパンディスプレイ <6740> 78円 +5 円 (+6.9%) 本日終値 東証1部 上昇率8位
ジャパンディスプレイ<6740>は3日ぶりに大幅反発。日本経済新聞電子版は早朝に、「経営再建中のジャパンディスプレイ(JDI)が、主力の白山工場(石川県白山市)を米アップルとシャープへ売却する方向で交渉していることが27日、分かった」と報じた。その後同社は、白山工場を巡り「あらゆる選択肢を検討しているが、現時点で決まったことはない」とコメント。シャープ<6753>もこれに対して、「関係先からの要請を受けて、白山工場の取得によって生じる当社業績への寄与やリスクの有無・程度などさまざまな観点から、慎重に検討を進めている」とコメントを出している。
■ユニオンツール <6278> 3,430円 +190 円 (+5.9%) 本日終値
ユニオンツール<6278>は大幅続伸。東海東京調査センターが26日付で、投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」とし、目標株価を2820円から4050円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同センターでは、5G対応などスマホの高機能化に伴い、プリント基板の放熱のためPCBドリルの需要が拡大するとみており、19年12月期の営業利益予想は前年比28%減の30億2000万円と減益予想ながら会社計画(29億5000万円)を上回ると予想。更に20年12月期は19%増益を見込む。
■都築電気 <8157> 1,544円 +78 円 (+5.3%) 本日終値
都築電気<8157>は上値追い鮮明、今月2日以来となる年初来高値更新となった。時価は1994年以来25年ぶりの高値で実質青空圏に浮上した格好だ。富士通系ディーラーで、ネットワークソリューションや電子デバイスで実績が高いほか、クラウド系システム構築やエッジコンピューティング、人工知能(AI)分野などにも積極的に踏み込んでいる。業績も安定的に増収増益基調が続いており、PERやPBRなど株価指標面でも依然として割安感がある。
■Jフロント <3086> 1,511円 +75 円 (+5.2%) 本日終値
J.フロント リテイリング<3086>が大幅続伸。26日の取引終了後、連結子会社パルコ<8251>の完全子会社化を目指してTOBを実施すると発表し、商業施設型への収益構造変革の期待が高まっていることに加えて、同時に発表した第3四半期累計(3~11月)連結決算が、売上高3617億6700万円(前年同期比8.4%増)、営業利益370億4200万円(同9.4%増)、純利益348億9700万円(同横ばい)となり、9~11月期では23.2%営業増益となったことが好感された。天候不順の影響などで百貨店事業は苦戦したものの、パルコ事業で渋谷再開発事業における保留床売却などが寄与した。なお、20年2月期通期業績予想は、売上高4920億円(前期比7.0%増)、営業利益470億円(同14.9%増)、純利益437億円(同3.7%増)の従来見通しを据え置いている。
■ダブルスタンダード <3925> 5,130円 +200 円 (+4.1%) 本日終値
ダブルスタンダード<3925>が大幅高。26日取引終了後、SBIファイナンシャルサービシーズと資本・業務提携することを発表。SBIグループに対するフィンテックサービスの導入支援や業務効率化などで連携する計画のほか、資本面ではSBIフィナンシャルが同社株発行済み株式総数の14.14%に相当する95万1500株を取得する予定。これを材料視する形で買い人気が集中した。
■オークワ <8217> 1,494円 +37 円 (+2.5%) 本日終値
オークワ<8217>が続伸し年初来高値を更新。26日の取引終了後に発表した第3四半期累計(3~11月)連結決算が、売上高1961億5400万円(前年同期比0.2%増)、営業利益14億6300万円(同4.2%増)、純利益7億2200万円(同36.4%減)となり、9~11月期では97.3%営業増益となったことが好感された。岐阜県15店舗目の「スーパーセンター多治見店」を2月にオープンしたほか、前期に閉鎖した「プライスカット三雲店」をSSM業態の「三雲店」として4月に新築オープンしたことが売り上げ増に寄与した。また、2店舗の全面改装や5店舗にダイソー売り場を導入し利用客の利便性の向上を図ったことなども貢献した。なお、20年2月期通期業績予想は、売上高2680億円(前期比1.1%増)、営業利益30億5000万円(同7.4%増)、純利益12億円(同4.9倍)の従来見通しを据え置いている。
■吉野家ホールディングス <9861> 2,917円 +70 円 (+2.5%) 本日終値
吉野家ホールディングス<9861>が3日ぶりに反発し年初来高値を更新した。26日の取引終了後、「ステーキハウス フォルクス」や「ステーキのどん」などを展開する子会社アークミールの全株式を安楽亭<7562>に譲渡すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。アークミールは競争激化から直近では業績が悪化しており、吉野家HDでは成長事業へのリソース配分を進め、経営効率化を図るのが狙い。譲渡価額は非開示。なお、20年2月期業績への影響は未定としている。
■オプトホールディング <2389> 1,709円 +37 円 (+2.2%) 本日終値
オプトホールディング<2389>は続伸。26日の取引終了後に、ジモティー<7082>が東証マザーズへの株式上場(IPO)の承認を受けたことから、同社の筆頭株主であるオプトHDの保有株の含み益拡大を期待した買いが集まった。ジモティーは、クラシファイドサイト「ジモティー」の企画・開発・運営を行っており、来年2月7日に新規上場する。目論見書によるとオプトHDはジモティーの174万6316株(持ち株比率30.68%)を保有している。また、ジモティーの第3位の大株主となっているプロトコーポレーション<4298>はしっかり。
株探ニュース