【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):シスメックス 、スクエニHD、任天堂
シスメックス <日足> 「株探」多機能チャートより
ステラ ケミファ<4109>が大幅続伸。きょう付けの日本経済新聞で「日本政府が7月に輸出管理を厳格化した半導体関連材料3品目のうち、液体フッ化水素の輸出を許可したと複数の韓国メディアが17日までに報じた」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、日本政府が最近、ステラケミが申請した液体フッ化水素の韓国向け輸出を許可したと韓国側に通報したという。輸出管理の厳格化後、既にレジスト(感光材)やフッ化ポリイミド、気体のフッ化水素は輸出されているが、液体のフッ化水素の輸出許可は初めてとなり、業績への貢献が期待されている。
■イオンファンタジー <4343> 3,180円 +182 円 (+6.1%) 本日終値
イオンファンタジー<4343>が続伸。前週末15日の取引終了後に発表した10月度の売上概況で、既存店売上高が前年同月比5.4%増と9カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。メダル部門が引き続き好調に推移したほか、プライズ部門もオリジナル景品「じゃがりこリュック」などを中心に堅調に推移した。
■JBCCHD <9889> 1,809円 +90 円 (+5.2%) 本日終値
JBCCホールディングス<9889>がマドを開けて急動意、1700円近辺のもみ合いを上放れてきた。IBM系のシステムインテグレーターで、設計段階からワンストップでITインフラ構築を請け負える優位性を発揮し受注を伸ばしている。クラウドとサイバーセキュリティー分野を重点的に開拓、クラウドでは顧客企業の使っているクラウドを統合して効率化する「俺のクラウド」への引き合いが旺盛で利益は高成長トレンドを走っている。
■シスメックス <6869> 7,620円 +369 円 (+5.1%) 本日終値
シスメックス<6869>が続伸。東海東京調査センターが15日付で、投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価1万700円に設定したことが好材料視されたようだ。同センターによると、会社側は6日、20年3月期の営業利益予想を従来予想の640億円から600億円(前年比2.1%減)へ下方修正したが、同センターでは海外市場の伸長などから同1.2%増の620億円と予想するという。また、21年3月期、22年3月期についても営業増益率の着実なアップを見込んでいるとしている。
■ACCESS <4813> 1,103円 +39 円 (+3.7%) 本日終値
ACCESS<4813>が3連騰、売買代金増勢のなか一時5%高の1117円まで買われ、前週末に続く年初来高値更新となった。IoTデバイス開発や法人向けに通信・クラウド技術を活用したIoTソリューションを展開しており、10月下旬に同社の米国子会社が世界最大の通信会社AT&Tの子会社とライセンス契約及び業務提携を締結したことが業容拡大に向けた新たな思惑を呼んでいる。また、足もとの業績は停滞しているもののデバイス開発では技術力に定評があり、同社が手掛けるブラウザコンポーネントは「ニンテンドースイッチライト」に採用されている。
■スクエニHD <9684> 5,090円 +170 円 (+3.5%) 本日終値
スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>が5000円台乗せ。もみ合いを放れ上値追い態勢に移行しつつある。ゲーム大手で「ドラクエ」などの人気ソフトが収益を牽引している。同社は15日取引終了後、スマートフォン向けで大ヒット商品となっている「ドラゴンクエストウォーク」が1000万ダウンロードを突破したことを発表、これを手掛かり材料として投資資金を引き寄せる格好となった。
■テラスカイ <3915> 2,462円 +68 円 (+2.8%) 本日終値
テラスカイ<3915>の上げ足止まらず、きょうで10連騰と異色の新値追いをみせている。米セールスフォース・ドットコムのシステムで構築するクラウド導入支援業務を展開、子会社を通じて量子コンピューター関連ビジネスにも展開しており、マーケットの注目度が高い。20年2月期営業利益を大幅上方修正し、4億9800万円は前期比4倍の水準。ファンド筋と思われる機関投資家の継続的な買いを指摘する声も強い。
■ヤーマン <6630> 710円 +18 円 (+2.6%) 本日終値
ヤーマン<6630>が大幅高。前週末15日の取引終了後、11月11日の「独身の日」の中国最大のECサイト「Tmall」において、電子美容機器部門における販売実績、売り上げシェアで4年連続1位を記録したと発表しており、これが好感された。同社は、「独身の日」に合せて、「ブルームレッド『答えの箱』コラボセット」や「Hello Kitty 45周年限定コラボセット」などを販売。18年の「独身の日」に同社が記録した美顔器カテゴリにおける史上最高売上額を更新し、1日の売り上げが1億元を超えたブランドに美顔器カテゴリから唯一2年連続でリストインし、あわせて1日の売り上げが1億元をこえた単独店舗として、美顔器カテゴリから唯一「雅萌旗艦店」がリストインしたという。一方で同日には、20年4月期の連結業績予想について、売上高を275億9500万円から232億600万円(前期比14.8%減)へ、営業利益を58億4000万円から30億700万円(同47.3%減)へ、純利益を36億8600万円から17億6000万円(同50.3%減)へ下方修正したが、これに伴い悪材料出尽くし感も強まったようだ。前々期から前期にかけて業績を大きく押し上げる要因となったインバウンド需要が後退していることに加えて、香港や韓国における政情不安定などの影響から、中国国内を除く海外顧客向け売り上げが大きく落ち込んでいることが要因としている。
■協和エクシオ <1951> 2,818円 +55 円 (+2.0%) 本日終値
協和エクシオ<1951>が3日ぶりに反発。15日の取引終了後、建築3次元CAD「A’s(エース)」や土木積算システム「GOLDEN RIVER(ゴールデンリバー)」などの開発・販売を手掛けるシーピーユー(石川県金沢市)の株式を取得し、子会社化したと発表しており、これが好感された。今回の子会社化は、システムソリューション事業の強化を図るのが狙い。子会社により今後は、同社のソリューションとの融合やクロスセルをはじめ、リソースの共有や活用を行うことで同ビジネスを加速するという。なお、20年3月期業績への影響は軽微としている。
■任天堂 <7974> 42,070円 +790 円 (+1.9%) 本日終値
任天堂<7974>は一時1000円近い上昇。市場では、同社が前週末15日に「ニンテンドースイッチ」向け「ポケットモンスター」の完全新作を発売したことを材料視する声が強い。準大手証券ストラテジストは「タイミング的にもこれから年末商戦が意識される時期にあることで株価が刺激されやすい」としている。テクニカル的には既に一目均衡表の雲を抜けており、11月5日につけた年初来高値をクリアして4万3000円台での活躍が視野に入る。
株探ニュース