【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:ファストリ、セブン&アイ、良品計画
ファストリ <日足> 「株探」多機能チャートより
SHIFT <3697> が急騰。10日大引け後に発表した19年8月期の連結経常利益は前の期比24.7%増の15.4億円に伸びて着地。続く20年8月期も前期比55.4%増の24億円に拡大し、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。前期はIT投資規模が大きい金融業と流通業を中心にソフトウエアテスト業務の受注が拡大した。今期もソフトウエアサービス市場が拡大するなか、テスト業務の受注を伸ばし、43.4%の大幅増収を見込む。
■ローツェ <6323> 3,105円 +213 円 (+7.4%) 11:30現在 東証1部 上昇率2位
ローツェ <6323> が急伸し、年初来高値を更新した。10日大引け後に発表した20年2月期第2四半期累計(3-8月)の連結経常利益が前年同期比51.8%増の42.1億円に拡大して着地したことが買い材料視された。ウエハー搬送機などの半導体関連装置で利益率の高い製品の販売が好調だったことが寄与。ベトナム新工場棟の一部稼働開始で生産効率が改善したことも大幅増益に貢献した。通期計画の59.9億円に対する進捗率は70.4%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。
■USENHD <9418> 893円 +59 円 (+7.1%) 11:30現在 東証1部 上昇率3位
USEN-NEXT HOLDINGS <9418>が大幅反発。10日大引け後に発表した19年8月期の連結経常利益は67億円で着地。続く20年8月期は前期比14.9%増の77億円に拡大し、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期は高収益事業に位置づけるエネルギー事業の黒字化を見込むほか、店舗サービス事業、通信事業、コンテンツ配信事業も伸長する。併せて、今期の年間配当は前期比3円増の8円に大幅増配する方針としたことも好感された
■セブン&アイ <3382> 4,387円 +224 円 (+5.4%) 11:30現在 東証1部 上昇率6位
セブン&アイ・ホールディングス<3382>が大幅高で3日続伸している。10日の取引終了後に発表した第2四半期累計(3~8月)連結決算が、売上高3兆3132億2400万円(前年同期比0.9%減)、営業利益2051億2700万円(同2.8%増)、最終利益1106億4700万円(同9.2%増)と増益を確保したことに加えて、同時に事業構造改革を発表したことが好感されている。総合スーパーのイトーヨーカ堂や百貨店事業の収益が悪化したが、国内コンビニエンスストアが堅調だったほか、米国コンビニ事業も好調でカバーした。なお、20年2月期通期業績予想は、売上高を6兆7410億円から6兆6880億円(前期比1.5%減)へ引き下げたが、営業利益4200億円(同2.0%増)、純利益2100億円(同3.4%増)は従来見通しを据え置いている。同時に発表した事業構造改革では、22年度末までにイトーヨーカ堂とそごう・西武で3000人の人員を削減し、イトーヨーカ堂については33店舗でグループ内外の企業との連携や閉店を検討するほか、そごう・西武では5店舗を閉鎖するという。また、コンビニのセブン―イレブン・ジャパンでは約1000店の閉鎖・移転を進めるほか、加盟店が支払うロイヤルティーも引き下げるとしており、大規模なリストラによる収益改善への期待も買い材料視されている。
■上村工業 <4966> 6,160円 +310 円 (+5.3%) 11:30現在
10日、上村工業 <4966> [東証2]が発行済み株式数(自社株を除く)の2.22%にあたる20万株(金額で10億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は10月15日から20年6月30日まで。
■大黒天物産 <2791> 3,520円 +170 円 (+5.1%) 11:30現在 東証1部 上昇率8位
大黒天物産<2791>が急反発している。10日の取引終了後に発表した第1四半期(6~8月)連結決算が、売上高509億4000万円(前年同期比16.2%増)、営業利益10億2600万円(同49.8%増)、純利益6億2300万円(前年同期2100万円)と大幅増益だったことが好感されている。ESLP(エブリデイ・セーム・ロープライス)による地域最安値価格を目指す戦略の推進や、店舗の老朽化に伴う既存店の建て替えを1店舗で実施したことなどが奏功した。なお、20年5月期通期業績予想は、売上高1935億円(前期比5.5%増)、営業利益45億2000万円(同64.9%増)、純利益23億8000万円(同8.4倍)の従来見通しを据え置いている。同時に、10万株(発行済み株数の0.72%)、または3億円を上限とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視されている。資本効率の向上を図るとともに機動的な資本政策を行うのが目的としている。
■良品計画 <7453> 2,090円 +100 円 (+5.0%) 11:30現在 東証1部 上昇率9位
良品計画<7453>が3日ぶりに急反発。同社は10日の取引終了後に20年2月期の連結業績予想の下方修正を発表。営業収益は4620億円から4554億5100万円(前期比11.2%増)に見直したほか、純利益は318億円から294億7000万円(同12.9%減)に修正した。国内事業に加え、東アジアなど海外事業の減益が響く。ただ、中国や国内の既存店売上高は回復基調にあるほか、今後はコスト強化による効果も期待できる。このため、一部アナリストからは「収益の最悪期は抜けた」との見方も出ている。
■セントラル警備保障 <9740> 5,700円 +260 円 (+4.8%) 11:30現在
CSP<9740>が急反発し年初来高値を更新。同社は10日取引終了後に、20年2月期第2四半期累計(3~8月)の連結決算を発表。営業利益は21億1500万円(前年同期比9.8%増)となり、従来計画の19億1000万円から上振れ着地した。売上高は336億1400万円(同9.0%増)で、従来計画の323億円を上回った。常駐警備は沖縄の海上警備や鉄道関連向けの臨時警備が好調だったほか、機械警備も鉄道関連向けを中心に画像関連サービスが堅調だった。なお、通期業業績予想は売上高650億円(前期比4.2%増)、営業利益39億円(同14.4%増)とする従来計画を据え置いている。
■竹内製作所 <6432> 1,743円 +75 円 (+4.5%) 11:30現在
竹内製作所<6432>は高い。10日の取引終了後、20年2月期の連結業績予想について、営業利益を140億円から123億円(前期比20.2%減)へ、純利益を100億円から87億円(同23.6%減)へ下方修正したが、円高が主な要因であることから織り込み済みとの見方が強い。売上高は1150億円(同4.4%増)の従来見通しを据え置いたものの、前提為替レートを1ドル=108円から104円へ、1ポンド=140円から127円へ、1ユーロ=122円から115円へ、1元=15.9円から14.5円へそれぞれ円高へ見直したことに加えて、製造原価が上期で想定以上に増加したこと、更に運搬費や保証修理費などが従来予想以上に増加すると見直したことなどが要因としている。なお、同時に発表した第2四半期累計(3~8月)連結決算は、売上高624億6100万円(前年同期比4.4%増)、営業利益78億4700万円(同14.6%減)、純利益54億8300万円(同20.8%減)だった。
■ファーストリテイリング <9983> 63,700円 +2,050 円 (+3.3%) 11:30現在
ファーストリテイリング<9983>が続伸している。10日の取引終了後に発表した20年8月期連結業績予想で、売上高2兆4000億円(前期比4.8%増)、営業利益2750億円(同6.7%増)、純利益1750億円(同7.6%増)と、過去最高業績の更新を見込み、年間配当を前期比20円増の500円を予定していることが好感されている。海外ユニクロ事業で、韓国は大幅な減収減益を見込むものの、中国や東南アジア・オセアニアが大幅な増収増益を継続する見込み。また、国内ユニクロ事業で粗利益率が改善する見込みであることも寄与する見通しとしている。なお、19年8月期決算は、売上高2兆2905億円(前の期比7.5%増)、営業利益2576億3600万円(同9.1%増)、純利益1625億7800万円(同5.0%増)だった。
■パンパシHD <7532> 1,732円 +41 円 (+2.4%) 11:30現在
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>が続伸している。10日の取引終了後に発表した9月度の月別販売高状況速報で、既存店売上高が前年同月比13.0%増と2ケタ増となり、2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。消費税増税直前の駆け込み需要で、来店数が飛躍的に増加。また、生活必需品のまとめ買いに加えて、家電製品やラグジュアリー商品などの高単価商品が売上高の押し上げに寄与したとしている。なお、インバウンド消費は、韓国からの訪日客数は急減したものの、ASEANやオセアニアなどからの客数増が免税売上高を下支えしているという。
■技研製作所 <6289> 3,445円 +65 円 (+1.9%) 11:30現在
技研製作所<6289>が3日ぶりに反発している。10日の取引終了後に発表した20年8月期連結業績予想で、売上高360億円(前期比11.0%増)、営業利益69億円(同3.2%増)、純利益47億円(同2.8%増)と増収増益で連続営業最高益更新を見込み、年間配当を前期比2円増の70円を予定していることが好感されている。国土強靭化や港湾・道路事業などで 「インプラント工法」の採用が全国に拡大しており、売上増で販管費の増加などを吸収する見通し。なお、19年8月期決算は、売上高324億4200万円(前の期比11.3%増)、営業利益66億8900万円(同11.9%増)、純利益45億7100万円(同10.1%増)だった。
■トヨタ自動車 <7203> 7,218円 +110 円 (+1.6%) 11:30現在
トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株が強い動きをみせている。米中協議への進展期待が足もとで強まっていることや、外国為替市場では1ドル=107円90銭近辺の推移と108円台を視野に円安方向に振れていることが支援材料となっている。なお、トヨタの今期想定為替レートは1ドル=106円、ホンダは1ドル=110円に設定されている。
■DCMホールディングス <3050> 1,058円 +9 円 (+0.9%) 11:30現在
10日、DCMホールディングス <3050> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.49%にあたる200万株(金額で20億9800万円)を上限に、10月11日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。
■ケイブ <3760> 889円 +150 円 (+20.3%) ストップ高 11:30現在
ケイブ<3760>はストップ高。同社はオンラインゲームを運営するが、不採算タイトルのサービス終了に伴う売上原価改善や販売管理コストの減少により、利益採算が改善している。同社が10日取引終了後に発表した20年5月期第1四半期(6~8月)決算は営業損益段階で7300万円の赤字と前年同期の2億4600万円の赤字から大幅に改善した。これを手掛かり材料に短期資金が攻勢をかけている。
●ストップ高銘柄
創通 <3711> 2,768円 +500 円 (+22.0%) ストップ高買い気配 11:30現在
など、2銘柄
●ストップ安銘柄
UMCエレ <6615> 592円 -100 円 (-14.5%) ストップ安売り気配 11:30現在
以上、1銘柄
株探ニュース