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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):第一生命HD、乃村工芸社、東エレク

第一生命HD <日足> 「株探」多機能チャートより
■第一生命HD <8750>  1,691円  +62 円 (+3.8%)  本日終値
 第一生命ホールディングス<8750>、T&Dホールディングス<8795>など生保株が高い。ここ米長期金利は低下基調にあるが、一方で国内の長期債利回りが上昇(マイナス金利幅縮小)に転じている。また、直近は20年債や30年債などの超長期債が利回りを連日切り上げており、20年債は9月17日の水準を上抜いた。長期運用を行う生保セクターには運用環境の改善が見込まれ、買いを誘った。

■乃村工藝社 <9716>  1,409円  +49 円 (+3.6%)  本日終値
 乃村工藝社<9716>が大幅反発。9月30日大引け後、20年2月期上期(3~8月)の連結経常利益を従来予想の39億5000万円から66億円に67.1%上方修正。増益率が10.1%増から84.0%増に拡大し、従来の4期連続での上期の過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。主力のディスプレイ事業で想定より需要が拡大したことで売上が計画を上回ったことが寄与。原価低減に継続的に取り組んだことも利益を押し上げた。なお、通期の経常利益は従来予想の94億円(前期は93億4100万円)を据え置いた。

■アバント <3836>  2,145円  +73 円 (+3.5%)  本日終値
 アバント<3836>が大幅高。アバントが1日前場、BI(ビジネス・インテリジェンス)ソリューションを提供する子会社のジールがBI、データ活用に関するオウンドメディア「BI online」をリリースしたと発表したことが材料視された。「BI online」は「データ活用・分析を身近に感じること」をコンセプトに、データ活用のビジネスニュースやデータ活用の事例、データ活用製品の情報などを幅広く配信。オープンデータを使い、データを可視化し、誰もがBI製品を体験できる記事も用意していくとしている。オウンドメディアのリリースがもたらすジールのBIソリューション事業との相乗効果を期待する買いが向かった。

■東京エレクトロン <8035>  21,045円  +480 円 (+2.3%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>、ディスコ<6146>など半導体製造装置が堅調。前日の米国株市場では半導体製造装置世界トップのアプライドマテリアルズなどが切り返しに転じ、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も反発した。これを受けて、東京市場でも同関連株が買い戻される流れとなった。

■オートバックスセブン <9832>  1,785円  +17 円 (+1.0%)  本日終値
 オートバックスセブン<9832>が続伸。1日場中にフランチャイズ加盟法人で熊本県においてオートバックス8店舗を経営するオートスターズの株式を11月1日付で取得し、子会社化すると発表したことが好感された。同社は、5月に策定したグループ中期計画「5ヵ年ローリングプラン2019」において国内オートバックス事業の収益拡大を目指しさまざまな施策を展開している。今回の子会社化はその一環で店舗経営体制の最適化を目指すもの。エリア内の競争力強化や経営の効率化を期待する買いが向かった。なお、同社ではオートスターズの株式取得による今期連結業績に与える影響は軽微としている。

■トヨタ自動車 <7203>  7,246円  +30 円 (+0.4%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株に買いが優勢となっている。前日はトヨタなど大きく下押したものの、きょうは全般地合いの改善を受けて買い戻されている。外国為替市場で1ドル=108円台前半の推移と円安に振れており、輸出採算改善への期待が株価を後押ししている。トヨタの20年3月期通期想定為替レートは1ドル=106円で実勢はそこから2円以上円安にふれている。

■ウェルビー <6556>  1,669円  +6 円 (+0.4%)  本日終値
 ウェルビー<6556>が3日続伸。岩井コスモ証券は30日、同社株の投資判断を新規「A」としてカバレッジを開始した。目標株価は2000円としている。同社は就職を希望する精神障害者を対象とした就労移行支援事業が主力。児童発達支援を行う療育事業も手掛けている。日本における雇用障害者数は過去最高の水準にあるが、精神障害者の就労者数は身体障害者や知的障害者と比較して圧倒的に少なく、成長余地は大きい。積極的な新規拠点の開設を続けながら、実績を積み上げることで中長期的な成長が期待できるとみている。業績は今来期と最高益更新が見込める点などを評価している。

■コロプラ <3668>  1,571円  -212 円 (-11.9%)  本日終値  東証1部 下落率2位
 コロプラ<3668>は急落。同社は位置情報ゲームを強みにスマートフォン向けゲームアプリの課金収入を主力としている。スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>と共同展開する「ドラクエウォーク」の大ヒットを契機に株価の居どころを大きく変えたが、足もとは反動安に対する警戒感も漂う。そうしたなか、10月1日付で増し担保規制がかかったことから、目先これを嫌気する形で売りを誘った。

■川崎重工業 <7012>  2,383円  -9 円 (-0.4%)  本日終値
 川崎重工業<7012>が3日続落。同社は30日の取引終了後、20年3月期連結業績予想の下方修正を発表した。売上高は1兆7000億円から1兆6600億円(前期比4.1%増)、営業利益は720億円から560億円(同12.5%減)、純利益は380億円から250億円(同8.9%減)に見直された。為替レートを円高水準に見直したほか、建機向け油圧機器や半導体関連向けロボットの販売減などが響いた。アナリストからは、今回の業績予想に対して「印象はネガティブ」との見方が出ている。

■国際石油開発帝石 <1605>  990.3円  -0.8 円 (-0.1%)  本日終値
 国際石油開発帝石<1605>が安い。30日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近物が前日比1.84ドル安の1バレル54.07ドルと5日続落。同日発表された中国の9月製造業購買担当者景気指数(PMI)が49.8と好不況の分かれ目となる50を8月に続き下回ったことから、中国景気不安が台頭し原油需要が減少することが警戒された。足もとの原油価格の下落が国際石開帝石の業績悪化要因になることが懸念されている。

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