【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):SBG、トヨタ、日経レバ
SBG <日足> 「株探」多機能チャートより
ケーヨー<8168>が3日続落。同社は関東中心に展開を図っているホームセンターだが、プライベートブランド(PB)商品が好調で収益を押し上げている。前週末27日取引終了後に20年2月期の最終利益について従来予想の7億円から8億円に増額しているが、全般地合い悪もあって反応は鈍い。
■国際石油開発帝石 <1605> 991.1円 -27.4 円 (-2.7%) 本日終値
国際石油開発帝石<1605>や石油資源開発<1662>など石油関連株が安い。先週末27日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近物が前日比0.50ドル安の1バレル55.91ドルに下落。米中貿易協議への警戒感に加え、サウジアラビアとイエメンが部分停戦に合意したとの一部報道を受け、原油需給の悪化が懸念された。サウジアラビアの石油関連施設への攻撃を受け一時60ドル台へと原油価格は急騰したが、足もとでは50ドル半ばへとサウジ攻撃前の水準に戻ってきている。
■小松マテーレ <3580> 779円 -21 円 (-2.6%) 本日終値
小松マテーレ<3580>は続落。当社は織編物・染色加工大手で、自社製品の強化で積極的にグローバル展開を進めてきたが、足もとでは伸び悩んでいる。前週末の27日取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、売上高を400億円から380億円(前期比2.8%減)へ、営業利益を24億円から21億円(同3.0%減)へそれぞれ減額修正した。上期における想定以上のファッション及び欧州向けスポーツ分野の売り上げが減少したことが要因としている。
■ソフトバンクグループ <9984> 4,240円 -114 円 (-2.6%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が続落。先週末27日に米メディアは、トランプ政権が米国市場で株式を公開する中国企業の上場廃止を検討していると報道。米投資家の投資による中国への資金流入を制限する方法について協議していると伝えている。これを受け、米国に上場するアリババ・グループ・ホールディングスや百度(バイドゥ)、JDドット・コムなど中国ADRが急落した。特に、アリババ・グループの筆頭株主であるソフトバンクグループにとって、アリババ株の下落は含み益の減少となることが警戒されている。また、先行きビジョンファンド傘下の中国企業のIPOへ影響が出てくることも懸念されている。
■トヨタ自動車 <7203> 7,216円 -153 円 (-2.1%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>など自動車株が安い。米中対立への懸念から前週末の米国株市場が続落歩調となっていることや、足もと外国為替市場で1ドル=107円台後半と108円台を再び下回る水準で推移していることで、円安による輸出採算改善に対する期待感も後退している。前週に日米貿易協定が最終合意に至り、自動車への追加関税が当面回避されたことで株価も好感したが、目先的には材料出尽くし感からの売りも誘発している形だ。
■日経レバ <1570> 18,970円 -230 円 (-1.2%) 本日終値
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が軟調。日経平均株価にリンクしたETFで価格変動率は2倍に設定されている。米中摩擦への懸念が相変わらずくすぶるなか、前週末の米国株市場では主要株価指数が続落歩調にあり、東京市場でも売りに押される展開。朝方発表された8月の鉱工業生産指数が低調だったことや、10月1日の国慶節を境に今週休場となる中国株市場が軟化していることも投資家の不安心理を煽っており、日経平均は下値模索の動きを強めた。
■三菱UFJ <8306> 548.4円 -5.7 円 (-1.0%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が続落。米長期金利が前週後半から再び低下基調にある。前週末の終値ベースで米10年債利回りが1.68%台まで水準を切り下げており、米国事業における運用利ザヤの縮小を警戒した売りを誘った。同社株は9月に入ってから中間期末配当取り狙いの買いなどで水準を大きく切り上げただけに、権利落ち後はその反動も出やすくなっている。
■東京エレクトロン <8035> 20,565円 -190 円 (-0.9%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>、SCREENホールディングス<7735>、SUMCO<3436>など半導体関連株が売りに押される展開。前週末の米国株市場では米中摩擦に対する懸念やマイクロンテクノロジーの市場コンセンサスを下回る業績見通しから、アプライドマテリアルズやエヌビディアなど半導体関連株全般が売り込まれフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は約2.4%の下落となった。東京市場もこの流れを引き継ぐ格好となった。
■ティーケーピー <3479> 5,280円 -40 円 (-0.8%) 本日終値
ティーケーピー<3479>は続落。同社は18日に公募増資と売り出しを行うことを発表しており、きょうから発行・売出価格決定期間に入っている。このため、警戒感からの売りが先行した様子だ。
■日本エンタープライズ <4829> 233円 +47 円 (+25.3%) 本日終値 東証1部 上昇率トップ
日本エンタープライズ <4829> が急反騰。27日大引け後に発表した20年5月期第1四半期(6-8月)の連結経常利益が前年同期比2.2倍の9300万円に急拡大して着地したことが買い材料視された。業務用スマートフォンアプリや自社開発サービスを活用した受託開発が堅調だったほか、スマートフォンの買い替え需要が拡大するなか、設定作業を自動化するキッティングRPAツールなどが大きく伸びたことが寄与。第1四半期実績だけで、通期計画の3億円に対する進捗率は31.0%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。
株探ニュース